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[メモ] 今年「教義と聖約」を学ぶ私の態勢

2017-01-29 00:13:58 | モルモン教関連


今年度(2017年)lds教会では、日曜学校成人クラスで「教義と聖約」を読んでいく。4年ごとに一巡するが今年は次の二つの点で新たなことが学べればと希望している。



ひとつは聖典の本文を読むのに、新鮮な光を当てることを期待して、易しい現代英語訳を合わせて読んでいくことにした。John C. Duffy の「読みやすい教義と聖約」”Easy-to-Read Doctrine and Covenants, Pearl of Great Price,*” Estes Book Company, 2000 である。小学生上級学年の子供でも読める、というのは恥ずかしいほどのレベルに聞こえるが、英語を母国語としない私には大変重宝している。教義と聖約もモルモン書に似て、英語の古語法が頻出して、しばしば読みにくい。



もう一つは、アリントンの「大盆地の王国」(Leonard J. Arrington, “Great Basin Kingdom: An Economic History of the Latter-Day Saints 1830-1900,” 1958)で教義と聖約に時代的に重なる部分を読んで、教会歴史、特に経済的な側面から分析した名著に触れたいと思った。

注解書は、Hyrum M. Smith & Janne M. Sjodahl の Doctrine and Covenants Commentary (1979); そして Sidney B. Sperry の Doctrine and Covenants Compendium (1960) を必要に応じて参照したいと思っている。

教義と聖約の英語はBofMと同様、欽定訳聖書の面影を残していて、人称代名詞や動詞の活用語尾に古語法が現れる。そういったことや特異な語彙に慣れても、まだしばしば読みにくさを感じるので、上の現代語訳を読むとずっと分かりやすくて助けられる。翻訳は一種の注解書のように解釈が現れる。そのことを承知して読まなければならないが、それでもオハイオ州の大学で宗教学を講じるダフィ氏の力量を信頼して、1985年版の英語本文と合わせて読んでいる。

アリントンの「大盆地・・」の方では、カートランドで教会が州議会の不許可を無視して金融機関を設立し、バブルがはじけたこともあって結局独自に刷った紙幣(手形)が通用しなくなった経緯を読んで当時の深刻な事情を知った。lds会員個人や企業が換金不能で訴訟を起こし、教会からの離反者が出るなどし、ジョセフ・スミスは1838年1月深夜、夜逃げをするようにミズーリ州に向かったという。大勢のldsが教会を去った(5人の十二使徒を含む)カートランドの危機的状況の背景がより明確にわかった。(pp. 13, 14とW.E.ベレット、「回復された教会」p. 143)。

* 例 D&C 24:8
The text of the 1985 version of D&C
"Be patient in afflictions, for thou shalt have many; but endure them, for lo, I am with thee, even unto the end of thy days."
Easy-to-Read D&C
"You will have many troubles. But be patient and carry on. I will be with you as long as you live." 


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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (教会員R)
2017-01-29 08:31:42

カーとランド時代のモルモンの銀行倒産については知らないわけではないけれども、重鎮の離反者や攻撃者が急速に増えた原因と関連あるのでしょうね。

まじめなキリスト信仰者でも、自分のお金が消えれば腹が立つ気持ちは分かります。 州政府に反対されても銀行を開店させて、強引に紙幣を刷った(お札を勝手に刷っても構わないのか?)の説明の部分、海外の経済事情に疎いRには良く分からないです。

教会攻撃者について、日本の教会内では単純に多妻婚に対する憎悪感によってのみ説明されてしまっているので、そういう比較研究は興味深いです。

開拓時代のモルモン経済の歴史学ってとこですかね。
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3勝2敗か・・・・今年は霊的に (たまWEB)
2017-01-30 10:32:23
なれるよう、日曜日断食日の他にも断食して臨むよう心がけたいとまぁ、そんな感じのたまWEB、今月5週目ですが3回は断食したかな。
「32 まことに、まことに、わたしはあなたがたに言う。一つのことについて2人または3人がわたしの名によって集まっている所には、見よ、わたしもその中にいる、とわたしが弟子たちに言ったように、まさにそのようにわたしはあなたがたの中にいるのである。
」(d&c6)
ワードの集会で会員たちから良い影響され、謙遜になれるよう霊的に啓発され感応できるよう、非常に単純なことですが、断食がいいみたいのたまWEBにて御座候。
その後の大食いとかないともっといいんだが・・・
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教会初期の会員は1837年恐慌影響下もあっての (たまWEB)
2017-01-30 13:18:15
カートランド地方銀行崩壊をきっかけに、それ以後の会員とのかなりの入れ替えがあったんでは??初期の会員の半数以上は去ってしまったんでは??残ったのは貧しい会員たち??シドニー・リグドンら上級の人々もこの期を境に去ってる・・・
「 銀行事業失敗の混乱のなかに留まることは、忠実な信徒には堪えがたいに違いないと考えたジョセフは、一八三七年六月、自分のお気に入りであったビーバー・キムボール、オルソン・ハイド、ウィラード・リチャーズを英国伝道に派遣した。かつて行われたカナダ伝道が成功だったことと、カナダの信徒から英国にいる親族への伝道の要請があったからである。彼らが帰国する頃には、負債の問題も片づいているだろうという見通しであった。ともかくこうした混乱と苦境のなかから英国伝道が生まれたのである。

 ジョセフもその直後、五週間のカナダ伝道に出発した。ジョセフの不在中に『モルモン経』の三証人、カウドリ、ホイットメアー、ハリス、および元副管長ウィリアムズは、かつてはモルモン教徒であった若い女性に導かれるクエーカーの一派、シェーカーズという集団に加わっていた。彼女は予言を語り啓示を示した。シェーカーズは、モルモン教に比べはるかに清貧な集団であった。後日、カウドリとホイットメアーはジョセフの許に戻ったが、ハリスはシェーカーズに心酔し、生涯そこから離れなかったため、モルモン教からは破門された。

 カートランドにおけるモルモン教会は、経済的破綻、ジョセフにたいする不信や幻滅、怒りなどのため分派・分裂が起こっていた。こうした錯綜した状況下で、リグダンは異端尋問や魔女狩りを開始し、旧信徒をいわれのない嘘、盗み、姦淫、偽造、詐欺のかどで告発した。これに続いて内部の争いは激化し、ついに教会は完全に崩壊したのである。外部からの訴訟のみならず、旧信徒たちからの訴訟が相ついだ。この時、ジョセフ・スミスにたいする訴訟の中心人物グランディスン・ニュエルの暗殺未遂事件が起こり、ジョセフに容疑がかけられたが、証拠不十分で不起訴となった。しかし、使徒ルーク・ジョンソンの裁判での証言や使徒オーソン・ハイドの証言から、「もしもニュエルがジョセフにたいして暴動を起こすなら殺害せよ」とスミスが命じていたことが明らかとなった。結局、銀行詐欺罪の逮捕状が出されるに及んでジョセフはカートランドに留まることが不可能になり、ミズーリーへと遁走するのである。

「1832年にジャクソンが大統領に就任すると第二アメリカ合衆国銀行を閉鎖することを決めた。しかし、第二アメリカ合衆国銀行のビルド総裁はロスチャイルド家の後ろ盾があり、抵抗した。銀行更新のための法案は議会で可決した。大統領が拒否権を使うかもしれないとの憶測にビルド総裁は「ジャクソン大統領が法案を否決したら、今度は私がジャクソンを否決する」と言ったが、結局大統領は拒否権を使い、1836年第二アメリカ合衆国銀行は閉鎖された。

しかし、その報復として国際銀行家による締め付けがあり、1837年にアメリカ経済は恐慌に見舞われる。1836年のジャクソンにより政府の土地の売却の場合支払いは金貨・銀貨で行えという正貨通告が出されており、それも恐慌の原因になったと言われている。銀行券の流通は1837年の1億4900万ドルから1843年の5800万ドルに激減した。

通貨の供給は常に不安定で、多数の地方銀行が異なった通貨を発行し、また外国の通貨も出回っており、その交換比率もバラバラで経済は安定していなかった。そのため銀行の一部業務が一斉に停止するなどの恐慌がしばしば発生している。例えば1819年、1837年~1839年、1857年、1873年、1883年、1893年などである。これはアメリカ全土で信認を受けた統一通貨が存在しなかったことが一因である。しかし、量が不足していたものの金貨・銀貨は最も信認を受けるのが容易だった。金属自体が価値を持っていたからである。

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上記の引用サイトは (たまWEB)
2017-01-30 13:21:12
http://garyo.or.tv/michi/sinjitu/sugao/039sipai.htm

http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/no22-c6e3.html

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はっきり言って無理 ()
2017-02-01 14:55:52
>今年度(2017年)lds教会では、日曜学校成人クラスで「教義と聖約」を読んでいく。4年ごとに一巡するが今年は次の二つの点で新たなことが学べればと希望している。

上記の文章は、誤解を生みやすい。
すっと読むと、「日曜学校で新たな事を学びたい」と希望しているように読めるが、それ以降の文章を読むと、日曜学校とは全く関係なく、自分が今年二つの新しい事を学びたいだけってことが分かる。

このスレッドで、NJさんが求めていることを、日曜学校に期待するのは、はっきり言って無理。
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教義と聖約84章 (一応教会の人)
2017-02-01 21:03:26
教義と聖約84章の罪の宣告について検索していてたどり着きました…日曜学校でも最近ここを終えたと思います。

この罪の宣告についてですが(以前にも伺ったかもしれません)、具体的に末日聖徒はどのようにモルモン書を扱ったのでしょうか?軽んじたためと抽象的にしか書かれていませんね。
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罪の宣告というのは (たまWEB)
2017-02-01 22:04:08
第3ニーファイ26にも・・・
「06 ところで、イエスが実際に民に教えられたことは、その100分の1もこの書に書き記せない。
07 しかし見よ、ニーファイの版には、イエスが民に教えられたことの大部分が載せられている。
08 わたしがこれまで書き記したこれらのことは、イエスが民に教えられたことのほんの一部でしかない。わたしが書き記してきたのは、これらのことがイエスの言われた御言葉のように、異邦人からこの民に再び伝えられるためである。
09 彼らがまずこれを持つことは、彼らの信仰を試すのに必要である。彼らはこれを与えられたとき、これらのことを信じるならば、そのときにはもっと大いなることが彼らに明らかにされる。
10 しかし、彼らがこれらのことを信じなければ、そのときにはそれより大いなることは彼らに与えられることなく、彼らは罪の宣告を受けるであろう。
11 見よ、わたしがニーファイの版に刻まれているすべてのことを書き記そうとしたところ、主はそれを禁じて、「わたしは自分の民の信仰を試みよう」と言われた。
12 そこでわたしモルモンは、主から命じられたことを書く。わたしモルモンは、これでわたしの言葉を終え、命じられたことを書き進めよう。
13 したがって、わたしは、あなたがたに知ってもらいたい。主は実際に3日間民を教えられた。・・・・

この‘それより大いなること’とは??
教義と聖約や高価な真珠??あるいは総大会メッセージとでも??

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NJさんが求めてることは (たまWEB)
2017-02-01 22:11:49
新しい啓示や非公開情報、例えば、財政とか、ということなのかな??
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Unknown (教会員R)
2017-02-03 05:07:20
>罪の宣告について

軽々しく扱ったものとは、おそらく律法遵守や神権組織を敬う気持ちの欠如ことで、ジャクソン郡に召された支部長の采配に不満を持つ教会員が沢山いたことや、バプテスマを受けたのに奉献の律法を拒絶して、教会の許可もなく(新シオン)ミズーリ州ジャクソン郡に入植して自分の財産で勝手に土地を買う教会員が沢山いたことを示している文章かと思われます。

ジョセフスミスはジャクソン郡に召した支部長たちからの報告を聞いていたのでしょう。

1831~32頃の教会員は、什分の一の律法ではなくて、奉献の律法(全財産を教会に寄付して必要分を教会から受け取る)を要求されていたことが、理解のポイントだと思います。

モルモン書を口にするだけでなく…行動するまでとは、具体的にはイエスがアメリカを訪問した後の、理想的な二ーファイ人の生活(すべての財産を共有したと記されてますね)をしろという指示でしょう。
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Unknown (教会員R)
2017-02-03 05:27:59
http://www.ldschurch.jp/bc/content/Japan/gospel-library/manuals/institute/Church-History-in-the-fulness-of-times.pdf#search=%27%E5%A5%89%E7%8C%AE%E3%81%AE%E5%BE%8B%E6%B3%95+%E6%8C%81%E3%81%A1%E7%89%A9%E3%81%AE%E5%85%B1%E6%9C%89+%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E6%95%99%27 時満ちる時代の教会歴史 「悔い改めの必要性」

あたり参考になると思われます。
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