これは、「聖書を始めとする標準聖典を、文献学、人文科学的な方法で読み、また教会の歴史研究によって日本の末日聖徒神学を試みる会」である。東京の鈴木壮一郎氏を中心にこの春から徐々にフェイスブック上で形成されてきたもので、現在24名の会員がいる。
会の趣旨は、「日曜日の教会の集会は礼拝が中心だから、宗教を学問として追求する場ではない。しかし何年も集っていれば、知的な側面ではやや欲求不満になると思う。この知的側面を深めることは、タルメージ長老も語っていますが、言い換えれば、信仰への神学的なアプローチは救いに不可欠である」という点にある。タルメージ著「信仰箇条の研究」冒頭にある神学強調の精神を継ぐ姿勢である。
また、リベラルな立場に立つに至った主宰者は「どちらかというと信仰を揺るがすようなテーマを扱うことが多いと思いますが、「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」(ヨハネ8:32)と確信しています」と会員に予告している。
そして始めることにした危機感とも言えるきっかけを記している。
「モルモンは良くも悪くも世界の目から隠れることができなくなった。それから情報の爆発的な増加。もう臭いものに蓋をしたくても出来なくなった。そして答えられずに先延ばしにされた問題が山積みされている。誰もやらないなら自分がその問題に体当たりしてみようと思ったのです。きっかけはモルモンのハートランド、つまり中心地で若者の教会離れが進んでいることです。ああついに始まったかと思いました。西欧では教会の世俗化が著しく信徒は減るばかりです。モルモンも無縁ではなかったのです。教会の成長も鈍化していると言われています。たぶん皆は危険な問いに首を突っ込むなと言うでしょう。でも大丈夫です。深い闇の先には素晴らしい景色が待っています。」
そして、自己が経験した深い闇についてもこう述べている。
「信仰に知的な視点を持ち込むことは危険とされて教会では敬遠されています。確かに、信仰は根底から揺るがされるし、上も下も存在しない恐ろしい闇を経験したこともありました。でも今は自分が得た新たな理解と知識に喜びと満足を感じています。新しい命を得た思いです。霊的な旅はこれからも続きますが、旅は道連れといいます。教会と言うのは素晴らしい道連れを得るところでもあると思います。ここでお互いの旅路について分かち合うことが出来れば素晴らしいと思います。」
ただ、それぞれのレベルとペースで参加できるよう、「同好会だから、学校の放課後に適当にだべっちゃう気楽な感じでいい」「聖餐会のお話やレッスンの準備で得たものを分かち合うのも良い」と参加を呼びかけている。なお、投稿内容はメンバーにのみ公開の形をとっている。英文の “Mormon Stories Podcast Community “(848 members) に触発されて、同様の、またモルモンフォーラム的なサークルを作りたかったという。
参加希望者はフェイスブックで鈴木壮一郎(Suzuki Souichirou)氏まで申し出てください。facebook の URL は http://www.facebook.com/ldsbibleclub である。
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参加者にとって有意義な集いとなるよう手探りで進んでいます。
今後の展開はまったく分かりません。
フェイスブックも数年で別のものに取って代わられるかもしれません。しかし情報技術が社会や宗教の形を変えてしまった時代であることは感じています。
関心を持たれ方は是非アクセスしてみて下さい。
LDS聖書研究同好会ページ
http://www.facebook.com/ldsbibleclub