今年ももうすぐ終わろうとしています。
ちょうど、十二支のスタートなのでちょっと調べておきます。
【子・鼠の文字の語源】
「子」の字義は古書に
“子(ね)は孳(じ)なり、相生まれて蕃孳(はんじ)す”
とあるように
「蕃」も「孳」も、しげる・ふえる、という意で、
新しい生命が萌え出ることである。
「孳」には「子」を多く生むという意味のある
ところから、「ネズミ」が当てられた。
なお「子」は小児の形象ともいわれる。
「子」は音読みで“シ”というが
この音は小の音から転じたものである。
「子」・・・十二支の第1番目
〔方向〕 北
〔時刻〕 真夜中の零時(または午後11時~午前1時の間)
「鼠」・・・動物のネズミ(鼠)の形に象(かたど)った象形文字。
上の「臼」はネズミの口の中の歯をあらわし、下のは
ネズミの腹・爪・尾をあらわしている。ネズミの特徴は
かじる=歯にあるのでそれを大きく書くようになった。
中国では、“星が散じて鼠”となったいい伝えられ、「説文」によると、
“穴に住んでいる虫の総称”が「鼠」であると記されている。
「鼠」をなぜ“ネズミ”というか
① ネズミという動物は、夜出てきて盗み、
昼は穴に隠れているところから“寝盗み”という。
② 根の堅洲国(かたすくに)に棲む、または
地下(根の国)に棲むから“根住み”という。
鼠編のついた漢字は107あるが、
“鼫(むささび)”“鼷(はつかねずみ)”“鼬(いたち)”
などいずれも難解なものばかりである。
『十二支のE~話』:戸出 武著