アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

いわさきちひろ展

2009-08-08 11:49:09 | 美術・芸術
今、平塚市美術館では、
「わたしがえらんだ いわさきちひろ展」
というのを、やっています。

ちひろさんは、たくさんの美しい絵本のさし絵を描いてくださいましたが、その原画展です。

私も、幼い頃から、ちひろさんの絵には親しんできました。
とてもなじみ深い作家さんです。

でも、絵本や印刷の絵はたくさん見たことはあるのだけれど、
原画を見たことは一度もなかったので、
美術館でのワークショップのあと、展覧会場に足を運びました。

見てびっくり。

もう、本当にすばらしいの。

たくさんの絵本を見てたから、わかっているつもりになっていたけど、とんでもない!

どうやって伝えて良いかわからないほど、本当にきれいで可愛らしいのです。
圧倒的なのです。

会場を入ってすぐのところに、
「きれいなもの、かわいらしいものが本当に好きで、そういうものを全て破壊してしまう
戦争というものに、深い憤りをおぼえます。」
というような内容の、ちひろさんの言葉がありました。

彼女自身も、本来美しく楽しいはずの青春時代を、戦争でずたずたにされてしまっています。

あの、ちひろさんの描く子どもたちのかわいらしさ、そのお洋服や周りの景色の
優しさ、綺麗さはここからきていたのか、と深く納得し、
その絵がかわいければかわいいほど、愛しいものへの愛と、
戦争への怒りが込められている気がして、胸がつまる想いでした。

こういう反戦のしかたもあるんだね・・・。

あまりにもきれいで優しくて可愛らしくて、入り口から出口まで、ずうっと涙を流し、洟を垂らして泣き通しでした。

やっぱり、本物の力はすごいね。

会場のすぐ外には、自由に読めるちひろさんの絵本コーナーもあって、大人も子どもも楽しめます。

会期は8月30日(日)まで。
よろしければ、ぜひどうぞ