2つ目の質問と、答えを紹介します。
《 2. なぜ国旗・国歌の指導について、「望ましい」とあったものを「ものとする」としたのか。》
・ 「望ましい」では、国旗・国歌の指導をしなくてもいいと、誤解される恐れがあったからである。
・ 国際化が進む中で、時代を生きる国民を育成するためには、我が国の文化や伝統を大切にする態度を重視する必要がある。
国際化が進まなければ、国旗・国歌を蔑ろにしても良いのかと、私は反論したくなります。他国がどうであれ、国旗と国歌を大切にするのは、国の基本です。官僚は明治以来の、「西欧に追いつけ、追い越せ」の思考から脱皮できず、国民に何かをさせようとするとき、他国の話をします。
アメリカはどうだ、イギリスはどうだ、フランスは、ドイツはと・・・外国の例を並べ、「日本は遅れています。」と、叱咤激励します。しかしもう、そんな時代はとっくに過ぎました。それで今度は面倒になったのか、外国をひとまとめにして、「国際化のため」と来ました。
《 3. 「日の丸」が国旗であり、「君が代が」国歌であるという法的根拠はないのではないか。》
・ 「日の丸」を国旗と定める法律はないが、関連する法規定は存在する。
・ 明治3年の太政官布告で、「日の丸を」船舶に掲げる国旗と規定している。
・ 自衛隊法や海上保安庁法で、船舶・航空機に国旗を付す旨の規定がある。これらの法律は、「日の丸」が国旗であるという前提で規定されている。
・ 「日の丸」を国旗であるとする考え方は、長い国の歴史の中で、国民の間に定着した、慣習法である。 ( 昭和63年、味村法制局長長官答弁 )
・ 「君が代」を国歌と定める法律はないが、明治以来、国歌であるとする認識は、広く国民の間に定着している。 ( 昭和63年、味村法制局長長官答弁 )
・ 国歌が慣習法により定まっている国は、イギリス、デンマーク、スウェーデン、ハンガリー、フィンランドなどがある。
日本が法治国家なら、国旗も国家も、法律で定められていなければならないと、正攻法で責め立てる日教組の活動家たちの、得意げな顔が浮かびます。もともと愛国心のない彼らは、何にでも屁理屈をつけ、自分たちを正当化します。こういう質問を発すること自体が、日教組が反日団体である証拠です。
こうした政府の答弁に対し、もっともらしい反論を考え出し、支援するのが反日・左翼学者たちです。「東京大学社会科学研究所」や「日本学術会議」に巣食っています。ですから菅総理は、「獅子身中の虫」を育てる「日本学術会議」を、大掃除すればいいのです。
《 4. 「日の丸」「君が代」は、かっての戦争のシンボルであり、忌まわしい記憶が刻まれていて、学校教育で教えるには相応しくないのではないか。》
・ どこの国の歴史にも、光もあれば影もある。
・ 過去に不幸な戦争があったからといって、それは国旗や国歌の責任ではない。
・ 明治以来の歴史に限っても、戦争の時より平和の時の方が、遥かに長い。
・ 戦後の日本は、歴史の教訓として、二度と戦争は繰り返さないという反省と決意の上に、平和国家としての道を歩んできた。
・ 子供たちには、「日の丸」と「君が代」を、戦争のシンボルでなく、平和のシンボルとして教えることが重要である・
「忌まわしい記憶が刻まれている」この言葉は、反日マスコミが宣伝し、左翼の活動家たちが必ず口にする、決まり文句です。ここにきて、私は怒りが抑えられなくなりました。「大東亜戦争」は、日本発の侵略戦争でなく、自衛戦争です。西欧列強がアジアを侵略し、武力で植民地化したため、江戸末期以来、ご先祖たちは日本の守りに腐心しました。「富国強兵」と「殖産興業」を旗印に掲げ、一丸となり国づくりに励みました。
「大東亜戦争」とは、江戸末期から始まり、昭和20年の敗戦で終わった「100年戦争」であり、最初から最後まで「自衛戦争」でした。この戦争を侵略と決めつけ、「日本だけが悪者だった」としたのは、あの「東京裁判」です。氏の意見は、私が憎んでやまない「東京裁判史観」を土台にしています。
「二度と戦争は繰り返さないという反省と決意」、「不幸な戦争」という決まり文句は、毎年8月に「敗戦の日」が来ると、反日マスコミが大合唱する言葉です。連合国軍が残した「トロイの木馬」の一つである「日本国憲法」を、氏は何の疑いも挟まず肯定しています。
「21世紀に生きる子供たちには、国際化に十分対応できる力を、」「育成しなければならない。」「そのために大切なことは、自国の文化や伝統をしっかり身につけさせ、」「日本人としてのアイデンティティーを、確立させることであろう。」
前回の「国際化」の章で、格調高く述べていましたが、「日本国憲法」がある限り、これは叶いません。「東京裁判史観」の呪縛から、国民を解放せずして、「日本人のアイデンティティー」は、確立できません。政治家であれ官僚であれ、学者であれ、今の時点で「東京裁判史観」を肯定する人物は、「獅子身中の虫」であり「駆除すべき害虫」です。「日本人の魂」を失った官僚として、私が氏を評価しない理由が、ここにあります。
スペースがなくなりましたので、続きは次回と致します。