次の見出しの記事を、紹介します。
《 政府による社会と教育へのおしつけの異常さ 》
「戦後、日本の憲法体制が変わったのに、国旗・国歌をどうするかについて、」「国民的な討論がおこなわれたことは、一度もありませんでした。」「ところが、政府は、国民的な討論のないまま、」「また法的な根拠もなんらないまま、いつのまにか戦前の状況を復活させて、」「『君が代』が国歌だ、『日の丸』が国旗だというあつかいを、」「勝手にやりはじめ、問答無用の形でそれを社会におしつけ、」「とくに、教育現場におしつけてきました。」「ここに、国旗と国歌の問題の、世界に例のない異常さがあるのです。」
ここから、不破氏による捏造が始まります。政府が何をしても、「世界に例のない異常さ」とレッテルを貼り、党員を洗脳する手法です。日本は民主主義の国ですから、国民の多数から信任を得た政党が、政権につきます。国民の負託に応えるため、国旗・国歌を以前の状況に戻そうとするのは、何も異常ではありません。
異常な日本を語るのなら、独立国でありながら、「自国を守る軍を持てず、米軍に守られている」と言う状況の方でしょう。かって共産党は、自分たちが政権を取ったら、自衛隊はなくすが、国を守る軍隊は作ると公言していました。それがいつの間にか、「平和憲法を守れ」「軍隊はいらない」と、国民的な議論もせず、こっそりと方針転換をしています。
不破氏の方がよほど異常な政党のトップですが、赤旗ですから、氏の思い通りになります。ここで意見を挟んでも、何の足しにもなりませんから、先へ進みます。
「教育現場の状況の異常さについては、こんど、サミット諸国の国旗・国歌事情を、」「『しんぶん赤旗』の特派員の、現地取材を中心にまとめてみました。」「お配りしてある " サミット諸国の国旗・国歌について " という資料がそれです。」
「実際に、その国の教育現場で国旗・国歌がどうあつかわれているかを、」「サミット六カ国の政府に、問いあわせて調べたものです。」
「これをみると、国旗・国歌の問題で、」「子どもたちに、なにか強制的な義務づけをしている国は、」「どこにもないということが、よくわかります。」
馬鹿な報告をするものです。氏の言うサミット六カ国とは、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリアです。ドイツとイタリアは、すでに述べましたとおり、以前の国旗に戻しており、他の国は戦勝国ですから、もともと国旗についての問題はありません。
この六カ国には、「国旗掲揚」と「国歌斉唱」を教育する必要がありません。敗戦国として連合軍に統治され、軍を解体された日本とは、比較すること自体が無意味です。しかもこの六カ国の事例だけで、世界を語るとは、大風呂敷を広げたものです。初めて赤旗の記事を読みますが、党員たちは、本当にこんな記事を読んでいるのでしょうか。
「とくに重要なのは、アメリカの経験です。」「この資料の、アメリカの部分に書いてありますが、」「1943年に、この問題に関する、連邦最高裁の判決がでているのです。」
ここで氏が説明しているのが、「バーネット事件」です。日教組の活動家たちは、共産党から得た情報を元に政府攻撃をしていた、と言うことになります。長いので、途中を省略しますが、要するに州の行為は、「憲法違反」だと言う結論を伝えています。エホバの証人の件は、都合が悪いのか触れていません。
「もう五十年以上前の最高裁判決ですが、これは、いわば近代国家の常識です。」「だから、サミット諸国のどこでも、国民のこの権利を侵して、」「国旗・国歌を教育現場に強制するようなことは、まったくしていないのです。」「それだけみても、日本の現状が、世界に例のない、」「異常な状況であることが、はっきりするでしょう。」
報告の内容からしますと、この赤旗の発行年は、平成11年の小渕内閣時代であるような気がします。しかしコメントに値しない、異常な報告なので、先へ進みます。
《 政府は正面からの議論を避けてきた 》
「このおしつけを、社会の全体にひろげるために、」「政府・自民党は、独特の作戦をとってきました。」「それは、この問題の正面からの議論を極力避け、」「日本社会では、事実上国旗・国歌の扱いをされているのだから、」「あらためて議論をする必要はないという、いわば問答無用の論理で、」「国民におしつける、というやり方です。」
こうして政府を攻撃する氏は、どのような立ち位置にいる政治家なのでしょう。国旗と国歌を否定し、日本の歴史と伝統を否定し、日本をどのようにしたいと考えているのでしょう。平成11年といえば、ソ連が崩壊し、マルクシズムも崩壊している時なのに、どんな日本が作れると錯覚していたのでしょう。
共産党は、「政権を取ったら、国防軍を作る」と公言していましたから、政権を取ったら、真っ先に国旗と国歌を創り、国民に強制するはずです。一枚岩の共産党は、党の方針以外は何も認めない、国民弾圧国家しか作れないのにと、私には疑問ばかりが湧いてきます。
「この問答無用方式をささえる、政府のいいぶんには、」「もう一つ " 国際的に認知されている " というものがあります。」「オリンピックなどでも、日本の国旗といえば『日の丸』、歌う国歌は『君が代』と決まっていて、」「世界のどこからも、文句は出ていないじゃないか、といういいぶんです。」
この記事が平成11 年の赤旗だとすれば、菱村氏が平成8年の著書で、日の丸と君が代は、長く国民に受け入れられているとした「説明」と、符合します。不破氏は菱村氏の説明を踏まえ、「問答無用方式」と批判しているのではないでしょうか。
「現実には、国民的定着どころか、国民のあいだで、」「大きく意見が、わかれているのです。」「教育現場の様子をきいてみますと、先生方は、学習指導要領による文部省のしめつけで、」「たいへん苦労の多い、抵抗闘争をやられています。」
鷲野氏の敵も、不破氏には、「大変な苦労をしている先生方」になります。拠って立つ位置が違うと、同じ人間が悪人から善人に変わります。このブログを綴る私も、反日・左翼の人々に取っては悪人となり、国を思う方々からは善人となっているのでしょうか。
不破氏の報告は、現在まだ全体の5分の1です。全部を紹介する元気はありませんが、こう言う機会でもない限り、赤旗に接することがないので、もう少し、頑張ろうと思います。『この、忌まわしき政党 ( 国歌・国旗 憎悪党 ) 』と言うタイトルは、不破氏の新聞記事を一読後、とっさに閃いた怒りの言葉です。次回も、次回も、このタイトルを使います。