ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

NHKドキュメント『緑なき島』- 20 ( 石破氏の意見紹介 )

2023-02-04 19:38:37 | 徒然の記

 〈 石破氏の意見紹介 〉

 ・平成20年の総裁選立候補時の意見

  「朝鮮で動乱が起き、北朝鮮にいる日本国民が逃げなければいけない時でも、自衛隊は国内法の制約で助けにいけない。そんな国でいいのか。」

 ・平成25年のアルジェリア人質事件発生時の意見

  「日本人の生命、財産を守るのは国家の当然の責務。必要最小限の武器使用は、憲法が禁じる武力行使ではない。」

 ・平成27年のパリ同時多発テロ事件発生の意見

  「共謀罪を含む日本のテロ対策法整備が不十分なままだと、日本がテロ活動の抜け道、抜け穴になりかねない。」

  「国際犯罪防止条約を、日本は批准していない。批准していないのは北朝鮮とイラクと、あと何カ国かだけだ。日本さえ良ければいいということにはならない。共謀罪の創設と条約の早期批准が必要である。」

 ・令和元年の「憲法改正」に関する意見

   「憲法9条については、戦力の不保持を定めた9条2項を削除し、軍隊の保持を定めるべきだ。軍隊に最高の名誉と規律を与え、文民統制を徹底すべきだ。」

 氏の意見が、安倍元総理より明快であることを知り驚くとともに、氏の意見がマスコミで大きく伝えられなかった事実も知りました。こうした発言を知っていたら、私の評価が違っていたのかもしれません。

 続いて経済、財政に関する意見を紹介します。

 ・平成27年の自身の講演での意見

  「税収以上のお金を使うと、借金が増えて次の世代は大変になる。財政健全化を憲法に明記するべきだ。安倍首相の経済財政運営には疑問がある。」

 ・太平洋戦争 ( 大東亜戦争  ) に関する意見 ・・時期不明

  「政府の総力戦研究所が日米戦争のシミュレーションで、日本必敗の結論を出して、政府中枢にも報告しているのに、勝てないとわかっている戦争を始め、何百万という国民を死に追いやった責任は、厳しく問われるべき。」

  「昭和天皇の質問にも正確に回答せず、国民に真実も知らせず、国を敗北に導いた行為が、なぜ〈死ねば皆英霊〉として不問に付されるのか理解できない。」

 ・東京裁判 に関する意見 ・・時期不明

  「〈平和に対する罪〉などが事後法であるが、それでも裁判自体を受け入れたからこそ、今日の日本がある。」

  「東京裁判を受け入れることと、戦前の日本は全て間違いと断罪するのは、決して同義ではない。」

  「東京裁判が法的に無効とする立場の人たちからは、戦前の日本にまったく誤りがなかったのかという議論が見受けられない。すべてが間違ってる、あるいは正しいといったような極論 ( 自虐史観と一部保守派の意見)は、ともに間違っている。」

 ・南京事件 に関する意見 ・・時期不明

  「少なくとも捕虜の処理の仕方を間違えたことは事実であり、軍紀・軍律は乱れていた。民間人の犠牲についても客観的に検証する必要がある。」

  「〈大虐殺〉があったとは、発言していない。」

 ・靖国参拝 に関する意見 ・・時期不明

  「戦死者との約束の一つは、天皇が靖国に参拝することであり、政治家が参拝することが事の本質ではない。」「歴史認識については法律家や歴史家が主張すべきことであって、政治家の役割は、そうしたことができるような環境を整えることだ。」 (実際に氏は、防衛庁長官で初入閣以降靖国神社に参拝していない。)

 ・政治家の歴史認識に関する意見 ・・時期不明

  「総理をはじめ政治家の靖国参拝や、〈東京裁判は誤りで無効〉〈大虐殺はなかった〉〈慰安婦問題で狭義の強制性はなかった〉といった、行為や歴史認識に対して、政治家がそのような発言をすることが果たして日本の国益となるのか。」

  「むしろ、日本に真の共感を持つ国を増やして国益を守るのが政治家の務めだ。」

 ・永住外国人への地方参政権付与に関する意見 ・・平成22年党大会時

  「憲法上の議論が多く残り、国民的議論も成熟していない。拙速な法案成立に断固反対する・」

 ・選択的夫婦別姓制度に関する意見 ・・平成30年

  「導入に賛成」

 ・皇位の安定的継承に関する意見 ・・時期不明

  「将来的に皇族は、悠仁親王はただ一人になってしまう可能性は否定できず、男系男子のみで皇位を継承し続けることは不可能に近い。皇室の安定的な継続を考える上で、このことに対しての議論を避ける訳にはいかない。」

  「旧宮家の復活案もあるが、一般国民として長く人生を送ってきた人物を皇位継承者とすることは、妥当性に疑問がある。」

  「皇室が途絶えることは、日本の国体そのものの滅失を意味するものであり、男系男子の皇位継承を基本としつつ、女系天皇の可能性も敢えて追求するべき。」

 ・慰安婦問題に関する意見 ・・平成29年文在寅政権発足時、東亜日報のインタビュー

  「日韓慰安婦問題の合意があっても、それでも日本は、韓国の納得を得るまで(慰安婦に)謝罪し続けるしかないだろう。」

 ・令和3年・・韓国ソウルで行われたフォーラムにオンライン参加時の発言

  「親日と言われる台湾は、日本が併合したわけではない。しかし朝鮮は独立国だった。それを併合することは、どうだったのか。国民の反発が生まれる。」

  「隣国(韓国)と仲良くできない国(日本)が、多くの国と仲良くできるとは思わない。」

 ここまでコメントを控えてきましたが、「太平洋戦争 ( 大東亜戦争  ) に関する意見」以降は、私の考えと違います。日本を愛する自民党議員の意見と思えないだけでなく、日本の歴史や伝統、ご先祖たちの過去のご苦労に関し、知識がほとんどないことを確認しました。「憲法改正問題」では正論を述べていますが、その他の意見は反日左翼と変わらない日本の否定です。

 明日から、トラッカーの侵入が増え、goo事務局の警告が再表示されるのかもしれませんが、獅子身中の虫に見えてきた氏に関する情報を、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に次回も紹介いたします。

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NHKドキュメント『緑なき島』- 19 ( 総務会・所属議員の略歴 - 6 )

2023-02-04 13:49:34 | 徒然の記

 自民党の総務会所属議員の意見の多様さに心を奪われ、大事なことを忘れそうです。国民の受信料にあぐらをかき、捏造の映像が韓国による日本攻撃に使われていても、国会で碌な回答をしないNHKのことと、NHKの首根っこを押さえる「年度予算計画」を審議しているのが、自民党の総務会であること。

 なぜ総務会でNHKの「年度予算計画」が、甘い審議で承認されるのか、誰がそれをしているのか。発見するために議員の略歴を紹介しているのですが、一番肝心なことを忘れていました。

 「総務会の運営は、どのようになされているのか。」

 この説明をしておかなければ、獅子身中の虫の発見が困難になりますので、別途調べた、党則による総会運営情報を紹介します。

  ・総会の決定は、多数決で決められる。

  ・ただし党内に亀裂を残さないため、事前に総裁や幹事長など党幹部の同意を得て、全会一致を原則とすることが慣例化されている。

  ・小泉純一郎が総裁に就任してからは、総務会による事前審査なしでの、政府案提出や多数決による採決が行われることもないわけではない。

  ・例えば総務会決議による党議拘束を解除するには、党則によると党大会もしくは両院議員総会における議決が必要であるが、過去に例はない。

  ・党運営について重要な点は、総務委員が党内各グループ(派閥)から均等に選出される傾向があるため、各グループ(派閥)の代理人といえること。

  ・決議が全会一致の慣例となっているため、議題に反対する総務委員がいる場合は反対意見を述べた上で退席し、全会一致の形にしていること。

  ・総務委員を通じて党内各グループ(派閥)の了承を得なければ、予算案や法案を提出できない仕組みが作られている。

  ・総務委員を通じてグループが反対意見を表明できることから、グループ間の決定的な亀裂を防ぐ効果がある。

 全会一致の建前のため、反対意見の議員は意見を述べた後で退出するのです。有村議員のようにNHKに厳しい委員がいても、多数の議員がそうでなければ氏は退席し、議案は全会一致で決まったことになります。運営規則を知らない人間には、総務会決定の「全会一致」の意味が理解できません。このことを知った上で、あと一人残っている石破茂議員の略歴紹介に戻ります。

 最後に紹介することにしましたのは、氏に関する情報量が他の議員の5倍以上あったからです。それほど注目されているのだと言えば良いのか、言動に話題性が多いと言うのか。自分が思っていなかった氏を発見し、意外感に打たれることもありました。

 保守政治家として正論を述べている一方で、共産党の党員かと思える愚論を語っています。今回はそうした氏の意見をなるべくそのまま紹介し、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介します。

  石破茂 氏・・総務会委員

  ・昭和32年高知県生まれ、65才 慶応大学法学部卒 前職三井銀行行員

  ・政党・・ 自民党 (  田中派事務局職員 →  中曽根派 →   渡部派   )  → 新生党 → 新進党 → 自民党 (  平成研究会 →  無派閥 →   水月会   ) 

  ・衆議院当選回数 12回

  ・平成14年防衛庁長官 ( 小泉内閣  )

  ・平成19年防衛大臣  ( 福田内閣  )   

  ・平成20年農林水産大臣  ( 麻生内閣  )

  ・平成26年内閣府特命担当大臣・国家戦略特別区域  ( 安倍内閣  )

  ・平成27年内閣府特命担当大臣・地方創生  ( 安倍内閣  )

  私はまず氏の政党遍歴に注目し、眉をひそめましたが、氏の意見を知り意外感に打たれました。氏の意見を紹介します

  「自民党を一度離党した理由は、河野洋平自民党総裁時代に〈憲法改正論議を凍結する〉としたことが原因である。」

  「新生党は当時〈集団的自衛権の行使容認〉〈憲法改正にも積極的〉であったために加入した。」

  「しかし新生党、新進党時代は党内で権力闘争に明け暮れ、憲法改正や安全保障政策などの論議が党内で行われることはほとんどなかった。」

  「新進党は第41回衆議院選挙の直前に、〈集団的自衛権の行使をしない〉〈消費税をこれ以上上げない〉などという政策を打ち出したため、新進党に失望して離党した。」

  「自民党に復党したのち、自民党は再び〈憲法改正を目指す姿勢〉を明確にしました。その他の政策でも、最も私の主張と合致するのが自民党なのです。」

 へえ、そういうことだったのかと意外感に打たれたのは、氏のこの言葉でした。

  「青い鳥は(自民党の)外にいるわけではない。」

 なんという文学的な、魅力的な言葉でしょう。文句があるのなら自民党を出て行け、足を引っ張るな、などという意見に対して氏は次のように言っています。

  「一度党外に出て失敗した経験があるからこそ、そのような意見に従うことはできない。」

  「私自身の主張は、初当選の時からさほど変わっていません。憲法改正、集団的自衛権の全面的行使を可能とすること、地方分権を推進すること。そして2世やタレントでなくても、国会議員を目指せるような環境を実現することです。」

 私はこれまで氏を誤解していたのだろうか、もしそうなら気の毒な話だと、そんな気持になりました。次回は氏の正論と愚論を、並べて紹介いたします。息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々も、氏に関する判断はその上でのことになると思います。

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