goo blog サービス終了のお知らせ 

ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

伊藤貫の真剣な雑談 - 5 ( 自称保守の自覚のない人物 )

2023-07-18 23:09:07 | 徒然の記

  1. アメリカの国内政治 ・・バイデン大統領の支持率

  2. トランプ氏の次期大統領選挙準備 ・・正式発表していないが、着々と準備を進めている

 今回も前に進まず、氏が上げた4つのトピックスのうちの1番目のトピックの紹介です。前回は「奇跡の兆し」の発見でしたが、今回は元に戻りました。自称保守の氏が、保守主義とは何かについて独りよがりの説明を得意満面でしています。氏はバイデン氏を「二重人」と評していましたが、私から見ると氏は「支離滅裂な自惚れ屋」です。

  ・アメリカは過去30年間、世界の他の国に過剰に武力介入してきた。その結果は、国際紛争を悪化させただけだ。しかも世界の諸国で、武力介入したり、クーデターを起こさせたりして、3百万人もの民間人を不必要に死亡させてきた。

  ・保守主義者の考えとしては、こういうことは賛成できない。

  ・アメリカだけが世界の覇権を握り一極支配するというのは、バランスオブパワーを支持する保守主義者としては、絶対賛成できない政策である。

 間違いとは言いませんが、日本での保守主義者の定義はこれだけでは不十分です。スッカリ日本人の魂を失っている氏は、アメリカ人として意見を述べていますが、自覚がないのでチャンネル桜の動画で日本の視聴者に語りかけています。

  ・アメリカは元々レーガン時代に、貧富の格差の酷い国だった。最近30年間の政策で格差をさらに大きくしようとしている。

  ・こういうことは保守主義者としては容認できない。だから僕はこういう場合には、社会主義者のバーニン・サンダースを支持する。

  ・アメリカの自称保守主義者は、バイデン大統領を弱腰であるとか、民主党内の左翼の味方をするのかといって批判する。しかし弱腰とか、左翼の味方という自称保守の批判は、単純過ぎる。

 アメリカでなら「自称保守」の批判も通じるのでしょうが、ここは日本であり、日本の動画ですから、私たちの目には氏も立派な「自称保守」の分類に入ります。

  ・本当の保守主義者というものは、たとえ社会主義者であっても、バランスの均衡という方向で仕事をしている時は賛成すべきである。

 日本以外の国では保守も左翼も愛国者ですから、氏の意見にうなづく人もいるでしょうが、日本は違います。日本の左翼には愛国者がおらず、彼らは判で押したように日本の過去を否定し、歴史を批判し攻撃します。そんな社会主義者と本気で協力する保守がいるはずもありません。東京大学で4年間も学んでいながら、日本の状況に無知だというのですから、お話になりません。

  ・俺は保守主義だからという理由で、金持ちはやりたい放題、弱い他の国に軍事介入しても構わないとか、そういう保守主義者はあまりに知恵がない。というより、不道徳である。

 氏が説明しているのはアメリカの保守のことで、日本の保守の定義には通用できません。こんな説明を威張ってしている氏も、あまり知恵があるとは思えません。

  ・貧富の格差の放置とか、軍事介入して内戦が起きても知らん顔とか、最近30年間のアメリカはそうである。

 これが一番目のトピックだった「アメリカの国内政治」の、結びの言葉です。たとえ保守主義者であっても、自分は理不尽なことをするアメリカに対しては、社会主義者とでも協力する。自分はそれほど柔軟性のある保守なのだと自慢していますが、どこまで単純なのかと呆れてしまいました。

 しかしそんな氏の言葉でも、「学びの庭」である「ねこ庭」で読みますと、貴重な教えに変わります。氏の意見は間違いなく、現在の日本人が知るべきアメリカの側面です。

 「日本のマスコミや、日本の政治家がここまでアメリカを酷評したことがあったでしょうか。」

 「アメリカの負の面に焦点を当て、ここまであからさまに語ったでしょうか。」

 氏の説明を聞いていますと、世界のあらゆる紛争と内戦の元凶にアメリカがいることが分かります。しかも彼らは、対立する双方の勢力に武器と資金を援助し、知らぬ顔をしている酷い国だと言います。大東亜戦争に敗れた時から、日本はそんな米国の植民地になっていると、氏が批判します。

 敗戦以来植民地になったままでいる日本は、自由民主党がダメなのであり、言いなりになっている国民のレベルが低いのだと、別の動画で語っていました。こうなりますと氏の意見は、まさに日本人の魂を亡くした米国人の、恥を知らないいびつな意見となるのではないでしょうか。

 今回限りでブログをやめるという選択もありますが、この支離滅裂な氏の動画が41編も日本で見られているという危険性を思うと、息子たちのためには続ける気持ちになります。

 自分が「自称保守」の一人でありながら、自覚さえなく、他人を「自称保守」と批判する氏の動画は、息子たちのためになりません。反面教師の姿をしている氏をきちんと伝えるため、シリーズを続けることにしました。次回は青色表示の、2番目のトピックを紹介します。

   1. アメリカの国内政治 ・・バイデン大統領の支持率

   2. トランプ氏の次期大統領選挙準備 ・・正式発表していないが、着々と準備を進めている

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊藤貫の真剣な雑談 - 4 ( バイデン氏を支持する二つの理由 )

2023-07-18 17:07:50 | 徒然の記

  1. アメリカの国内政治 ・・バイデン大統領の支持率

  2. トランプ氏の次期大統領選挙準備 ・・正式発表していないが、着々と準備を進めている

 前回は動画の前半を見ながら、並行してブログを書いていましたが、こんなバカな話を息子たちに伝える必要があるのかと考え、後半の部分は先に全部見ました。そして、昨日次のように書いたことを思い出しました。

 「14回番組を見ない前から、氏に期待していない自分がいます。」

 「もしかすると、長いシリーズの中で、氏を見直す奇跡があるのかもしれない。」

 動画の後半を見た結果私が得たものは、「氏を見直す奇跡が起こった」のかもしれない、と言う発見でした。

 日本の政治家と国民への無神経な言葉遣いは改まりませんが、米国在住の国際政治評論家としては大胆な意見を述べています。なまじ日本人と思うから腹が立ちますが、米国在住の日系アメリカ人の雑談と割り切って仕舞えば、勇気のある意見になります。この発見をどうすれば伝えられるのか、嬉しい苦労になりそうです。

 〈 氏がバイデン氏を応援する理由 〉

 こう言う切り口で始めれば、「ねこ庭」を訪問される方々に分かり易いのかもしれません。

  ・オバマ政権下でバイデンは副大統領、ヒラリーが国務長官だった。最も好戦的だったのがヒラリーで、バイデンはほとんどの場合戦争反対の立場に立っていた。

  ・オバマは好戦的な民主党内の勢力に引きずられる形で、リビヤへの攻撃、アフガニスタンへの増兵、シリア内戦開始へと政策を進めた。

  ・シリアでオバマは、内戦当事者のアルカイダとイスラム国 ( アイシス ) 双方に武器援助をしていた。

  ・内戦状態になったシリアでの死者は、70万人くらいだ。

  ・オバマとヒラリーがリビアのカダフィーを殺害したため発生した内戦では、80万人の死者が出た。

  ・アメリカに長く住んで、アメリカの政治家や国務省の官僚、ペンタゴンとCIAの官僚が、何百万人も死者を出す内戦を起こすため、内政干渉や軍事介入をし、ケロッとしている姿をずっと見てきた。

  ・オバマやヒラリーだけでなく、クリントン政権時のオルブライト国務長官、ブッシュ政権時のラムズヘルド、チェイニー、ライス長官など、彼らはシリア、イラク、レバノン、パレスチナ、イエメン、リビア、ソマリアで、イスラム教徒の人たちが二百万人・三百万人死んでもケロッとしていた。

  ・その点バイデンは、アメリカが他国を内戦状態にし、人殺しをするのを嫌がっていた。バイデン親子が他国から賄賂をもらっているとしても、人殺しを嫌がっている点を僕は評価している。

 バイデン大統領を絶対的に支援しているのでなく、オバマ・ヒラリー両氏に比較しての支援です。相対的支援というのなら、理解できないこともありません。ここで氏が、バイデン氏以上に評価しているもう一人の人物について語っています。

  ・予算委員会委員長をしているバーニー・サンダース上院議員は、民主党でなく社会党の議員である。

  ・アメリカ国内の貧富の格差は本当にひどい。先進諸国の中で、最悪である。サンダースはこの大きな貧富の格差を、少しずつ是正する方向へ持っていこうとしている。

  ・彼は米国の貧困層支援のため、今後3年間で3兆ドルかかる法案を通そうとしている。内容は老人医療費補助と貧困層のための教育費支援、コミュニティ・カレッジの授業料免除など。

  ・この法案が通ると、年収1億円以上の金持ちに増税しなくてならなくなるため、大金持ちから大量の政治資金をもらっているオバマ派と、ヒラリー派が猛反対している。

  ・バイデンもこの方向に進むかと思っていたら、むしろ彼らと敵対する方向へ動いていた。

  ・驚くことに彼は、予算委員会において社会党のサンダースの意見に賛成することが多く、3兆ドル予算においてサンダースに近づいている。

 つまり氏がバイデン大統領を支援する理由は、「外国での無用な人殺しに反対」、「貧困層への支援に賛成」という二つの姿勢にありました。米国の貧富の格差について、得意の数字のお喋りを始めますが、変な説明でも面倒がらずに紹介する気になります。

 ・アメリカのトップ二人が、ボトム1億5千万人の国民より多くの資産を持っている。

 ・トップ0.1%の大金持ちは、ボトム94%の国民よりももっと金を持っている。

 ・トップ400人の金持ちが、ボトム64%位の国民よりも金を持っている。

 ・こんな状況のアメリカでバイデンを見ていると、このお爺ちゃんは多分耄碌しているのかもしれないが、他国への軍事介入阻止と、貧富の格差是正の重要性に関する理解と努力をしているのが分かる。

 ・民主党内のオバマ派とヒラリー派は、これらについて全く努力していないし、彼らが政権を担当していた16年間に、貧富の格差を大きく広げたことに対しても、全然反省していない。

 ここまでの意見でも、勇気のあるアメリカの知識人らしい発言ですが、次のお喋りにも半分だけ感心しました。

 ・僕自身は保守主義者だが、保守主義者というのは社会のバランスを維持することを大事にし、これを崩すことを嫌がる。国際政治ではバランスオブパワーであり、国内政治では階層間のバランスだ。

 ・特定の階層が物凄い金儲けをして、残りの多数の国民を貧しくするということは、社会の均衡を崩すことになる。

 ・徐々に変えていくことは良いとしても、一部の人間だけが大儲けをしボトムの多数のアメリカ国民がどんどん貧しくなるというのは、本当の保守主義者としては認め難いことである。

 少数派のバーニー・サンダース支持を公言し、多数派のオバマ・ヒラリー派を激しく批判することは、間違いなく勇気のある発言です。口先優先の批評家と思っていたのは私の間違いで、氏は信念を持つ米国人でした。読めば分かる通り氏の意見は、米国人としての正論です。

 「氏を見直す奇跡が起こった」と、「ねこ庭」を訪問される方々に伝えたかったのはこのことでしたが、全面的な是認はしていません。敗戦後の日本でアメリカがしたことについて、氏は何も注意を払っていませんから、日本の保守人は相手にしないはずです。

 亡国の憲法、しかも国際法違反の憲法を無理やり日本へ押しつけたことと、「11宮家の皇籍離脱」を強行し皇室の解体を図ったことは、日本社会のバランスを急激に崩す行為でした。米国民の貧富の格差を心配しても、氏はGHQの統治以来日本社会のバランスが壊され、現在の大問題に繋がっていることには一片の理解も示しません。

 父として息子たちに伝えるとすれば、「氏を見直す奇跡が起こった」のは半分だけだったということです。半分だけでも奇跡は奇跡ですから、次回も続きを紹介しようと思います。興味のない方は、スルーしてください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする