郷土紙「千葉日報」は、大事な「ねこ庭」の友です。日々千葉県の出来事を、溢れるほど記事にして届けてくれます。それなのに紹介するのは、反日の共同通信社が全国配信する記事ばかりです。
右も左も公平に記事を載せ、両論併記の「千葉日報」を応援し誇りに思っていますが、気持ちは同社に伝わりません。何時だったか忘れましたが、まだ杖に頼らず遠出をしていた頃、自由民主党議員の講演を聞きに行ったことがありました。会場で取材している記者が何人かいて、その一人が「千葉日報」の腕章をしていました。
咄嗟に席を立ち、記者に近づいて頭を下げました。
「私は千葉日報新聞の定期購読者です。」
郷土紙なのに定期購読者が少ないためか、記者も丁寧にお辞儀をしてくれました。
「私は千葉日報のファンなので、記念に貴方の名刺を頂けませんか。」
今にして思えば、おかしなことを口走ったものですが、怪訝な顔をしていましたが、白髪頭で、自由民主党の講演会の聴衆の一人なら大丈夫だろうと、警戒を解いたのかもしれません。
そうしてもらった名刺が手元にあります。プライバシーの侵害にはならないだろうと思いますので、紹介します。
千葉日報社 〇〇支局 記者 平口亜土
あとは電話番号と、FAX E-mail番号が書かれています。もう一つ大事なのは、次の1行です。
ご購読のお申し込みは 0120-16-7828
新聞記者の名刺を初めてもらったので、名刺にはこうした勧誘の言葉が常に書かれているのか、それとも、これから躍進する千葉日報なので営業活動に熱を入れているためか、そこのところは知りません。要するに私は千葉日報のファンで、感謝の気持を伝えたいがため、タイトルを外れて余計なことを喋っています。
本題は、1月9日火曜日の2面の記事です。受験シーズンを前にした千葉県内の受験生と、その親たちに向けた記事だと思います。
「マンホールグッズ再配布」「落ちず、滑らず、合格祈願で好評」「長生村 明日から100部追加」
長生村はちょうせいむらと読みますが、これが記事の見出しで、続く文章がなんとも言えず謙虚です。
・長生村は、受験生の合格祈願グッズとして用意した「ご当地マンホールカード」などのセットを、100部追加する。
1000部、5000部という話でなく、100部でも記事にするところに面白味があります。どこかの新聞のように百万単位で発行部数を誤魔化すのでなく、誇大宣伝をしない同社と長生村の謙虚さが光ります。
・先月20日から300部限定で無料配布したところ好評で、今月4日に在庫がなくなった。
・まだ入手希望者がいることから、受験シーズン本番を前に急きょ印刷し、10日から村役場下水環境課窓口で再び配布する。
昨日まで嘘や捏造ばかり発信する動画を見ていましたので、記事の正直さと謙虚さがほのぼのとした暖かさを伝えます。
・同課によると、マンホールの蓋は縁起の良い丸い形で穴に落ちず、凹凸もあって基本的に滑らないことから、合格祈願グッズに採用。
どうでしょう、この思考の愉快なこと。どうせ知恵を使うのなら、人をたぶらかすためでなく、喜ばせるために使いたいではありませんか。
・祖父母が孫のために入手するケースが多く、県外からの来訪者もおり、実質8日間で300部がなくなった。追加する100部で本年度は終了する。
孫はまだ小学生なので高校・大学の受験は先の話ですが、その時には頼まなくてなりません。100才まで生きる計画ですから、まだ十分元気です。
・グッズは、村誕生70周年を記念して設置したカラーマンホールの蓋カード、同じデザインの紙製コースター、メッセージカードのセット。
・「合格祈願」と記した専用封筒に入れて、先着順で無料配布する。
・配布は平日の午前9時から午後5時半。問い合わせは同課☎︎0475(32)2494
楽しいので、記事の全文を紹介してしまいました。有名になって何千人も希望者が増えたら、無料配布ができなくなるのではと、やや無責任な心配もあります。
自分の住む村や町や市や県を愛し、誇りに思う役所の人たちが、ほとんど目立たないマンホールに様々な工夫を凝らし、アピールしている事実を私は知りませんでした。日本を敵視し、悪態をつく人たちの本や動画やブログばかりを見ていたので、郷土愛を持っている人が全国にいることを知った時驚きました。
また多様なマンホールを訪ねて全国を回っている、「マンホーラー」という人たちがいることを知ったのは、二度目の驚きでした。各地の市町村が、自分の地域のマンホールのデザインに力を入れ出したキッカケは、「マンホーラー」の人たちの存在だったのかもしれません。
最近はなんでも忘れますが、「マンホール文化」というものがあり、静かなブームとなっていることを以前「ねこ庭」で紹介したことがあるような気がします。きっかけはマンホール文化」を教えてくれた方がいたからですが、この方のブログを今でも時々訪問しています。
こういう謙虚な記事を読者に届けているのは、千葉日報社だけではないかと思っています。だから私は、千葉日報のファンです。
名刺をもらった平口記者と、「マンホール文化」の存在を教え、私を二度驚かせてくれた方に、感謝を込めてブログを贈ります。