日本から見れば世界の大国は西欧の列強でなく、中国、ロシア、アメリカの3国になります。林房雄氏の「東亜百年戦争説」の通り、日本は自国防衛のため日清戦争、日露戦争を戦い、最後はアメリカと戦って敗れました。
現在の日本を言いますと、一度は世界第2位の経済大国となったものの、GHQ統治以来のアメリカの属国状態から脱しきれず、独立を取り戻せないでいます。ロシアには北方4島を占拠され、中国からは尖閣諸島で威嚇され、沖縄も自国領と言われています。
防衛省のホームページによりますと、日本にある米軍基地は、青森県の三沢基地から沖縄まで、2020年1月現在で全国に78ヶ所あります。飛行機の航行は、日本では通常、国土交通省の航空管制官が行いますが、在日アメリカ軍の飛行場やその周辺は、アメリカ軍が行っています。米軍の空港がある上空は、宇宙の果てまで米軍が管理し、日本の自由になりません。このような主権制限 (侵害) があることを、どれだけの国民が知っているでしょうか。
軍隊でない専守防衛の自衛隊なので、外国からの侵略をアメリカに守ってもらい、代わりに基地を提供している・・というのが政府説明で、国民は黙っています
昭和26 ( 1951 ) 年9月8日サンフランシスコ講和条約に署名して以来、日本は独立国になったとされていますが、実態は敗戦の跡を引きずり、半独立国の姿をしています。そしてこの実態を、国民のほとんどが気づいていません。
先進国の仲間入りをしているため、日本が半独立国であることを政治家自身も忘れているのではないかと、時々思います。日本が頑張って経済大国になった時、その位置から引き摺り下ろしたのがアメリカで、後ろで見ていたのが中国、ロシア、西欧諸国でした。アメリカの属国から脱して独立国にならない限り、今後国民が頑張って経済を立て直しても、作った富は外国へ移っていきます。
「日本は世界の自動現金支払い機」だと、アメリカを含む多くの国が考え、その役割を十分に果たしてきました。軍事大国のアメリカと中国とロシアの間に位置する日本は、誰が首相になっても、この状況を簡単に変えることはできません。自由民主党が下野し反日左翼政党に政権が移っても、米中露3大国の意向を無視して自国優先策を打ち出すのは困難です。
平成21年に民主党が政権をとり、鳩山、菅、野田氏と三人の首相が内閣を作りましたが、日本の独立を叶えるどころか国内政治を紛糾させるだけで終わりました。反日左翼勢力の夢想が、現実の政治で通用しないことを多くの国民が学習しました。
日本には古来から自然界とご先祖を崇拝し、大切にされる八百万の神様がいて、天皇を中心に貴族と武将と庶民が歴史を刻んできました。「プロレタリアの独裁政権」を主張するマルクス・レーニン主義の土壌は、どこにもありません。寛容な八百万の神様の中心に天皇がおられ、さまざまな経緯を経て、多くの国民が天皇を敬愛しています。
その天皇を暴力革命で片づけるなど、反日左翼思想の根づく風土がそもそも日本にありません。自然界とご先祖を大切にされる八百万の神様の国で、皇室を否定したり国民の言論を弾圧したりする政党の育つ余地がありません。「弱者の味方」「平和の党」を標榜する共産党を筆頭に、その分派である過激派野党が、79年経っても国民から1%台の支持しか得られない理由が、ここにあります。「ねこ庭」で反日左翼政党を、「根なしの浮き草政党」と呼んでいる理由もここにあります。
反日を続ける野党が、歴史と伝統を重んじる政党に変わらない限り、国民は自由民主党を支持するしかありません。金権腐敗の自由民主党と知りながら、選挙のたびに「不毛の選択」をしている国民がいます。国民の苦衷を考えない与野党の政治家諸氏は、国のリーダーとして恥じなければなりません。
去る2月6日共同通信社が「立民、政権交代を実現」「金権政治の一掃主導強調」というタイトルで記事を掲載しました。
「金権政治の一掃」とは言うまでもなく、「パーティー券問題」で揺れる自由民主党を指しています。次期衆議院選挙で政権交代を成し遂げるという、泉健太代表の気持は分からないでありませんが、「東亜百年戦争史観」のない政党に果たして政権担当能力があるのでしょうか。
ブログのタイトルが「岸田首相とその反対勢力」で、その意味が「国民のための政治を忘れた与野党の議員たち」であることに変更はありません。今日のNHKの国会中継を観ましたが、あれでは日本の独立は遠のくばかりです。惑いながら試行錯誤しつつでも、このシリーズを続けていこうと思わされました。
興味のある方だけ、次回もおつき合いください。