3月26日の「ねこ庭」で、北朝鮮問題専門家の意見の一つとして、元拉致担当大臣松原仁氏の意見を紹介いたしました。
・私は国内では強硬派としてやってきましたが、今回は北朝鮮が了解し、納得できる「出口論」をどう作るかです。私が拉致担当大臣の時野田総理に提言し、安倍さんにも話をしてきたが・・・
・全ての日本人側のステークホルダー、つまり「家族会」「救う会」「調査会」「有識者」、そして「日朝議連」。これが集まって一定の解決案というものを合意し、もし7割8割合格の答えが出てきたならば、北への人道支援も、万景峰号を含め解禁をしましょうと、私は大臣時代に言っているんですよ。
一連の関係情報を探して読むにつれ、松原氏の意見の非現実面が見えてきます。氏の言うステークホルダー・・・「家族会」「救う会」「調査会」「有識者」、そして「日朝議連」を集めて会議をしたら、解決案が出るとはとても言えなくなりました。
氏が言っている「日朝議連」は、「日朝国交正常化推進議員連盟」のことですが、中山輝明事件を知っていれば、、ステークホルダーの会議という発想自体が浮かばなくなります。それとも松原氏も中山氏と同じ、北の攻勢に負けた政治家の仲間だったのでしょうか。
拉致被害者とその家族の双方が高齢化する中で、時間だけが過ぎていきます。事態は蓮池教授の言葉通り、「残された時間がありません」と言うことです。青山氏の強硬論と岸田首相の曖昧な姿勢と、いずれがこの難題を解決する適切な手段なのか。「ねこ庭」では、まだ結論が出せません。
為すすべもなく待つのでなく、拉致問題の解決に役に立つのなら、良い話も悪い話も調べて「ねこ庭」で紹介しようと決心しました。
手がかりの一つとして、ウィキペディアの記事に出てきた聞き慣れない2人の人物の名前・・・青木宏之氏と佐藤勝巳氏について調べましたので報告します。
〈 青木宏之 ( ひろゆき ) 氏について 〉・・ウィキペディア情報
・昭和20年愛知県生まれ、平成21年没 ( 64才 ) 大阪大法学部卒
・衆議院議員 愛知2区 当選2回 元春日一幸秘書
・所属政党 民社党→新生党→新進党→自由党→保守党
・平成12年の衆議院議員選挙で落選し、これを機に政界を引退
・青木は平成11年11月の「村山訪朝団」に加わり、北朝鮮を訪問
・帰国後の12月、NNN24の番組「ディリー・プラネット〜金曜発言中〜」に出演し、日朝交渉の内容、拉致問題と今後の見通しなどについて語った。
・この中で青木は次のように言った。
「(食糧支援は)するのが当たり前なんです」「その時に助けるのが人道問題、食糧問題」
「拉致ではないですよ、行方不明」「(拉致は)日本が勝手に言っていることであってね。じゃあ、証拠知ってるの?」
「じゃあ、拉致したという証拠知ってんの」「(拉致の)疑いですよ」
・これらの発言は、司会者とのやり取りの中で青木が激高し、暴言を繰り返したもので、全体としてはやや支離滅裂な内容であった。
・いずれも北朝鮮側に立ち、拉致疑惑を全面否定する北朝鮮側の主張を代弁するかの如きものであった。
・青木は旧「拉致議連」の主要メンバーであり、拉致被害者家族とも直接接していたことから、青木が態度を一変させこのような発言を行ったことは、「家族会」「救う会」に大きな衝撃を与え厳しい批判に晒された。
・後日青木は、「TV番組に於ける発言について」と題された一文を発表した。内容は次のとおり。
[ 拉致問題は、「容疑濃厚」として政府が発表しているが完全に「事実」とされている訳ではない、ということを指摘しただけである。もし「事実」として国際的にも認知されているとするならば、日本の主権にかかわる問題であり、日本政府としては、国連機関や米国などに対し、徹底的に北朝鮮を糾弾すべく強く働きかけるべきである。]
[ 食糧支援の問題は、人道問題として国際的通念たることを言った。愛国心に於いては、人後に落ちぬと自負している。拉致疑惑の解決も、誰よりも願っている者です。私の「発言」について、全くデタラメなデマが流され、大変に迷惑している。]
[ 一部取り様によっては、と思われる箇所があることは認めるが、真意を確認して欲しいものである。真の愛国者と自負する私に対して、売国奴呼ばわりすることは許せない、真実と真意を確認されたい。」
・などと青木は釈明したが、「家族会」「救う会」他の「拉致議連」参加議員の信用を失った。さらに青木が「救う会」などからの抗議に対し、頑なな態度を取り続けたことから、その後の活動への参加を拒否された。
・青木は最終的には謝罪したものの、以後この問題に関わることができなくなった。
・なお青木と共に訪朝した中山正輝も、同様に拉致を否定する発言を行い、世間から激しく非難された。
青木氏もまた「北の攻勢」に取り込まれた仲間だったこと、反日左翼系の議員だったことを改めて知りました。これでは拉致問題が解決しないはずです。次回の佐藤勝巳氏はさらに酷い人物で、参考にする価値はありませんが一つの情報として紹介します。