ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

拉致問題・青山繁晴氏の意見 -6 ( 二つの議員連盟 )

2024-04-06 16:51:52 | 徒然の記

 次回は「拉致問題・青山繁晴氏の意見 」のシリーズに戻り、氏の意見の紹介を続けます。・・と言いましたが、「日朝国交正常化推進議員連盟」と「日朝友好議員連盟」のいずれが政界の本流なのかを明確にしないと、拉致問題の紹介が続けられない気がしてきました。

 予定を変更し、分かる範囲で調べてみることにしました。

 「日朝国交正常化推進議員連盟」の議員数が152名に対し、「日朝友好議員連盟」は159名と、こちらの方が多いというのは意外でした。「日朝友好議員連盟」の自民党議員59名の名前を見ると、保守政治家と思われている人物が何人もいます。 

 参考のためと、「日朝友好友好議員連盟」の所属議員名を紹介したつもりでしたが、2年前に「ねこ庭」で、紹介した時はネットに情報があったのに、今は組織そのものが無くなっていました。( 先日紹介した名簿は、「ねこ庭」の過去記事からでした。)

 ネットの情報欄に、今は次のように書かれています。

 「日朝友好議員連盟」は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との友好関係を目指す、超党派の国会議員でつくる議員連盟であるが、両国の関係悪化により、近年はほとんど機能していない。」

 従って活動を継続している議員連盟は、「日朝国交正常化推進議員連盟」だけとなるようです。前回も述べましたが当連盟は、2008 ( 平成20 ) 5月に、自民党の山﨑拓氏と民主党の川上義博氏が中心となって設立した、超党派の議員連盟です。

 北朝鮮の拉致問題、核問題、ミサイル等の諸問題の解決のため、日朝平壌宣言に基づく国交正常化を進めるという主張ですから、北朝鮮とは妥協せずに制裁するという安倍元総理には、反対意見の議員たちです。彼らが消滅した「日朝友好議員連盟」の議員と共に、一強と言われた安倍氏の抵抗勢力だった事実は変わりません。「日朝国交正常化推進議員連盟」の再開事情を説明するネットの情報を紹介します。

 ・「日朝国交正常化推進議員連盟」は、当初100名近い参加者を予定していたが、国民世論の反発によって参加を渋る議員も増え、実質的に70名余りの参加者に留まった。

 ・しかし、参加・表明をしていないがこの考えに近い議員もいる。

 ・2011 ( 平成23 ) 年から活動が停止されていたが、2018 ( 平成30 ) 年6月、議員会館で総会を開き、約40名の与野党議員が集まり活動を再開した。

 この時の状況を報じた朝鮮新報の記事を見つけましたので、ついでに紹介します、

  〈 朝鮮新報の記事 〉・・2018年06月12日 12:21 

  「日朝国交正常化推進議員連盟総会、10年ぶりに開催」「与野党議員が40人参加」「日朝首脳会談早期実現を支持」

 これが記事の見出しで、次のように報じています。

  ・日朝国交正常化をめざす超党派国会議員らの、日朝国交正常化推進議員連盟(以下、日朝議連)の総会が、11日、衆議院第1議員会館で行われた。総会が開かれるのは、08年以来、10年ぶり。

  ・総会には、自民党、公明党、立憲民主党、共産党、維新の会、国民民主党など与野の各党から約40人の議員らが参加した。

  ・日朝議連は、02年9月17日、朝鮮と日本との間に採択された平壌宣言に基づく、両国間に横たわる諸懸案の包括的解決、国交正常化の実現と地域安全保障の確立を目指すことを目的としている。

 ということで、2018 ( 平成30 ) 以降は、「日朝国交正常化推進議員連盟総会」が両国間での正式活動組織ではないかと思います。「朝鮮新報」の名前を初めて聞きましたので、ついでに調べました。

  〈 朝鮮新報とは 〉

  ・東京都板橋区に本社を置く、「株式会社朝鮮新報社」が発行する朝鮮総連中央常任委員会の機関紙である

  ・紙名の意味は、「朝鮮の新しい新聞」

  ・元々朝鮮語新聞であったが、日本語でも記事を提供するようになった。毎週月・水・金曜日の週3回刊。8ページ建で、朝鮮語面と日本語面が半々である。

  ・主な読者層は総聯会員であるが、会員外にも購読者を抱えており、民団会員や朝鮮語の学習目的で購読している朝鮮系以外の日本人も存在する

  ・公称発行部数は5万部で、日本で発行されている朝鮮語新聞としては最大級の発行部数で、日本唯一の北朝鮮の公式系新聞でもある。

 ネットの情報は便利なもので、知らないことを沢山教えてくれます。情報源を忘れましたが、平成30年6月に再開された議員会館の総会で、講演会も行われています。講師はつぎの2人でした。

  1.  田中均元外務審議官・・・平成14年9月の小泉首相の初訪朝時の交渉役

     2.  金志永「朝鮮新報」平壌支局長

 昨年凶弾に倒れた安倍元総理は、党内外でこういう反対勢力と戦っていたのだと、思いを新たにさせられます。次回は予定通り、青山繁晴氏の意見を紹介しますが、今回の横道は無縁な回り道ではなく、氏の意見を理解するための基礎知識になるのではないでしょうか。

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