息子たちに「石破内閣が発したシグナル」を分かりやすく伝えるには、やはり故安倍首相について説明するのが早道です。
アメリカは日本にとって最も重要な同盟国であると同時に、日本を自由にさせない厄介な国です。同様に安倍氏はアメリカにとって重要な人物であると同時に、ともするとアメリカからの自立を狙う厄介な首相でした。
国民から批判攻撃を受けても、アメリカに協力して内閣の評判を落とす法律をいくつも通しましたが、それでも氏は油断のならない危険な首相でした。
なぜなら、氏の言う「戦後レジームからの脱却」の中身が「憲法改正」と「女系天皇反対」、つまり「アメリカの支配からの脱却」であることを彼らが知っていたからです。
長期政権になると共に安部派が党内の最大派閥となり、氏は着実に「憲法改正」への歩みを進めました。「憲法改正国民投票法」の二度にわたる改正が、アメリカを刺激しました。
安倍首相は平成26年の改正で、投票権年齢を満20歳以上から満18歳以上に引 き下げ 、令和3年6月18日に共通投票所制度の創設等、投票環境向上のための改正をし、「憲法改正のための国会発議」を目前とする段階にまで持ってきました。
この時アメリカは、長年計画していた何度目かの「日本弱体化計画」の実行に踏み切りました。第一ステップが、「安倍氏の抹殺」でした。
令和4年7月8日奈良市の大和西大寺駅北口で、選挙応援のため演説をしていた氏は、統一教会に恨みを持つ若者に銃撃されました。
・「みんなが安心安全で、みんなが笑顔で暮らせる日本」
高市氏のように、「安倍総理の意思を継ぐ」とか、「中国に対して言うべきことは言う」と公言する人物と並べ、アメリカは即座に決定します。
「次期総裁は、石破だ。」
「アメリカは、高市の総裁当選を喜ばない。」
アメリカが誰に伝えたのか知りませんが、たちまち意向が伝播し、マスコミ、学者、政治家、評論家たちが一斉に反高市氏キャンペーンに走りました。
「国民は自民党の金権腐敗を怒り、曖昧な幕引きを決して許さない。」
腐れマスコミが報道していますが、彼らがアメリカの意向に与していることを、国民はまだ気がついていません。「戦後日本史の大河」を観察する「ねこ庭」から見れば、相変わらず奇妙な現象です。
少年レベルの軍事オタクの石破氏が、国際政治音痴のまま首相になっても早晩躓くと思いますけれど、厳しい選挙を戦ってきた氏を酷評するのは控えたいと思います。
次回はアメリカに妥協しつつ、日本の政治家としての矜持を持ち続け、苦闘の途上で亡くなった安倍首相の足跡を辿ろうと思います。
それはまた、得意満面の表情をしている石破氏が、これから歩まなくてならないイバラの道だからです。関心のある方だけ、次回の「ねこ庭」をご訪問ください。