ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

歴史的な選挙、目的の再確認 - 6 ( 伊藤貫氏の意見 )

2024-10-29 22:59:37 | 徒然の記

 『年末特別対談』のタイトル通り、動画は「チャンネル桜」の水島社長と伊藤氏の対話です。( スペース節約のため、水島社長の言葉は省略しています。 )

 自由民主党への批判から始まりますが、氏が意見の前提としているのは次の事実でした。

  1. 30分以内に1億人から5000万人を殺せる核ミサイルを、ロシア、中国、北朝鮮が保有し日本を狙っている

  2. それでも自民党の政治家は、アメリカの核が守ってくれると信じている

      3.  ウクライナを見れば分かるように、アメリカは核を保有している国とは絶対に戦争をしない

  4. アメリカが、自国民を犠牲にしてまで日本を守るはずがない

 政治思想家と評論家の肩書を持つ氏が、いい加減なことを言っているとは思いませんし、事実の認識は「ねこ庭」と同じでした。

 日本を愛する保守と自称する氏が、国難とも言えるこの状況をどうして楽しそうに喋るのかと、その姿勢の方に堪忍袋の緒が切れそうになります。息子たちと訪問される方々に分かるように、ここから氏の言葉をそのまま紹介します。

 「日本の政治家と、日本の国民は劣化しましたねえ。」

 「日本の左翼と保守は激しく対立していますが、彼らはどちらも金の話ばかりです。」

 「左翼は貧乏人に金をバラ撒けと言うし、保守はバラ撒くための金儲けが先だと言います。」

 「どちらも金勘定と計算ばかりして、生きている人間のこと、国民のことを忘れています。」

   「経済的余裕は大切ですが、人間の喜びは文化の中で生きることで、これは数字では計算できません。」

 「金の話しかしない自民党は、日本の文化を壊しているとも言えますね。」

 水島氏は保守を自認する「チャンネル桜」の社長で、伊藤氏も保守を名乗る人物なのに、師走の忙しい時にわざわざ不快な対談をする二人に、話の内容以前に怒りを覚えてしまいました。

 「ねこ庭」もブログでは自民党と野党を強く批判していますが、それでも小馬鹿にしたように語られると素直に聞けなくなります。

 「与野党の対立は、金勘定の対立 」?  ・・こんな次元の低い意見に、なんで同意ができるのかと、自分が批判している与野党の政治家の肩を持ちたくなりました。

 米国からたまに帰国した人間が外野席から楽しそうに批判をするなと、なぜこんな気持になるのか、不思議な体験をしました。

 世界の覇権国として君臨しているアメリカが、深く日本の政界に手を伸ばしている実態の説明。敗戦後はCIAの資金が自民党だけでなく、当時の社会党にも大量に流れていた事実など驚くような解説をしてくれましたが、聞く気になれませんでした。

 「自民党の政治家はお馬鹿さんばかりだから、本当のアメリカを知りません。」

 「世界の現実を見ないで、アメリカを信じているお人好しの集まりなんですね。」

 こう言って得意そうに説明してくれたのが、「アメリカの対日政策」でした。

 〈 「アメリカの対日政策」 〉

   1. どんなことがあっても、日本には再軍備をさせない

   2. たとえ中国、韓国、北朝鮮が核を持っても、日本にだけは核を持たせない。

      3.  日本を永遠に保護国、植民地にしておく

 やはりこんなことだったのかと、教えられたことに学徒として感謝すべきなのに、日本の政治家と国民をひっくるめて劣化したと笑う氏に、感謝する前に不快にさせられました。

 もしかすると「ねこ庭」の推測や意見も、氏の独善に似ているところがあり、訪問される方が少なくなっているのかもしれないと、反省する気持が生まれたりします。反省しながらでも、氏への疑念は消えません。

 これだけ明確に「アメリカの対日政策」を語りながら、氏は肝心の2点に言及しませんでした。憲法だけでなく、11宮家を皇籍離脱させ皇統の維持を不安定にしたのはGHQです。保守を自称する学者なら、この二つに言及しなければ本物と言えません。

   1.  日本が独立するための「憲法改正 ( 軍の再建 ) 」の重要性

   2.  日本の独立回復のための「皇室護持 ( 11宮家の皇籍復帰・女性宮家否定 )」の重要性 

 無念なことに氏に軽蔑されても、石破内閣を成立させた日本の政治家と国民である自分たちを考えると、返す言葉が無くなります。

  「日本の政治家と、日本の国民は劣化しましたねえ。」

  「金の話しかしない自民党は、日本の文化を壊しているとも言えますね。」

 言論は自由なのですから言いたい者には言わせておけば良いと、賀屋興宣氏を見習い本気で相手にしないことに決めました。

 しかし氏のおかげで「アメリカの対日政策」を、明確な言葉で確認することができました。

 今回の「総裁選挙」と、続く「衆議院選挙」の原因になっているのは「アメリカの意向」だという証明が、これでできたと「ねこ庭」は考えています。

 次回より「敗戦後からのアメリカと日本に関する事実の整理」の作業に取り掛かりますが、やっと、『歴史的な選挙、目的の再確認』のメインテーマに入ることになります。

コメント (2)
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