7月4日 水曜日
●PCを笈のごとく背負って街にでる。
巷は雨。今日はパソコン教室までカミサンと街を歩ける日。お互いに同じ空間―家で生活しているのに忙しすぎて散歩を楽しむことができない。家の中ですれちがっても挨拶をかわすことができないほど忙しい。カミサンがである。小さな体で階段をとんとんと駆け登る。二階の庇の下に洗濯物を干す。二階の植木鉢に水をやる。二階を掃除する。「しょうがない。しょうがない」とは、どこかの大臣ではないから、いわない。「平屋のほうがよかったのに」と、弱音を吐くようなカミサンではない。
●さて、街は小糠雨。わかい時なら「春雨じゃ、濡れていこう」というくらいの雨だ。わたしは、カミサンのお供をして街をいい気分で歩いていた。「たっぱがちがうべや」と街の建築現場の作業員がかけ声をかけてくれる。わたしは手を挙げて挨拶する。カミサンは小柄だ。わたしは大きい。背がずいぶん違いますね。でも、仲良さそうですよ。そう冷やかされたとわたしは解釈する。そう解釈すれば、楽しい。
●相合傘で歩いてみようかな。
●雨後の筍。いつの頃であったか、床の間に下から筍が伸びてきた。そのままにしておいた。床の間に花を生ける手間が省けるじゃないか。筍は竹に成長した。天井までとどいた。木の枝を剪定するのは嫌い。植物はすべて伸びるに任せる。ものをすてるのはいや。もったいない。床の間の竹を観ながら、風流ここに極まれり。と嘯いていたのもわかかつたからだ。今では、逆転。剪定鋏の音は毎日庭で鳴り響いている。新聞は一週間で出されてしまう。そのうち、わたしも粗大ゴミとして処理されないようにしなければ。雨後の筍の成長を眺めながら、日増しに年ごとに強くなっていくカミサンをじっとみつめたものだ。
●PCを笈のごとく背負って街にでる。
巷は雨。今日はパソコン教室までカミサンと街を歩ける日。お互いに同じ空間―家で生活しているのに忙しすぎて散歩を楽しむことができない。家の中ですれちがっても挨拶をかわすことができないほど忙しい。カミサンがである。小さな体で階段をとんとんと駆け登る。二階の庇の下に洗濯物を干す。二階の植木鉢に水をやる。二階を掃除する。「しょうがない。しょうがない」とは、どこかの大臣ではないから、いわない。「平屋のほうがよかったのに」と、弱音を吐くようなカミサンではない。
●さて、街は小糠雨。わかい時なら「春雨じゃ、濡れていこう」というくらいの雨だ。わたしは、カミサンのお供をして街をいい気分で歩いていた。「たっぱがちがうべや」と街の建築現場の作業員がかけ声をかけてくれる。わたしは手を挙げて挨拶する。カミサンは小柄だ。わたしは大きい。背がずいぶん違いますね。でも、仲良さそうですよ。そう冷やかされたとわたしは解釈する。そう解釈すれば、楽しい。
●相合傘で歩いてみようかな。
●雨後の筍。いつの頃であったか、床の間に下から筍が伸びてきた。そのままにしておいた。床の間に花を生ける手間が省けるじゃないか。筍は竹に成長した。天井までとどいた。木の枝を剪定するのは嫌い。植物はすべて伸びるに任せる。ものをすてるのはいや。もったいない。床の間の竹を観ながら、風流ここに極まれり。と嘯いていたのもわかかつたからだ。今では、逆転。剪定鋏の音は毎日庭で鳴り響いている。新聞は一週間で出されてしまう。そのうち、わたしも粗大ゴミとして処理されないようにしなければ。雨後の筍の成長を眺めながら、日増しに年ごとに強くなっていくカミサンをじっとみつめたものだ。