田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

安楽椅子

2007-07-08 23:16:44 | Weblog
7月8日 日曜日 うす曇り
●バラも、安曇野バラとイエローシンプリティが咲いているだけだ。いまは梅雨時、まさにアジサイの花盛り。雨がふるたびに、ますます鮮やかな色になっていく花だ。ぼんやりと窓から庭を眺めて過ごした。なにもしないでrockingchairを軽く揺すりながら庭を眺めている。贅沢だな。でも、モッタイナイとは思わない。書かなければならない仕事はたくさんある。本も買いに行きたい。国立近代美術館でブレッソンの写真展が開催されていると新日曜美術館で報じていた。ブレッソンの名前はシナリオ研究所に通っているころ知った。写真展は観たことがない。50年近く前の話だ。
●駅の構内に向って走ってくる少年がいる。若者がいる。学校に、勤務先に遅れまいとしている。発車時間までに間に合うのだろうか。わたしの乗っている浅草行きは静かにプラットホームを離れた。かれらの乗ろうとしていた電車はどこ行きだったのたろうか。
●車窓のむこうに女子学生が見える。電車の到着するのを待っている。手鏡をだして前髪をいじっている。かなり気になるらしい。ういういしくてかわいらしい。
●男の子たちには必死で、めざす電車に乗り込もうという気迫があつた。女の子には美しくなりたいという願いがあった。男の子は、どこに向ってこれから走りつづけるのだろうか。女の子はどんな彼との出会いが待っているのか。せいぜいおめかししてきれいになってください。
●わたしはうとうとしながら、昨日上京するときに見た風景や人々のことを思っていた。わたしたちも、50数年前には若かった。希望に向って全力で疾走していた。その結果が今出ている。
●これでよかったのだろうか。わからない。椅子がぎしぎし揺れている。