田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

白い桜

2007-07-05 22:25:25 | Weblog
7月5日 木曜日 晴れたぞ
●梅雨は中休みらしい。朝起きて青空を見る。カミサンは遅くまで起きていた。二時就眠だったろう。すぐに寝られたとしても。そっと、寝かせておいてあげよう。ひそやかに部屋を歩いて。
●朝の大気を吸い込もうと外にでる。カミサンの庭を眺める。よくもこう美しい庭をつくったものだ。一日でしぼんでしまうという夏椿の白い花弁のはかなさを楽しむ。カミサンは白い花、可憐な花がこのみだ。野バラの小さな花々の咲き乱れているさまは、まさにカミサンのイメージする庭園にふさわしい。
●そういえば、カミサンがブログに写真を添えるのをマスターした。5月31日付のわたしのブログにリルケのバラの写真を超大型で載せた。まだ縮小することは学んでいないので、お許しのほど。それにしても、このバラの名前は、なんというのでしょうね。すごくいい香りがします。香りはお届けできないのがざんねんです。ミツバチがここかしこの花々でかすかな羽音をたてています。クモの巣に朝露が光っています。空では小鳥が鳴いています。おや、ブラッキーが朝の散歩からお帰りです。わたしの足もとに頭をこすりつけています。なんだかすごく幸せな感じだ。
●桜の花模様に切った紙で補修がなされていた。白い和紙を張っただけの枕屏風。東北の民家の雪見障子からつくったものだ。上下にスライドさせる部分をなんというのだろうか。呼び名があるわけだ。その高さ三尺ほどの二枚の障子を蝶つがいであわせたものだ。仙台にいるカミサンの弟が「廃物利用で悪いんたけど」といつてもってきてくれたものだ。
●私はおおいにきにいっている。桟の煤竹のような色合い。和紙が光を通して淡く光っている。和紙も手すき。光を淡く漉す。その微妙なかげんがなんともいえず和の趣味を満足させてくれる。障子を張る時は、すこし贅沢をする。つなぎ目のある手すきの和紙をえらぶ。光を通す柔らかみがなんともいえず、ここちよいのだ。
●田舎住まいをするとひとは、和の生活に無意識のうちにあこがれているのだと思う。梅雨時には、漆喰壁が湿気を吸ってくれる。新建材だと露結ができる。畳や唐紙や障子もそれなりに水分を吸収して、湿度の高さからくる憂鬱な気分をやわらげてくれる。やはり田舎では日本家屋にすむのがいいな、と自画自賛。
●カミサンがブラッキーのわるさをしたあとに切り張りした白い桜が部屋の中で咲いています。