「恨む。恨んで、祟るぞ」
鬼の恨みのことばが勝道十哲の面々のみみにのこった。
まだまだ二荒の地には滝がたくさんある。
その滝の奥地に鬼の部族を封じ込めていく。
勝道の戦いはじまったばかりだった。
「蝦夷を撃つには下毛の地域からと覚悟していたが。
勝道殿が二荒山までは平定してくれたので助かり申した」
勝道の鬼封じの偉業は六十二歳になって報われた。
征夷大将軍。
坂の上田村麻呂と会見したおりに感謝されることになる鬼封じだ。
蝦夷の民の中にさらに怪しい部族が混じっていた。
鬼族だ。
人の肉をこのんでくらっていた。
それらのヤカラを仏の敵として勝道は退治をした。
「次はマツクラノ滝だ」
滝壺に追い落とされた鬼が吠えた。
「どうしておれたちにかかわる。
おれたちこそここの先住民族なのだ」
鬼は必死の形相でいどんできた。
勝道の弟子。
道珍が錫杖を鬼の胸につきたてた。
錫杖の頭で鐶がジャランとなった。
鬼の怨嗟の声が滝音にひびいた。
「そんなとこかもしれないな」
織部がくりかえした。
勝道上人の封印が経年劣化した。
勝道上人の結界が経年劣化した。
鬼が封印を解いた。
鬼が結界からでた。
そんなところだ。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓

ああ、快感。
鬼の恨みのことばが勝道十哲の面々のみみにのこった。
まだまだ二荒の地には滝がたくさんある。
その滝の奥地に鬼の部族を封じ込めていく。
勝道の戦いはじまったばかりだった。
「蝦夷を撃つには下毛の地域からと覚悟していたが。
勝道殿が二荒山までは平定してくれたので助かり申した」
勝道の鬼封じの偉業は六十二歳になって報われた。
征夷大将軍。
坂の上田村麻呂と会見したおりに感謝されることになる鬼封じだ。
蝦夷の民の中にさらに怪しい部族が混じっていた。
鬼族だ。
人の肉をこのんでくらっていた。
それらのヤカラを仏の敵として勝道は退治をした。
「次はマツクラノ滝だ」
滝壺に追い落とされた鬼が吠えた。
「どうしておれたちにかかわる。
おれたちこそここの先住民族なのだ」
鬼は必死の形相でいどんできた。
勝道の弟子。
道珍が錫杖を鬼の胸につきたてた。
錫杖の頭で鐶がジャランとなった。
鬼の怨嗟の声が滝音にひびいた。
「そんなとこかもしれないな」
織部がくりかえした。
勝道上人の封印が経年劣化した。
勝道上人の結界が経年劣化した。
鬼が封印を解いた。
鬼が結界からでた。
そんなところだ。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓

ああ、快感。