田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

奈良遷都/夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-02-13 23:33:39 | Weblog
3

サッキの矢はVの右肩につきたった。

Vはふりかえった。

両眼が爛れたように赤くひかっている。

「きさまだな。

ハンター翔太」

「おや、おれも少しはしられてきたらしいな」

「ぬかせ。

ジャマばかりして。

たのしんでいるのか」

「おまえたちこそ。

なぜひとをおそう」

「しらないのか。

来年は奈良遷都1300年だからな」

「おれたちが歴史にあらわれたころに。

この世をもどしちたいのだ」

めずらしくおしゃべりなVだ。

「そんな時代錯誤の見解をのべていいのかよ」
 




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ああ、快感。

ハンドbow/夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-02-13 05:35:08 | Weblog
2

夜は静かにまじまっていた。

静かにはじまった夜をこわそうとしているものがいた。

悲鳴はいちどきりだった。

翔太はオリオン通りを右にそれた。

Vはいままでもいた。

ただ少数だった。

パラレルにこの人間界に存在していた。

異界とこの世が混ざりあっている場所がある。

そこからは出ださなかさった。

出だしたところでVを見ることのできる覚醒者がいなかった。

いても、きわめてすくなかった。

それが、Vを感じられる。

見る。

ことのできるものがふえてきた。

ほんのちょっとしたショックで覚醒する。

Vが見えるようになる。

ゲーム。

アニメ。

パソコンの動画。

それらすべては、視覚を刺激する。

それもこどものころから。

Vが見えるもののふえた理由だ。

翔太はそうおもっている。

路地をぬける。

釜川にでた。

川のふちにベンチがあった。

Vがアベックをおそっている。

男が必死で女をかばっている。

女を逃がそうとしている。

なかなかすばやい動きをしている。

空手の心得があるようだ。

それでも、Vのはやい動きにはかなわない。

女が悲鳴をあげた。

翔太はハンドbowをかまえた。

弓には神沼名産のサツキの矢がつげられている。

かけつけたのではまにあわない。

翔太はビョウと矢をはなった。


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ああ、快感。