田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

受験生!!命をかけろ!!!/ 麻屋与志夫

2009-02-22 20:28:58 | Weblog
2月22日 日曜日

●1℃しか室温がなかった。

寒さで目がさめた。

毎度書いている。

頭髪がさびしい。

それはいいのだが。

頭に寒さがしみる。

●ニット帽がずれていた。

受験シーズンなので毎夜の授業に熱が入る。

疲れる。

熟睡できない。

帽子はかぶっていなかったり、枕ははねとばすこともしばしばである。

寝相が悪い。

●塾なので中学三年生は今週でおわりだ。

おもえばよくもいままでこの小さな町で学習塾をやってこられたものだ。

初めに教えた生徒はもう定年をむかえている。

東京オリンピックの年にはもう教えていたのだから。

45年になる。

●合格発表の日には1日だけ塾が劇場となる。

いままで受験にまつわるかずかずのドラマを演じてきた。

塾長が主役となれるのはこの日だけである。

喜びとともにことしもその日をむかえたいものだ。

●橋下知事のように学力の低下にたいして、怒号して嘆く首長がこの栃木県、いや

鹿沼でもいつの日かうまれないのだろうか。

さいきんそんなことばかり考えている。

●こうなったらもうそろそろ引退したほうがいいのかもしれない。

じぶんの無力さをおもいしらされている。

●死ぬまでの20年くらいは、じぶんの小説のことで悩みぬきたい。

毎日、小説を書いてすごせたら楽しいだろうな。

こんなことを思うのも老いたからなのだろう。

●受験生はストレスに負けずがんばってください。

勉強するならいまのうち。

命をかけてください。

いずれ老いぼれれば、気が弱くなってしまうのですから。

じぶんの人生はじぶんできりひらいてください。

●8人いるわが塾の卒業生。

全員合格してくれるといいな。

祈る気持ちだ。





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ああ、快感。




受験ストレス/夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-02-22 09:20:51 | Weblog
5

「きょうも載ってるな」

塾長の織部が職員室にもどってきた。

職員室としいっても、翔太と織部の机があるきりだ。

生徒が多いときには、バイトの大学生をいれて6人も講師がいたのに。

翔太も放浪の講師をつづけられなくなった。

塾生は激減していた。

織部の窮状をみかねて故郷にもどってきたのだ。

「中学生のイジメがおおすぎやしないか」

「これだって――氷山の一角でしょうからね。

公にしないで、もみ消された事件をいれたらこの三倍にはなるでしょう」

「考え方は二極にわかれるからな。公にするかしないか」

Vがらみの話題なのでどうしても覚醒連の所長と塾長の顔になる。

このところ、野州新聞は学校のイジメ問題の特集を組んでいる。

「高橋クンと野村さんはVの仕打ちだと知っていて記事を担当しているのだからや

りぬくいだろうな」

「それはもう、書きたいのに自己規制で書けない。

こんなつらいことはないだろうな。

周りの人に気兼ねしなから筆をすすめるのはつらいし、難しいからな」

翔太の携帯がなっている。

「わたし理沙子。

ともだちがおかしいの。すぐきて。

このままみんなが下校したらオリオン通りがまた大変よ」

操女子高はオリオン通りからユニオン通りをぬければすぐだ。

下校時にはおおくの学生がオリオン通りを通過する。

「どうおかしいのだ」

クリッパーに乗るほどのことはない。

走れば10分とかかるまい。


操橋をわたって校庭に走りこむわけにもいかない。

「着いたよ。どうすればいい」

走りながら携帯からながれてきた理沙子の要請はきいた。

たしかになにか異様な雰囲気が学校全体をおおっている。

妖雲がたちこめている。

まちがいなくVの存在がもれでている。

だがどこから……。

大麻のイガラッポイ匂いが校舎のほうがから、漂ってくる。

それもすごく濃密だ。

Vの体臭なのか大麻そのものの匂いなのか。

判定できない。

大麻の匂いのなかから……。

受験勉強に疲れた三年生らしい学生があらわれた。

理佐子がすまして翔太の前をとおりぬける。

「ついてきて」と目で訴えている。





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ああ、快感。