田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

恋空の観覧車。回転して/クリマ展

2009-02-17 18:23:43 | Weblog
2月17日 火曜日

●だいぶ陽射しがあたたかになった。

●バラがあまり咲かないのでこのところカミサンはクリスマスローズに夢中だ。先

週も神代植物公園にクリスマスローズ展をみにいってきた。その時のようすはカミ

サンのブログ「猫と亭主とわたし」でご覧ください。mima_002です。

●いまクリマがすごい人気でブームだということがよくわかった。

●きょうは、このまちの日曜大工の店「カンセキ」にいってみた。ここも所狭しと

クリマの鉢が並んでいた。東京のようにはやくどんどん売れるといいな。

●というのは、わたしの感じた所ではこの町も、他の地方都市と同じように凄い不

況だ。

●東京にいると不況ということはあまり感じない。あまり可愛くない値段だとおも

うクリマが展示即売会でバンバン売れていた。

●ともかくわが町は、不況である。わたしが主宰する「アサヤ塾」の駐車場から

は、あの「恋空」の観覧車がみえる。ところがこのところまったく動いているよう

すがない。寒風の吹きッサラシ、日光颪の厳しさにわかものが倦厭しているのかと

おもってきた。

●ところが、このところのうららかな春の日でも、日曜日でも動いていない。

●さびしい。娘や息子たちといくたびあの観覧車にのったことだろう。その子ども

たちは、親となっている。孫がきたので千手山公園につれていった。

●「あれが、恋空の観覧車だよ」と教えてやった。すごく感激してくれた。わがま

ちの観光スポットとなっている。

●その観覧車が動いていない。あまりの不況に子どもたちのお小遣いがへってしま

ったのだろうか。バイトさきもなかなか見つからないそうだ。

●恋せ、わかもの。恋人たちの笑い声をのせて観覧車がゆっくりとまわりだすのは

いつなのだろうか。

●ともかく前日光高原のこの町の北の展望はすばらしい。男体山。赤薙と日光連山

の雪景色がみられる。もうすぐ公園も桜の季節をむかえる。はやく動きだしてよ

「恋空」の観覧車。

       




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ああ、快感。


呂律がまわらない/夕日に中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-02-17 08:47:08 | Weblog
7

「おれをこのへんに捨ててくれ。

なんとか生き延びることはできる。

なにせ、おれは吸血鬼だからな」

「ヒロシ。いうな。

ぼくは友情を、もうあんたとは友だちだと信じている。

この夜のなかに捨てていけるかよ」

まだ夜ははじまったばかりだ。

酔客が街をぶらついている。

地下室であれだけの騒動があったのに。

街にはなんのかわったところはない。

ヒロシは傷口から緑の血をながしている。

数箇所ある傷はたいしたことはない。

それよりも精気を吸われている。

数人のVの若者に吸いつかれてた。

「長老の精気は濃いな」

などとサブロウがわめいていた。

コウジがおそわれたときの症状に似ている。

体がダランと伸びている。

それこそマジで精気がない。

地下室からばらばらになって逃げだした。

パトカーがきた。ことをあらだてることはできない。

Vと翔太たちのあらそいは表面化したらおかしなことになる。

ヒト以外のものがこの夜の底で棲息している。

とは、ノーマルに人間にはしられたくない。

ヒロシです。なんておどけていたミヤはもう息をしていないようだ。

「ヒロシ。ミヤさん」

どちらの名前でよびかけたらいいのかわからない。

「ミヤにしてくれ」

「なんだはなしできるんだ」

「消耗がはげしいので息をとめていただけだ」

「ついでに、体重をかるくすることもできないのですか」

「重力には逆らえない。でも……」

バッとミヤの背に巨大な天使の羽が生えた。

黒かったらコウモリの羽根とおもえるのだが。

ミヤのそれは夜目にも白かった。

「おれは眠り続けていたから。

地球の空気で汚染されていないからな」

だから白い羽根なのだ。

羽根をバサッとはばたくと翔太の体ごと虚空に浮く。

「すごい力だ」

8

「テレビでもみますか」

ミヤは遠慮するかとおもった。

ケツコウ新しいものがすきらしい。

だがテレビには古びた顔が映っていた。

大蔵大臣が株安の対処について語っていた。

呂律がまわらず、酔眼もうろうとしていた。

「吸われているな」

ぼそっとミヤがつぶやく。

ミヤはだいぶ精気がもどってきた。

司会者がしたり顔で。

「ロリツともいうのですが。

この語源は中国の川が……」

と博学ぶりを披露していた。

もんだいは、そんなことではないのだ。

この大臣はたたかれるだろうな。

もうだめかもしれない。

マスコミの餌食になって辞任に。

追いこまれるだろう。

翔太はそうしたマスコミのおもいあがりには批判的だった。

日本人は武士の情けということばをわすれている。

なにがなんでも正義の味方という。

なにがなんでも国民の味方。

という。庶民を味方にしての。

マスコミの非情。

斬り捨て御免。

という態度も気にいらない。

だいいち、これはあきらかにVに精気を吸われた男の顔だ。

たいへんだ。

Vの手は政界にまでのびている。




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