田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

リリバット忍軍/さすらいの塾講師 麻屋与志夫

2010-10-05 03:08:48 | Weblog
11

大森の道場にもどった。
9時を少しまわっていた。
出かけた時には、ミイマ&GG、翔子、玲加、百子、と純の6人だった。
GGのイマ―ヂェンスイ・コール(緊急呼び出し)に応じた「アサヤ塾」のOB。
道場までついてきた。その数、15名。
塾を創設したころから社会正義を訴えかけてきた。
昭和の『松下村塾』を目指していただけに、この協力はうれしかった。

家電の量販店を経営するKが社員を動員した。
薄型のモニタースクリーンを設置している。
外部から入る情報をここで受けられるようにしている。
まるで捜査本部が移ってきたようだ。
刻々とかわる状況を警察で知らせてくれるわけがない。

ミイマが全てを統括して、指令はGGが出す。
そうした体制が自然とできあがった。
「GG! あたいたいへんなことに気づいたよ」
卒業生と近況の交換をしていたGGのところへ、百子が飛び込んできた。
ドアを閉めるのもわすれている。
みんなが、百子を注視する。
顔を赤らめた百子の話は……。
「伊賀の里に、いまも細々と命脈をつないでいる忍軍のなかに『リリバット』いうセクトがあるの。小兵なので忍者としては狭いところに潜入できる。あまり目立たない。けっこう重宝がられている。真田忍軍の穴山小助なんてこの手の忍びの者だったといわれているの。探してみると体の小さいことを表している忍者は大勢いるの。だから日名子さんについていた小学生のような男の子はあるいは、リリパットかなって……思ったの」
「ばじめて、聞く話だ。その線で追ってみよう」
 

今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へにほんブログ村