はっきり言って最高におもしろい一冊。
著者は、ニール・ゲイブラー訳は中谷和男氏。
2007-06-07の当ブログ読後評:「エンタメの夜明け ディズニーランドが日本に来た!」は東京ディズニーランドの誕生物語が核だが、こちらはその「本家」の誕生物語をクライマックスとする600ページ。
過去にもウォルト・ディズニーの伝記は数冊あり、それぞれおもしろく読んだがこの本には全くかなわない出来。
いい時代だけでなくつらい時代も含め、調べ尽くした内容が十分な筆力で不要な強調は避けつつ、みっちり書き込んである。
読み応え、アリ。
いくつかのクライマックスを。
例えば、
ミッキーマウスの誕生秘話
そして歴史的ブレスト後の大成長
ウォルトの人生最高の時期「白雪姫」公開、そしてその成功を助けた大人物の存在。
さらなる挑戦だった「ファンタジア」
そして遂には自分の夢を具現化する「ディズニーランディア」(→ディズニーランド)へと。
その実現を推進したニューメディアとは。
仕上げは「メリーポピンズ」(あ~これは100回観てもいい名画....)
唯一、タイトルが気になる。
この本の主人公のどこが「狂気」なのだろう?
アメリカ20世紀の大波小波(恐慌、戦争、メディアの変化、労働組合闘争)にぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃと揉まれながら、素晴らしく生き抜いた男の一代記としか言いようがない。
もしこれが狂気なら、全ての優れたプロデューサーは皆そうだ。
何回も泣かずに読めない、感動の一冊。
(どこで泣いたかはヒミツ!)
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