日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



今年のアカデミー賞最多4部門をの受賞をはじめ、世界中で賞を取りまくったことで、久々にコーエン兄弟に『バートン・フィンク』『ファーゴ』そして『ビッグ・リボウスキ』あたりの作品の冴えがもどったなとほくそえんだ人は多いのかも。
今日の新宿の某劇場は、朝10時にもかかわらず7割の入り。
(まあアカデミー賞効果が大きいのだろうけど)


今回の作品で最も印象的だったのは、荒涼とした風景。
アメリカの荒廃とリンクしているのだろうか。
狂気そのものの不条理殺人を次々と引き起こす暗殺者を見続けていると、確かにどんな論理も無力であると感じさせる。

一方でその狂人の理屈でさえそれはそれで一貫しており、ラストに至るまでその理屈を過酷な状況でも変わらず突き通す。


冒頭からボヤき続ける老保安官(トミー・リー・ジョーンズ)
「最近の犯罪には手を焼くどころか、もうついていけない」

『ノーカントリー』って何のことかと思っていたら、原題は『NO COUNTRY FOR OLD MEN』
あるべき?肝心のシーンがないのも、視点がその時点では既に老保安官に移っているからだ。
かつこれはアメリカの視線だ。

なるほど、老いたアメリカはもう自分でコントロールできない国に成下がりつつあると言うことかな。
もう秩序は失われて久しい。
だがこれは先進国のほとんどにあてはまる現象かもしれない....

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