日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
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一瞬、よくある薄っぺらいノウハウ本のようにみえるが、国際政治学者である著者の中西輝政氏が世界(特にイギリス)で蓄積した貴重な経験から確立した考え方を × 56にわたって去年の暮れにまとめた本。
第1章~第6章まで分かれているが、どの章も方向性にそれほど変化あるわけでないので、章の区切りにはあまりこだわらず読める。

その × 56の中で、特に今の自分に刺さった考え方を2つあげてみる。
おもしろいのは、これはあくまでも現時点であって、例えば1年後には全く違う考察が刺さるかもしれず、それを俯瞰した時に自分の成長あるいは停滞または後退をジカクすることになるのだろうか...


最も刺さったのは、作者の長いイギリスの経験から彼がイギリス外交について一言で語ったコレ。

『「早く」みつけ、「遅く」行動する』

綿密で性格な情報を専門家にたよらず独自のネットワークで収集し、政策に反映するタイミング、方法論を間違えると情報の価値がゼロになるため、「遅く」行動するという意味の言葉。
確かに外敵が現れたときに、その脅威にすぐ対処しなければならないという脅迫観念が判断を誤らせることはありうるわけで、ぎりぎりのタイミングまで松ことのできる「強い神経」を養う修練こそ、外交では必要なのかもしれません。

他の章でこの言葉の続きが載っていたのでそれもついでに。
『「早く」みつけ、「遅く」行動する。非常に頑固に主張し続けながら一瞬にして妥協する』
なるほど(あまり真似したくはないが...)



次に、

『「迷い」は将来への投資と考える』

ここは本文から引用したい。
「人は迷ったり悩んだりすると、「早く迷いを振り切ってすっきりしたい」ために、「まあ、いいか、こっちで」という切り捨て方をしてしまいがちです。切り捨てば日々生きていく上で、戦略的には手短で効率がいいように見えますが、人生の1番いい部分をわざわざ捨ててしまうようなものです。そこでもうひと踏ん張りするのです。もう一方の自分自身をどこまで大切にするか、どこまで意識して持っていられるか。その「もうひとつの自分自身」を、つねに意識して磨いていくことで、どんな状況にあっても簡単には切り捨てられない大切なものになっていきます」

その切り捨てられないものを磨いていきたいものである。
それで今世紀が見えてくるかも?
ということで、なかなか刺激的な一冊だった!

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