日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 




著者は、クリス・ミラー

原著の出版タイミングは、2022年10月4日。

日本語版翻訳出版は、2023年 2月14日。

 

なぜこのタイミングについて、冒頭で述べるかというと、原著発売の僅か3日後に、大きな発表があったからだ!

 

発表したのはアメリカ。

で、内容は = 中国に対する、異次元の厳しい輸出規制! 10・7

 

その主人公がこの本のテーマ 半導体 であり、「これほどタイムリーな本」はそうないという認識(汗 )

 

 

まず半導体の歴史を紐解いていくが、そこでわかるのがロシアがいかにこの競争に敗北したか、日本の躍進と凋落を作り出した理由、さらにそれを決定づけたサムスンの戦略 etc…

と前半だけで圧倒される。

 

そして続くは、台湾TSMCがとった方向性が、さらに半導体生産の集中化を生み出した源。

アメリカにとって都合の良い、アメリカ企業の「ファブ(工場)レス化」を推し進めたのだ!

TSMCの 創始者チャン が、半導体の製図設計を行わず、製造に専念すると約束したから。

 

 

その傾向が進んだ、アメリカ企業の状況を簡単に述べた一文を引用したい。

 

アドバンストマイクルデバイセズ創設者ジェリーサンダースは、半導体製造工場を所有することを、家の水泳プールでペットのサメを買うことをよく尋ねた。やたらと餌代はかかるし、買うのに手間暇がかかる。

下手をすれば殺されるかもしれない。

 

つまり、半導体工場を持つことは常に巨額投資が必要で優秀な人材を継ぎ込み続けなければならない ≒ 一つ間違えると命取り!?!

 

もう一文、重要なのを。

半導体産業が拡大し、トランジスタが微細化するにつれ、世界規模の巨大な市場の重要性が一段と高まっている。

今日では、ペンタゴンの7000億ドルと言う住宅の予算でさえ、国防目的の最先端の半導体製造工場をアメリカ本土に建築するには足りないのが現状だ。

 

 

 

一方で、中国がことあるごとに「台湾への侵略」をちらつかせる中、その本音は…(以下引用)

 

ロシアとウクライナの戦争において、半導体が渡した役割を分析した。中国政府のアナリストたちは、家の緊張が高まれば「われわれは、TSMCを奪取するしかない」と公言している。

 

そして、

「我々は、強力な恋形を促し、一致団結して戦略的な 要塞 に攻撃を加えなければならない。昼間技術の研究開発と言う要塞を襲撃する必要があるのだ。

そして、われわれは、その攻撃を開始するのみならず、召集を呼びかけて、最強の舞台に集中的な行動を促し、特別榴弾や特別部隊を構成して、その 要塞 に猛攻を加えなければならない」

 

上記は北京で開催されたサイバーセキュリティー情報化に関するカンファレンスで、習近平 が中国の半導体業界の重鎮や、共産党指導者たちに向け発信した内容。

 

この僅か数ヶ月後、ダボスに行った 習近平 は全く違う発言をする。

本音が前者なのは間違ない...

 

 

結論:現在、世界で何が起こっているのか、が手に取るようにわかるという点で、今年有数の一冊!



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