オープニングだけで既に昇天…
新興住宅地の上空を飛行するヘリコプター
その影さえ芸術的に地上に写るカットに驚愕…
ぶら下げているのは実に象徴的、=「巨大キリスト像」
そして後続のヘリで追っかけるはパパラッチ、マストロヤンニ!
彼は我らの主人公でもあり、「狂言回し」「ピエロ」でもある(汗)
そして続くは主人公の退廃的な毎日。
例えば…
・お金持ち美女の深夜ドライブに付き合い、途中で知り合いになった家に泊まり込む
・大スター女優がローマで PR活動。気に入られた主人公は車でローマの遺跡巡り
・成功していたと思われた主人公の親友はマサカの展開に…
そして終焉に向かいつつある続くヨーロッパを延々と描写していく構造。
写真はラストシーン。
希望はある、がそれは手が届かないのは明白で、彼には「滅び」しか先にはない…
この鬱々とした感覚をサラッと描く絶好調時代のフェリーニに感嘆するしかない!
このアップを思い立ったのは、当ブログのスタートが2005年であり、その前までの映画(名作含む)についてあまりに触れていなかったショックから…
再鑑賞のチャンスがあったタイミングで少しずつ足していこうかと!
(公開から60年以上が経過しているので、これくらいは良かろう)