-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

大きな釜と竈です。

2013-05-30 19:10:58 | 民具

 私の家で使っていた大きな釜と専用の竈です。釜の直径は1m以上あります。高さも1m以上です。当然ことながら、子供のころの私には、とんでもない大きさに感じ、お風呂にできるはずだと思っていました。大人になった今では、さほどの大きさに感じられません。昔よりも随分と釜が小さくなった気がしています。変わりはないんでしょうが。

 これは日常の食事を作る為の物ではありません。自家用の味噌を作るときに大豆を煮る釜でした。昔はどこの家でも、味噌は自家製でした。きれいに洗った大豆を釜に入れ、土間で竈に薪を燃やして(畑沢語では「クベテ」)、長時間煮込みました。写真の下に見える四角の窓のようなものが、その焚口です。煮終わると、柄杓で大豆を別の入れ物に入れます。次に我が家では、餅つき機械で大豆を潰していたようです。本来は臼のようなもので潰していたのかもしれません。潰し終わった大豆は、手で麹と混ぜられて、バレーボールぐらいの大きさの団子にされます。団子は板の上に何日か置かれていました。その後はどのような処理をしたのかは分かりませんが、木の樽に入れて、小屋の隅で寝かされていたようです。私は、味噌は年季が入ったものよりも、出来立ての物が好きでした。おにぎりにその味噌を付けると、実に香ばしい香りがしていました。当時でもおにぎりは、自分の顔ぐらいのものを食べていた気がします。学校から帰ってきても、家には誰もいません。釜の御飯を丸めて、自分で味噌にぎりを作って遊びに出かけていました。私に限らず、何処の家でもそうだったと思います。当時はおにぎりは真ん丸で、三角にぎりなどは見たことがなかった気がします。

 ん!、また脱線して来ました。

 今、この釜と竈はずっと使用されることなく何十年も小屋に置かれたままです。ストーブにでも改造しようかな、町内会ででも芋煮会をすれば使えるかな、皆でそば打ちをする時にでも使えるかな、などとあれこれ考えたりしましたが、どれも実現していません。何方かいいアイデアはないでしょうか。

コメント
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