前に紹介した本「ゆっくり生きれば、遠くまでいける」(大和書房、本体1300円)の中で、著者の小林弘幸氏が、
振り返りの時間が、副交感神経の活発化にはいいことを述べておられる。
具体的には、今日1日で失敗したをメモに書き留める。
と同時に、感動したこともメモに書き留めるといいと述べている。
小林弘幸氏は、それで心を落着けることが出来ると書かれている。
実行したら素晴らしいと思う。
自分では出来ないので、その代わりに私は、音楽つまりiPod touchの「好きな曲」を聴いている。
前に「iPod touchで「好きな曲」を聴いて、副交感神経優位にして良質な睡眠をとる!」で書いた「好きな曲」である。
ここで紹介した曲の特徴は、失恋や別れの曲が多い。
曲中で「失恋や失敗や悲しみ」を追体験することで、失恋が具体的になり 、また曲中の歌詞を聴いて失敗や悲しみを代理体験したりすることで、それらが具体化し解消されると考えられる。
同時に、曲(メロディー)や歌詞が素晴らしいので、感動体験もできる。
感動体験は、自分自身の美化とも関係している。
自分自身が美しくなければ、人間は自分自身を受け入れることができないようになっている。
長い進化の歴史の中で、そう行動した方が、異性や仲間に選択されたり受け入れられたりする確率が高いことを人は学び、遺伝子に組み込んで来たからだろう。
こうした素晴らしい曲を聴くことで、色々な追体験を短い時間の中ですることにより、私たちは自分自身を受け入れることができるようになって、副交感神経優位の快適な睡眠に導かれると私は考えている。
前に書いた「 移行時間帯」の本質的な意味は、時間をかけて自分自身を受け入れることだと考えてもいる。
肉体的にも精神的にも。
「自分自身を受け入れる」と書いたが、別の言い方をすると「自分と向き合う」と言い換えることも出来ると思っている。
このことは、出来るようで出来ない。
出来ていたら、みんな超一流になっている。
昨日、日本のサッカーワールドカップ出場を決めた本田選手が超一流の秘密を、NHKの番組でこう述べていた。
彼は、確か関西大学と思われる講演会を訪れた際に、聴衆の一人から
「あなたにとって強さとは何ですか?」
と訊かれた。
それに対して、本田選手は、ちょっと時間を置いて、
「自分と向き合うこと」
と短く答えていた。
超一流はみんなそうしている!!!
車で言えば、プリウスがそうだ。
徹底的に車と向き合っている。
どうしたら、快適に(もちろん燃費を含む)しかも安全に走れるか徹底的に追求している。
デザイン、インパネの計器類、内装、シート、ハイブリッドのチューニングそれらすべてから、メーカーが車と車を運転するドライバーに真っ直ぐに向き合っていることが読み取れる。
(このブログの昨年の記事「プリウスとiPod touchとの相乗効果(2)-プリウスのエネルギーモニターは安全運転の中核-」を未読の方は、お読みください)
だから、ドライバーが徹底して走る楽しみを味わえる車になっている。
pcで言えば、アップルがそうだ。
この原稿はiPadミニで書いているが、どうしたら、ユーザーがpcつまりタブレットの機能を100%引き出すことが出来るか、徹底的に考え抜いている。
しかも、音楽、ビデオ、作図、設計などユーザーが何をしたくても出来るようにしている。
それも、簡単に。
一部のユーザーの趣味や道楽でない、誰もが使えるツールを作ることに、最初から最後まで一貫している。
つまり目の前のユーザー、自分自身に、向き合っている。
本田選手と同じだ。
強さの秘密は、自分自身と向き合うことだ。
超一流とは、最初から最後まで自分自身と、自分自身のやっていることに向き合うことなのではないだろうか?