日本語
ブラックホール
みな吸収
にっぽんご ni ppo n go(5)
ぶらっくほうる bu ra kku ho - ru(7)
みなきゅうしゅう mi na kyu - shu(5)
怖いですね~。
日本語って。
ブラックホールのようにみな吸収しちゃうんですね~。
淀川長治さんが生きておられたら、こう言われるだろう。
(^J^)
事実、ブラックホールは英語の''black hole''だし、
「吸収」は、漢語である。
英語も漢語も5,7,5の17文字の中に吸収してしまっている。
このように、日本語は、外国語の日本語化が超得意です。
日本語はブラックホールのように日本語にない外国語をみな飲み込んで、融合して、新しい意味・概念を形づくるのが超得意です。
そうなったのは、外国語の音をまねる(取り入れる)カタカナ(ひらがな)とイメージを取り入れる漢字を獲得したからです。
漢字のイメージについては、例えば「山」という漢字が山(mountain)の形であることはご存知だと思うので、今回はあまり触れません。
そこで、今回はカタカナをみてみましょう。
カタカナは、外国語の音を簡単に日本語にしてしまいます。
Alps -> アルプス
kiss -> キス
というように。
しかも、カタカナになった「日本語」は、日本語の中でものすごい競争をしています。
例えば、
Starbacks -> スターバックス
ですが、
スターバックス -> スタバ
とどんどん短くなります。
短くないと生き残れないのです。
前に例に出した、
kiss
は、「接吻」(seppunn)という漢字の訳語がちゃんとあります。
しかし、kissは接吻に完勝しています。
接吻は今や書き言葉の中でしか使われていないのではないでしょうか?
つまり、
キスは ki su で2音。
接吻は se ppu n(せっぷん)で4音。
音が少ない方の言葉が使われて、長い音の言葉は競争から脱落します。
生き残れないのです。
つまり、日本語は音が少ない方にどんどん進化しているのです。
日本語の構造上仕方ありません。
母音以外のすべての子音に母音のa,i,u,e,oのどれかが付属するために、そのままだとどんどん音が長くなってしまうのです。
これを避けるため、どんどん短くなる方向に進化しているのが日本語です。
いくつか例をあげましょう。
アイスクリーム -> アイス
ロリータコンプレックス -> ロリコン
スーパーマーケット -> スーパー
コンビニエンスストア -> コンビニ
セブンイレブン -> セブン
もとの英語とは似ても似つかわないカタカナになった「日本語」がこうして完成(進化)します。
しかし、これらの言葉さえ生き残れるかどうかわかりません。
日本語は正にブラックホールのように、世界中の言葉を吸収し(飲み込んで)、日々進化をとげています。
進化して、新しい概念や意味を獲得していっています。
しかも、そうして獲得した言葉は、日々進化を繰り返しています。
「短縮化」という荒波にもまれ続けているのです。
それでは、日本語は具体的にはどのように外国語を日本語にしてしまうのでしょうか?
いくつか例をみましょう。
ブラックホールに吸い込んでいく様子を。
英語の
Alpsは、
al(u)p(u)s(u)
として、子音に母音「u」を付けて、
アルプスにします。
happyは、
ha pp(i) (i)
として、母音のaはそのままに、yは「iー」として
ハッピーにします。
cardは、
ca ー d(o)とdに母音のoをつけて
カードとします。
このように子音に母音を付けて、日本語の50音にしてどんどん日本語にします。
さらに、日本語にないかあってももっと短く表現できるものがあると簡単にそれを置き換えてしまうのです。
接吻(セップン) -> キス
のように。
どうですか?
あなたも日本語を使って、世界中の最新の言葉(ほとんどカタカナ)を使いこなして、新しい意味・概念・考え方を創造したり、身に付けたりしてみませんか?
とっても楽しい経験が出来ますよ!!
それを、短く5,7,5にまとめれば、世界中に発信できて、共有できます。
さあ、始めましょう!!
新しい日本語の航海の旅を。
最後に、こうして日本語のブラックホールに吸収されて、元の英語から短く進化して新しい英語になった言葉(和製英語)を紹介します。
テレビ -> TV
となった英語のtelevisionです。
television -> テレビジョン -> テレビ -> TV
とたった2音2文字に進化してしまいました。
ロリコン -> lolicon
となったのは、Lolita complexです。
Lolita complex -> ロリータ・コンプレックス -> ロリコン -> lolicon
と2単語が1単語になってしまいました。
日本語って恐ろしいですね~。
おもしろいですね~。
と、淀川長治さんが言っているのが、聴こえてくるようです。
(^J^)
日本語は今まで述べてきたように、言葉の生存競争つまり進化のための競争を日々繰り返しています。
日本語は、言葉の「進化のるつぼ」なのです。
貴方はどうしますか?
その中に身を置いて、進化を遂げるかそれとも・・・
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