清水崇監督最新作。
「あれ?」と思ったら、2023年は清水監督作が2本公開されてるんすね。
6月に『忌怪島』、8月に『ミンナのウタ』。
ミンナのウタはかなり話題になって見るのめちゃめちゃ楽しみですが、まずは前菜から頂きましょう。
舞台は奄美大島・喜界島ならぬ忌怪島。
喜界島に伝わる《イマジョ》という実際にある怪談をベースにしたホラー映画。
ストーリーは、
最新VR事業を運営するITベンチャー・レナネード社。その実験として、忌怪島を丸ごと仮想空間で再現しようと開発研究を担うチーム『シンセカイ』。そのチームに誘われた脳科学者・片岡。島へ向かうフェリーの中でVRゴーグルを装着する。仮想空間で再現された忌怪島にて、チームリーダーの井出から挨拶されるが──。
正直、話はややっこいですね。
設定はよう考えられてはいるが、あんまその設定を使いこなせてないようなw
発案までは良いものの、それを作品に落とし込めてはいない。
惜しいとこまでは行ってるけど。ホラーとしても物語としても中途半端。
脳科学ってのは良い線。
最近の研究でも、幽霊は現実にいるんじゃなく人間の脳が見せてる幻覚ってのが主流になってますから。
最近のホラー映画でも、幻覚ってのがポピュラーになってるし。
この作品はそこから一歩さらに踏み込んで挑戦的な内容ではある
ただ踏み込んでるけど、そこからの行き先は見えなかったなw
科学方面へ行くのか、オカルト方面へ行くのか。微妙に濁した、境をハッキリしないフワフワ展開。
科学方面にしては専門色が薄いし、オカルト方面ならもうちょいホラーが欲しい。
個人的にはシゲル爺の復讐がもっと見たかった。それを話の主軸にした方が良かったんじゃないかね。
村シリーズでの反省を全然活かせてないやん。
話としては軟着陸してるからつまらなくはないが。本当に面白くもつまらなくもない作品。
正直、リゾバイの方が面白かったw
原作グチャグチャであんま評価したくないが、グチャグチャの中にもちゃんとお釣りが来る話の面白さはあったからな〜。
まぁ、前菜はこんなもんよ。腹ごなしにはなった。
メインディッシュは『ミンナのウタ』ですよ。早く頂きましょう。
では、また。