ホテル三日月が武漢からの帰国者の一時滞在を受け入れてくれました。
このニュースで感じたことが幾つかありました。
まず、「なぜ、政府はこの緊急事態でバタバタするのか?」
今回の件は「不測の事態」ではあるけれども、政情不安なのど緊急事態は有りうることで、それに伴い邦人の緊急帰国も想定されます。『危機管理マニュアル』は無かったのでしょうか?
このバタバタで、177部屋のホテル三日月は199名を受け入れ、相部屋の実施により感染拡大のリスクを負う羽目になりました。
ちなみに第二便では帰国者のうち発症していない97人が東京・北区にある財務省の研修施設に、87人が府中市にある警察大学校に移動したそうです。
第三便では国立保健医療科学院(埼玉県和光市)や税関研修所(千葉県柏市)で受け入れられ、第四便は民間フェリー「はくおう」を受け入れ先として開放し、当面は東京湾に停泊させるそうです。
二つ目に、なぜ「ホテル三日月だけなのか?」
治療法やワクチンのない伝染病のための一時受け入れではあるけれども、発症している患者ではないし、「男気」を出してくれるオーナーがいてもいいのではないでしょうか。
難しい問題が有るであろうことは分かっているのです。国を挙げて取り組むべき緊急事態なのです。
三つめは、「方針決定後のフォローは十分なのか?」
国立保健医療科学院で、内閣官房副長官補(事態対処危機管理担当付)で帰国者の施設担当者が自殺(?)した件も、担当した人数の不足で多忙を極めていたからではないのか。
「死亡した男性は帰国者の要望や対応に疲れていた」という記事もあります。
また、国民の非難を受けて改善されたが、チャーター機での帰国に際しては、旅費・一時滞在費は政府で持つのはあたりまえだし、詳しくは知らないけどホテル三日月の従業員には、政府から特別手当を出すべきだと思います。
最後は、「見通しがないまま場当たり的な甘い言葉でその場をしのいではいないか?」
緊急事態では、「動きながら考えることも」やむを得ないが、甘い言葉でその場をしのぎ、それが結果的には嘘につながり、不信感を増大させることが多いのではないかと思う。「危機管理マニュアル」の不備と思い付きでの発言が、ドタバタ劇につながるのではないでしょうか。
今回の問題から離れるが、例えば、原発事故の除染ごみの福島県外での最終処分を定めた法律は、「原発事故による重い負担を福島が背負っている」として成立しました。しかし実際には、最終処分の議論が進まず、再生利用の場所は県内ばかりのようです。
現場保管は「一時的だ」と当初説明してきたのに、今も県内で10万か所以上残されています。そして、仮置場は「3年程度で解消する」とされてきましたが、今も大半が残されたまま。中間貯蔵施設は、整備に時間がかかり、最終処分場に至っては、再生利用という別の考え方が、今になって強調されるようになってきました。
海上に流れ出た汚染水についても、たしか安倍総理は「状況はコントロールされています。汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている。」といってオリンピックを招致した記憶があります。本当でしょうか?
話が飛躍し過激になったかも知れませんが、『国立保健医療科学院での自殺(?)』を知って、頭の中がグルグルした結果です。
ちゃんと記録を残して、次にはもっとうまくいくことを期待しています。