「野次」・・・ 『ウィキペディア(Wikipedia)』によると
【 やじ(ヤジ、野次、弥次、英語: jeering ; heckling)とは、ある一人が相手の話を一旦は聞いて、合間に一瞬行われる非難や冷やかしの言葉を一瞬浴びせかけること、およびその言葉である。 】とのこと。
安倍晋三首相が8日の参院予算委員会で、質問する立憲民主党の杉尾秀哉氏を指さしながら「共産党」とやじを飛ばしたとして、杉尾氏が抗議する一幕がありました。
首相は6日の衆院予算委でも、加計学園問題を追及中の今井雅人氏(無所属、立民などの統一会派)が、文部科学省内で見つかっていた文書に関連して質問を行っていたところ、安倍首相が今井氏を指さして、「あなたが作ったんじゃんないの」と発言して、「大変な侮辱」「謝罪してください」と反発した。
野党議員にやじを飛ばしたことに、棚橋泰文衆院予算委員長が不規則発言を慎むよう要請したようです。
安倍晋三首相が国会で野党議員にヤジを飛ばした事態は異例でも何でもなく、過去にも見受けられたようです。
その内容も、『日教組』や『共産党』を引き合いに出したものなど、とても一国の総理大臣の発言ではありません。
むしろ、それら対象を「差別的に捉えた」発言ともとれます。
要するに下品なのです。
そのくせ、自分が野次られると、
『私が答弁しようとすると、ヤジで妨害するんですよ』
などと繰り返し、審議時間を空費します。
前にも書きましたが、野田総理が、うまく丸め込まれて解散を口にした時の「はしゃぎ」ようといったら、小学生を見ているようでした。
安倍首相については、1993年の衆院選初当選の当初から「よくヤジを飛ばしていた」という自民党同期会メンバーの証言もあるようです。
要するに子どもなのです。
政治屋としてのノウハウには長けているようですが。
例えば
「日教組は(献金を)やっているよ」(2015年2月19日、衆院予算委。砂糖業界からの農相への献金問題を追及されて。後日、事実誤認として謝罪)
「早く質問しろよ」(同年5月28日、衆院特別委で)
「まあいいじゃん。そういうことは」(同年8月21日、参院特別委で。閣僚答弁の誤りを指摘されて)
「反論させろよ、いいかげんなことばかり言うんじゃないよ」(17年6月5日、衆院決算行政監視委で。加計学園問題をめぐる質問に)
議場に野次が飛び交うことは、昔からあったようですが、下品なのはいただけませんね。
海外では、こんなことがあったようです。
(CNN) ニュージーランドの議会で気候変動問題について演説していた25歳の女性議員が、年齢をからかう野次(やじ)を飛ばした年配の議員を「OK、ブーマー」の一言で黙らせて、同世代の共感を集めている。
<YouTube>
'OK Boomer:' 25-Year-Old New Zealand MP Chlöe Swarbrick Claps Back at Hecklers
を参照ください。
【 緑の党のクロエ・スウォーブリック議員は5日、2050年までに二酸化炭素排出量をゼロとする目標を掲げたゼロカーボン法について演説していた。
演説では、何十年も前から気候変動問題を認識していながら、政治的駆け引きに終始してきた世界の首脳らの対応を批判。「私の世代、そして私に続く世代には、もうそんな余裕はないのです。2050年には私は56歳になります。そして今、この第52回議会の平均年齢は49歳です」と続けた。
スウォーブリック議員の年齢をからかう野次が飛んだのはこの時だった。しかし同議員は「OK、ブーマー」の一言で軽く受け流すと、何事もなかったように平然と演説を続けた。議場は静まり返り、スウォーブリック議員の後ろでクスリと笑いを漏らす男性もいた。
「OK、ブーマー」の言葉は今年に入り、「ミレニアルズ」「ジェネレーションZ」と呼ばれる若者の間でソーシャルメディアの「TikTok(ティックトック)」を通じて流行した。同アプリには、「ベビーブーマー」と呼ばれる年配世代の無自覚さや上から目線の態度をからかう動画が無数に投稿されている。
米紙ニューヨーク・タイムズはこれを「OK、ブーマー現象」と呼び、「業を煮やした何百万人もの子どもたちのスローガン」と位置付けた。ネット上ではこのフレーズをあしらったTシャツやフーディー(フード付きパーカー)が売り出されている。 】
“boomer” とは “baby boomer” を略した言い方で、その “baby boomer” とは「ベビーブームのときに生まれたの人」という意味のようです。
“OK boomer.” はここ最近、TikTokを通じてティーンエイジャー・若者世代に爆発的に広まっているフレーズで、主に年配の人から古い考えを押し付けられた時に使います。
例えば、説教くさいことや若者を見下すようなウザいことを言われたとき、若者世代の意見を理解しようともせず古い発言をする相手に、冷ややかに「ハイハイ」とあしらったり、軽く受け流すといったニュアンスです。
新しい考え・変化に対応できない人を小バカにしたり嘲笑う意味合いも込められていて、ベビーブーム世代の人にだけではなく、古い考えの30代以上の人に対しても使うそうです。
「今時の若者は…」「自分が若い頃は〜だったのに」「○○はこういうものなんだ」と古い考えを言い出したら、”OK Boomer” と一言で返すみたいな感じのようです。
世代間の考え方の違いみたいなものは、いつの時代もあると思いますが、この “OK Boomer” がティーンエイジャーに共感を呼んでいる背景として、気候変動問題を始めとした上の世代からの負の遺産やそれに対する「年配世代の無自覚さ」があるようです。
これに対して、ティーンエイジャー・若者世代が「もうたくさんだ」と声を上げはじめていて、その流れの中で “OK Boomer” も波に乗って爆発的に広がっているようです。
YouTubeを見て感じたのは、この25歳のクロエ・スウォーブリック議員が、とても議員らしく見えることです。くだらないことには動じない。
そして、あしらい方が・・・素晴らしい!
「OK boomer」の後、議場は彼女のスピーチをしっかり聞く雰囲気があったようです。
野次る方も野次られる方も、永田町よりレベル高いですね。
私も『老害』と嫌われないように気をつけます。
(とはいえ、時には『老害』も必要と思ってしまう昨今です。大切なのは塩梅かな?)
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