広重の江戸名所絵のメインタイトルで最も多いのが「東都名所」というもので、縦長、横長、三枚続き、短冊などいろいろな形態のものにつけられている。「大江戸賞景 巻二」ではその「東都」の横長版のみ84図と、逆に数少ない「新撰江戸名所」の四図からなっている。
尤も、数が多いといっても、様々な版の「東都名所」があって、それらが混在している。私には判らないが、初代広重のものばかりではないようだ。なにしろあちらこちらからかき集めたもので、画像の質もまたまちまち、かなりぼけたようなものもまざっている。
掲載画像は上が「東都、高輪の名月」、下は「新撰、隅田堤の白雨」。