豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

遅まきの豆撒き

2016年02月06日 | 今日の美女
 節分の豆撒きは3日なのに、何を寝ぼけてると思われようが、多少の弁明がないわけではない。

 節分は「季節の分かれ目、最後の日」であるから、立春・立夏・立秋・立冬の前日で年四回ある。ただ旧暦では冬の節分は一年の変わり目でもあったので特に重視されてきた。理屈では冬の節分は大晦日にあたり立春と元旦が一致すれば問題ないのだが現実にはそうならない方が多い。これは太陽と月の運行の問題だからしょうがない。
 今年は旧暦元旦は明後日8日、立春は一昨日4日で、古今集の歌のごとく「年の内に春は来」てしまったのである。

 さて次に、古く宮中では大晦日に「追儺」という旧年の疫病神を払って新年を迎える行事があった。この別名「鬼やらひ(払い)」は徒然草にも述べられている。これが「鬼は外」と豆まきの悪鬼悪霊の厄払いをするルーツといわれている。

 つまり1年の始まりを立春とするか、元日(旧暦)とするかで、年の終りの大晦日にあたる明日に厄払いの「鬼は外」をやってもあながち遅まきのボケてることにはならない。1段目の春章の画では「師走 煤取り・節分」とあって、豆撒きと大掃除が描かれ豆撒きは師走の行事だったのである。


   鈴木春信                          葛飾北斎                      勝川春章
    

   鳥高斎栄昌                                                 渓斎英泉
  

     歌川国芳


     月岡芳年


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