さまざまな階層の女性の心情を絵にしたもののようで、額縁の文が説明文のようだが、例によって解りづらい文字と文言で歯が経たない。
画中の小さな丸の中に一から三十六までの漢数字が書かれていて36枚あるが、これで全作揃いなのかは不明。ただし、現代の人には中途半端な36という数も、浮世絵では「三十六歌仙」をベースにした「○○三十六佳撰」のようにシリーズ物にはよくつかわれ、国周も以前紹介した「善悪三十六美人」のほか「東京三十六会席」「開化三十六会席」などよく使っている。それにもっと多いシリーズならば、新しい方の三十七以降の作が全くないということでもあり、36で全作揃いなのではないかと考えられる。
雲上 ・ 官女 ・ 傾盃
朦憤 ・ 傾城 ・ 弄業
焼艾 ・ 船宿 ・ 浴場
蕾色 ・ 眩懐 ・ 納涼