豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

Salmacis 美女の深情け

2012年11月15日 | 今日の美女
 これも美女に惚れられたハンサムボーイ・Hermaphroditusヘルマプロディトスの話。
 この世には「女難」なんてぇものがあるそうだが、こちとらなんざぁ女っ気無しだから女難なんかになりようがない。
 いや、全くの女日照りというのも女難の一つ。なるほど、雨の無い旱魃も多すぎる洪水も水難と言うわけか。
 無駄口はさておき、この少年は名前のごとくヘルメスとアフロディテの間にできたのだから大変な美少年。泉の妖精のサルマキスが一目惚して誘惑しようとしたが拒絶される。諦めきれないサルマキスは木陰に隠れていて少年が水浴びをしているところへ飛び出して無理に抱き付き、このまま二人を離さないようにと神々に祈った。願い通りに二人の体は合体融合して、下段二枚に見るような世にも不思議な男女両性具有の身体となった。
 女のサルマキスは満足だろうけど男にとっては全く迷惑、まさしく悪美女の深情けの邪難・受難・女難で、さても恐ろしきは女の執念じゃなぁー、ということ。
 だけど女が男に抱き付いたから「融合」したんで、その逆、男が美女に無理やり抱き着いたりすると強制わいせつ罪となってブタ箱行きの「隔分裂」となるからね。

 Francois Joseph Navez          Karl Bertling              Bartholomaeus Spranger
    

 Francesco Albani                           Giovanni Antonio Pellegrini
  


  

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Endymion

2012年11月14日 | 今日の美女
 神様が人間にぞっこん惚れこんでしまう話として、昨日のダナエの逆のようなのがある。
 エンデュミオンというのは男性だから「今日の美女」の趣旨に添わないのだが美女神アルテミスの話として了承されたし。
 美男エンデュミオンが寝ている姿を、月の戦車に乗って通りかかったアルテミス(ダイアナ)が一目見て心奪われ、彼の恋の夢の中に現れる。かくして純潔の誓いを捨てたアルテミスは夜な夜な彼の夢の中で結ばれ、50人もの子供を作ったとさ、というわけである。
 ピットーニやプッサンには、月の戦車から途中下車したことがちゃんと描かれている。

 Giambattista Pittoni              Stefano Torelli              Edward John Poynter
    

 Nicolas Poussin                                  Francesco Trevisani
  

 Jean-Honore Fragonard                          Anne-Louis Girodet
  

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Danae

2012年11月13日 | 今日の美女
 久しぶりのギリシャ神話である。
 ダナエはアルゴスの王の娘で、ゼウスとの間にペルセウスを生む。
 アルゴス王は孫の手にかかって死ぬという神託を恐れ、ダナエを塔に閉じ込め子を産ませまいとしたが、美しいダナエに惚れたゼウスは光(金粉、金貨)に変身し窓から忍び込み、結果ペルセウスを産む。不可解な出来事を恐れた王は母子を木の箱に入れて海に流すが、箱はセリポスという島に漂着し母子は漁師に救われる。
 似たような話が聖書にもあるが、絵画としても多くの著名な画家が描いている。ほとんどがゼウス侵入の場面で、落ちてくる「金」を受けようとして布を広げている召使女を傍らにえがいているもので、一枚だけウォーターハウスの漂着場面があった。

 Charles Joseph Natoire               Herman van der Myn          Jean-Louis Girodet
    


  Tiziano_Vecellio                                        Rembrandt
   

 Gentileschi  父 Orazio                               Gentileschi  娘 Artemisia
  

 Jacopo Tintoretto                              John William Waterhouse
  

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TITIAN のヴィーナス

2012年11月12日 | 今日の美女
 この六枚の絵、ちょっと見には同じ様だが全部違う絵である。
 どこがどう違っているかさがすのも面白い。
 最後のは、もちろんお遊び。

  

  

  

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御高祖頭巾と手ぬぐい被り

2012年11月11日 | 今日の美女
 ショールまたはスカーフの日本的なものに御高祖頭巾と手ぬぐい被りがある。
 中段七枚目は御高祖頭巾をつけようとしているところ。
 八枚目以降は手ぬぐい被り。 八枚目は外国のサイトに出ていて、スカーフと説明されていた。
 最後二枚はいわゆる姉さん被りではなく、道中被りというようである。

 喜多川歌麿        歌川広重              歌川豊国              鈴木春信
      

 竹久夢二                上村松園                 蕗谷虹児              木谷千種
      

 歌麿                  広重                 豊国                  国芳
      

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東郷青児の場合

2012年11月10日 | 今日の美女
 しつこい様だがスカーフ等について東郷青児の場合でみてみると、ショールというタイトルは見当たら無かった。
 一枚目はスカーフ、二枚目はネッカチーフとなっている。以下はタイトルにはないが、三枚目スカーフ、四枚目ネッカチーフのつもりだろう。下段はスカーフだと思うが、最後はこれまでの経緯でショールとあってもおかしくないというところか。

   
 

   

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ショール、スカーフ、ネッカチーフ

2012年11月09日 | 今日の美女
 では、ショールとスカーフはちゃんとした区別があるのだろうか。
 下の八枚は、ショール またはスカーフというタイトルを持つものであるが、特に頭に被った場合に見分けられるだろうか。
 多分、左半分をショール、右四枚をスカーフと判断するかもしれないが、上段四枚がスカーフ、下四枚がョールとなっている。ただ、最後の全身像は「黄色いショール」という題なので、頭の方はスカーフということか。

 Leslie Adams               Janine Kilty                   Francois Boucher           Daffy Sheridan
      

 Jarnail Singh                 Alexey Venetsianov          Etienne Adolphe Piot        Jose Gallegos Y Arnosa
      

 そして、さらにネッカチーフなるものも登場する。
 ネッカチーフのタイトルを持つ絵は少なくて、オードリーにも特別に出てもらった。
 しかしながら、最初のモディリアーニは、スカーフというタイトルでもいわれるし、次の無名氏のものは特にネッカチーフである必要もないように思う。
 Neck の意味を含んでいて頸の周りに巻き、セーラー服やスチュワーデスなど制服に用いられるという限定の呼称と説明しているものもあるが、一般的に使い分けているようでもないし、そうなるとこの三枚はいずれもスカーフかショールということになる。因みに最後のモディリアーニはショール。
 ところがさらにストールなるものが出てきて肩掛けとなっており、さらにはマフラーまで出てきて、私のような貧脳人間は大パニック。
 結局は画家が正しい区別をつけた呼称ではないようで、そんなことなんだっていいだろ、というところか。

 Modigliani                                                              Modigliani
      

 [追記]上段二枚目を無名氏と言ったのはとんでもないこと。ミケランジェロの「最後の審判」の一部だった。


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Scarf

2012年11月08日 | 今日の美女
 スカーフは、首に巻いたり(上段)、頭から被ったり(下段)する。

 Moise Kisling             Casey Baugh                Jean-Baptiste Greuze        Tamara de Lempicka
      

 Camille Pissarro              Marie Laurencin               Nicolas Lagneau        岩田専太郎
   

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Shawl 2

2012年11月07日 | 今日の美女
 ショールを肩だけでなく頭から被るように使っているもの。

 Giuseppe Barison               Edward Tayler                  Pabio Picasso
     

 Ivan Kramskoy                   George Henry Hall             岩田専太郎
    

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Shawl

2012年11月06日 | 今日の美女
 「ショール」というタイトルをもった絵画作品も数多く見られるが日本の作品となるとほとんど見当たらない。
 「肩掛け」などと呼んだので年寄りくさかったからだろうか。

 Pierre L.J. de Coninck          Angelica Kauffmann              Pearce Charles Sprangue
    

 John Sargent               H. Matisse              Richard Westall
    

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Bacchante

2012年11月05日 | 今日の美女
 バッカンテというのは「酒の神バッカスの巫女とか信女」ということだが、詳しいことは判らない。そのよく知りもしないことついて一席ぶとうというのだから、あまり信用しないでほしい。
 バッカナールというバッカスを讃える祭(多分葡萄の収穫祭のごときものか)があって、この日は無礼講というのか女たちが大いに飲んでタンバリンやシンバルなど鳴らしてドンチャン騒ぎをして踊り狂い羽目を外すらしい。始めのうちは一応お祈りでもするのであろう、そしてそれを取り仕切るのがバッカンテというものらしい。絵画ではその祭司姿の女性とか、酔って素っ裸になってぶっ倒れている様を描いているのがほとんどである。日本人にはなじみのないこんな祭りも、昔の画家にとっては裸を描けるせいか、著名な画家が結構描いているのである。
 バッカンテは頭に葡萄の蔓を巻き、豹の毛皮を纏い、松かさのようなものが先端に付いた杖を手にしているのが基本(一枚目)らしく、裸の絵では毛皮が足元に落ちている(四枚目)。
 カーニバルだ、ハロウインだとか西洋真似が大好きなおっちょこちょいの日本人だから、いつかバッカナールが流行ってあちこちの道端に「裸のきれいなねえちゃん」が転がっているなんて時代が、早くこないかねぇ。
 ええ?、西洋でも今はこんなことはない? なんだ、つまらん。

 
 John Collier               W.Bouguereau        Vigee Lebrun               Joaquin Sorolla
      

 Edit Corbet              F. Leighton               Jacques Antoine Vallin        Jean Leon Gerome
      

 Jean Simon Berthelemy                          Pierre Honore Hugrel
  

 Adolphe Alexandre Lesrel


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徳力富吉郎の豆本 二

2012年11月04日 | 豆本
 徳力版画作品の二冊目、横判で、「富士三十六景」38点、「聖地史蹟名勝」50点の二つのシリーズを収録したものである。
 この作品も11月1日には出来上がっていて、現在三冊目の製版中である。



 桜花爛漫                                       奈良法隆寺
  

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徳力富吉郎の豆本

2012年11月03日 | 豆本
 この作品は私の作品リストでは250作品目となるものである。すでに先月29日には出来上がっていたのだが、この作品集は三冊になる予定で、あえて平均的な文化の日を250冊の記念発効日としたのである。
 なんということなしに始めた豆本作りだが、自分でもここまでくるとは予想もしていなかった。尤も文芸作品だけだったらとうていここまでは作れなかったと思うが、画集にしたために次々と材料を集めることが出来たし、未知の名画に多く出会えることにもなったのが大きな要因だったと思う。
 自分の年齢や健康状況を考えると、あとどれだけ作れるかというところだが、とりあえずは300作品を狙いとするのは欲張っているだろうか。昨年は一か月四冊平均は作った実績があるので不可能な数字ではないはずだが、実のところこの250番目作品は今年の前半に出来上がってなければならないので、今年はまだ20冊にも満たないからまったく先行きのおぼつかない話なのである。

 さてこの徳力作品は、縦版1、横版2の全三冊セットの予定で今回は縦版88点の版画を収録したものである。
 「京洛三十題」と題するシリーズをメインにした京都の風景中心の版画集である。


  

 竜安寺石庭                              雪宵の京の町
   

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無題

2012年11月02日 | 今日の美女
 あなたのお好みはどの人 ?
  わたしのお好みはみんな !! 

  Charles Sillem Lidderdale           Conrad Kiesel                Anton Raphael Mengs
    

 Jules Ballavoine                  Francois Edouard Zier           Raimundo Madrazo
    

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読書美女

2012年11月01日 | 今日の美女

 Mary Cassatt                   William S.Coleman          F.Leigton
    

 Victor G. Girbert                Etienne Adolphe Piot             Alfred Chantrey Corbould
    

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プログ村

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