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PAP-JAPAN代表、川井眞理のお仕事(以外もてんこ盛り)日誌

バランスの良い人生

2006-10-24 | Weblog
今週末から始まる若年者向けキャリコン講座の予習というわけではありませんが、最近書評で見て気になった「就職迷子の若者たち」を読了。
カバンに入れて電車の中で読むという具合だったので、あとから思えば一気に読み終えた方がもっと発見があったかな、とちょっと後悔しました。

未来ある若者がどのような仕事人生を送るかは非常に大きな問題で、だからこそ国も今、若年者の就職支援に必死なわけですが、私にはその先にあるプレ高齢者たちの生き方も非常に気になります。

若いうちだけが充実した良い人生で、先細りというのはイヤです。
となると、やはり現在の団塊世代辺りを叱咤激励、ロールモデルになるような生き方をしてもらわなければ。

特に高度経済成長時代を仕事一筋に生き、それ以外を考えることを放棄してきた男性の場合は深刻です。
誰でも人生を生きる上で、仕事&キャリア、衣食住、健康、家族&パートナー、友人&人間関係、能力開発&自己啓発、趣味&余暇という7つの側面を持つとすれば、仕事一筋の男性は企業の都合によって、仕事以外の物を見えなくされた゛養殖(仕事)人間゛のような気がします。
サイボーグ、あるいは競争馬のようなものかもしれません。

時代のせいと見るのは自由ですが、それでは問題は解決しません。
気づかず、「自分は一生仕事だけの競争馬のような人生でいい」と割り切るなら別ですが、そうでなければ早く気づいて軌道修正したもん勝ち。
というのも、60歳以降の人生が思いのほか長くなり生き方を問われるようになったためで、ここはやはり「終わり良ければ全て良し」といきたいからです。

゛廃用性症候群゛で使わないうちに錆びてしまった残りの能力を、再び磨きをかけて人生を楽しめるようにするにはどうすればいいか。
とどのつまり、今゛団塊定年゛だの何だのと言って騒いでいる問題は、その能力開発をすることに尽きると思います。

゛強者゛から躾けられたことをそのまま鵜呑みにする傾向の強い日本人男性が、仕事最優先で切り捨ててしまったツケはあまりにも大きい?
それらの課題が今どっと束になって彼らの憂鬱を作り出しているのです。

日本人以外の男性はちゃんと気づいているのに…。
外国人男性のワークライフバランスに学ぶことは多いかもしれません。
この夏、ある会合で銀行の外国人トップが語った、「人生はお手玉をしているようなもの。
上記の7側面を表すれぞれのお手玉を落とさないようにしながら、時には仕事のお手玉を高く上げ、またある時には家族のお手玉を高くあげ、というようにしてバランスを取り、全体としてどれも落とさずに過ごせればいいと思う」という話が印象的でした。