昔のことですが、母の育ての親、要するにわたしの祖母は“おんたけさん”と呼ばれ、祈祷師として(たぶんそうだと思う)知られていました。
その時代は今とは違ってそういうひとも多かったと思うのですが、とにかくわたしがみる祖母というのは何やら呪文のような言葉をいいながらお祓いをしている姿が幼いながらにとても印象的で、そんなわたしを見てかいくつか呪文を教えてくれました。
いまではすっかり忘れてしまいましたが、わがままな私に対して本当に優しい祖母であったということだけはしっかり覚えています。
そんな祖母が信仰していた御嶽とその時代を感じることができる場所に兄夫婦と散策してきました。
射穂神社の鳥居から町並みを見て
この鳥居をくぐってすぐ左に入っていくのですが、特になにも案内看板もなく木の葉がたくさん落ちている道を少し行きます。すると…
猿田彦大神
御嶽信仰の山丸三マークがありますが、その下の心はどういった意味があるのでしょう?
手水、水盤
氏子さんがときどききれいにしてくれているとは思いますが、ここを訪れるひとは限られているでしょうね。なにぶんにも知る人ぞ知る場所にある感じですから。
今度は、射穂神社から離れてお隣の町へ移動です。我が家からは歩いていける距離です。
こちらも兄から案内をしてもらったのですが、少し五色園の一角を思い起こさせるような場所でした。
こここそ地元のひとでないと、絶対わからないような場所。ひとりでいくには怖すぎます。
落ち葉に隠れた道と倒れた木をよけながらしばらくいくと
開けた場所になりました。
やはりここにも御嶽信仰の山丸三マークが
さらに少し上に行くとリアル像が。
全部で4、5体くらいはあったような…。
すっかり荒れてしまっていますが、ここにあった御神体は町中にある神社にうつしたという話を聞いています。
こうやってふたつの場所を訪れて、あらためて御嶽信仰もひとびとの生活に入り込んでいたんだなと思うのと同時に、何かわからないけれども畏れを失っていくような気がしてしまいました。
帰り道。
フモトスミレ?
カキオドシ