6月最後の日、両親のところへ泊りに行きました。翌日7月1日から、気温30度越えの暑さになる、というのをお天気情報で耳にしたのか、午後から、いきなり父が、庭のアジサイの伐採を、おっぱじめました
「おとーさん、落ちないでよー」 と声をかける。父は、石垣(下の家との高さは2.5mぐらい)に片足をかけて、下の家に張り出している枝も切っていくのだ。9月で90歳の人がやることじゃないよね
「すっかり見通しがよくなっちゃった。」 と言う母も加わって、始末する、が、母は、ご覧のとおり、背中が曲がってしまっているので、すぐに横っ腹が痛くなっちゃって、私とタッチ交代
母は、終わるまで、座って現場監督
「そんなに詰め込んだら、袋が重くなっちゃうよ!」
私 「大丈夫だよ、これくらいゴミ捨て場まで持てるよ。」
結局 3袋、ゴミ捨て場まで持っていきました。台所などから出たゴミも一緒にして、いっぺんに持ったので、さすがにやっぱり重かったデス・・・
両親が作業する庭には、あちらこちらに ネジバナが咲いていました。芝生じゃないのに、よく咲く、両親の庭。母が、マメに草取りをしているので、日光を充分浴びてるからかな・・・
それからもう一つ。母は、あっちこっちの病院から薬をたくさんもらって飲んでいますが、一つ一つの薬の名前をちゃんと覚えていて、何の薬か把握もしているんですが、最近とうとう、以前から薬局から言われていた、‘ジェネリック薬品’ への変更を余儀なくされました。薬局さんも、老齢な母への要請は控えていたのですが、上からの薬局への圧力が強くなったみたいで、母の薬もぜーんぶ、ジェネリックになってしまいました。 で、私が心配したのが、母は、これまで通り ちゃんと薬を把握して正しく飲めていけるだろうかということ・・・。薬の名前は、すべて、成分の名前になっちゃったんですから、だいたいが長ったらしい名前で、私だって自分のも そらで言えませーん
朝昼晩とか朝だけとか寝る前とか、1回1錠・2錠・・・などなど、母は大丈夫か と、案じていたら、薬局さんが、一緒に渡される薬の説明書に、以前の名前を書いてくれて、母は、こんな風に自分なりに工夫しました
名前が変わった薬の上に、以前の覚えている名前を書いて付け、なーんと、この色付きクリップこれ、薬がはいっている、ほら、写っている青い線、この色とクリップの色を一致させてるんですよー これによると、タケブロンは青い、なんて言うんだろ?うーん、パッケージか?の薬で、テオドールは緑色のパッケージに入っているわけなんですね。
ここで突然、まじめなことを書きますが、お年寄りで、ジェネリックになって、まごまごしてしまっている人、多いと思いますよ。医療費抑制のため、というのは重々わかっていますが、実際の現場は、こういう苦労が必要になっちゃってるわけだから、なにがなんでもジェネリック、ジェネリックって言われても、困るんです。母がもし認知症だったら、娘の私が薬の管理をしなくちゃいけないんですから。一人暮らしの認知症の方もいらっしゃるんですからね。そういう方には、民生委員さんとかケアマネジャーさんとかが付いていてくれてるとは思いますが、ご自分の認知を頑として認めていなくて、介護認定もされていない方もいらっしゃるし、薬の飲み方、どうされているんでしょうか。
実際10年ぐらい前、伯母が中度の認知で、正しく薬が飲めなくなり、介護認定もされていて、伯父も同居していましたが、自分のことだけで精一杯で、私が、子供がいなかった伯母の家に通って薬の管理をしてあげていたことがあります。薬局に頼んで、1回分の薬を、一袋にまとめてもらうこともしてもらいました。印刷した薬の説明書もつけてくれる措置もとってくれてますけど、高齢者は大変ですよ、実際。ま、ジェネリック薬品は、先発薬と、形状もパッケージも似せてくれているのが唯一の救いですが・・・。
でも、私は助かった えらいえらい、おかあさん がんばれがんばれ、目標の東京オリンピック観るまで その時は93歳だ
※ 注釈 ※ 『お良しなさい日記』の文章は、かならずしも上品とは言えない文体ですが、それは、私が好きな作家、椎名誠さんの楽しい文体が大好きなので、それを目指して書いているためです。椎名誠さんが上品でない、ということではなくて、頭の中に素直に浮かんだ口語体の文章で書くということです。ご理解ください