”ヒオウギ”
畑で写真を撮っていると、畑向こうでK氏が一眼で写真を撮っている。
畑二枚挟んでK氏宅とは遮るものが何もない。
向こうも気が付いて手を上げる。
おいでおいでをするので、サンダルで畑を突っ切って近道。
珍しい、ヒオウギという花が咲いたからという。
山で落ちて居た種から育てて、三年目で開花したという。 一日花だそうです。
八坂神社、京都の祇園祭では無くてはならない花という。
種は真っ黒な玉で。ウバタマ、ヌバタマと言われ、
古文で、は黒髪、夜や夢の枕詞に使われた言葉の元の種だそうだ。
「お母さんだったら俳句やってたから知っていたかも」。
ヒオウギ(檜扇 烏扇 射干)はこの葉の形から来ていたんだ。
家に帰って母の歳時記を開いた。出ている。
射干の花大阪は祭月 後藤夜半
射干や医師に出す舌やゝ巻きて 今村俊三
歳時記の裏表紙に万年筆で 「和子」と母のサイン。 若い字が懐かしかった。