炎暑に黙す街(1)・熱中症
「熱中症ですね」、医師から告げられた時 私は唖然とした。私の事ではない。
昨日の事、私はカミさんと朝食をとって昼には帰る予定で出かけた。
長いこと整形外科に通っていて動きの鈍いカミさんは、
朝から27度設定のクーラーの部屋に居て、テーブルには経口補水液を置いていた。
昼に帰ったら起き上がれないという。整形外科の方が悪化したのかと思った。
午後に外来の診察を受け付ける病院は少ない。119番して病院を紹介してもらおうとしたが、
普段と違うから救急車を呼んでくれという。
かくして、カミさんは家の中から救急隊員に運び出されることに。
ところがです。受け入れる病院が見つからない。
何だよ、サービス券(診察券)いっぱい持っているのに。
受け入れ先が決まるまで、救急車は自宅の前に1時間20分。
「すみませんね」と救急隊員は言うが隊員に何の責任もありません。
ようやく近くの行きつけの病院に決まった。
体温、血圧、血液。頭のCT検査を受けたのち言われたのが
「熱中症」という言葉だったのです。
「今から点滴を行います」。1~2時間かかります。
そういわれてからはっと気が付いた。カミさん靴履いてない。
もしかしたら、このまま病院にお泊りになる可能性もある。
看護師もその可能性もあることを話してくる。
「大部屋は空いていなくて、個室になる」
その場合8千数百円になる。さらに保証金が10万円と。
いやですという選択肢はない。とりあえず帰宅して、カミさんの靴と
着替えを持ってこなくてはいけない。
タクシーで帰り。カミさんの靴、飲み薬、
パンツ、下着、タオル、二枚ずつ袋に入れ(靴下を忘れた)病院へ。
カミさんはお泊りを希望みたいだったが、
顔色を見て私は連れ帰った。私の作った夕食を食べているカミさんに、
「家の方が良いだろう」と言うとこっくり。
かくして今日は、「もう一日点滴を受けた方が良い」と言われて、
リカバリーの点滴に来たのです。看護師さんたちから
「昨日の顔よりずっと良いね」と言われて、ベットの人に。
私は90分は暇だ。
昨日は、ブログの写真に困ったが、今日はこの時間に撮れば良いではか。
外に出た。くらくらするような炎天下の街は黙りこくったようであった。
90分も居られない。私が熱中症になってしまう。30分で切り上げました。