カモメ・獲物の取り合い
鹿島港で。船溜まりは既に遊漁者は船から下りて、
船頭さんたちが船を洗っていた。
静かな船溜まりに、突然バシャバシャという水音と
ギャ!と言うような鳴き声が。
目の前で、カモメ同士がイワシの取り合いをしているのだ。
このあたりは、ヒラメ船も出ているから、
船頭さんが、客の残した餌のイワシを海に放ったのだ。
カモメも習慣的にこのことを知って船の近くに寄っていたに違いない。
事が大げさになるのは、水の上でお互いに生のイワシを
引っ張って自分の物にしようとするが、魚は引きちぎれるような代物ではない。
派手に羽音を立てて引っ張り合っているのです。
わずかでもスペースが開くと第三の鳥が割り込もうとします。
私、経験的に気づいたのですが、下に見える当事者以外の二羽のカモメ、
一見見物人の様に見えますが、一瞬のスキを狙っているのです。
哺乳類などはそんな時は、姿勢を低くして、
視線をはっきり向けて態度で分かりますが、
カモメは特に、私関係ないわというようにわざと
視線をそらし通行人を装って、瞬時を狙っているのです。
上下関係なし。早い者勝ち。キープ力勝ち。