詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

笑え

2008年02月13日 | 日記
梗塞と心臓手術とで
ボケが急速に進行して
寝たきりになった母に
ある日突然
聞かれたことがある
「死んだらどうなるんだべか」

ぼくらは 
身近な自然についてさえ
ほとんどなにひとつ知らない
ちっぽけで傲慢な存在
けれど 決して
嘘を塗り固めて
生きようなんかなんて
誰も思わない
嘘の答弁でで凝り固まった
この国の支配者たちだってたぶん

笑いで誤魔化してでもいいから
その不安に耐えなければならない
だからぼくも 
死が間近の母を
できる限り
笑わせてやろうとしたんだ

笑え 笑え もっと笑え
もっと大きく 口を開けて
笑え 笑え もっと笑え
のどチンコが見えるぐらい
もっと もっと 
口を開けて
笑え 笑え もっと笑え

初夏

2008年02月13日 | Weblog
北海道の初夏は 
まるで唐突にやってくる
ブラックホールみたいな季節だ
あらゆる花々が
いっせいに咲き乱れ
蝉の声さえもが
恋の始まりを歌い始める

それから
だまし討ちだと訴えるかのような
夜中の蛙の声
最愛のきみの死の知らせが届き
突然のリストラが告知される

ついには 
ぼくもまた
立ち尽くすしか能がない
一本の折れやすい棒切れになってしまう
季節外れのトンボにさえ
首を傾げられながら
汗に滲んでいった
「不当解雇反対」のぎこちないマジックの文字

気がつくと
この世界はいつの間にか
棒のような影と
影のような言葉が行き交う
まるでみたこともないような
硬直した多面体だ

やかん

2008年02月13日 | 日記
やかんが大好きで
家の中は
大小様々なやかんだらけ

やかんのような人間が好きだ
お湯が沸くたびに
ピューとけたたましいやかん
登山用の平べったいひしゃげたやかん
いざという時のために
2リットルの水と共にじっと耐えてるやかん
母が愛用してた琺瑯製のカラフルなやかん

やかんのように
生きていこう
誰に理解されずとも
遠い風の音を聞きながら

放浪

2008年02月13日 | 日記
どこへ行ったってこの国は
まるで
静まり返った噴火口みたいなファシズムの監獄
毎日のように新設される
小さな道路の監視カメラの鬱陶しさや
マスゴミの「勝ち組み」と「負け組み」報道
ご大層に
kYという略語までが作られ
「空気の読めない奴」とかいう意味だとか

生きてゆくのに必要なのは
風のように変幻自在なこころだけ
持てるもの以外の
あらゆるものを捨て去って
身軽になることだ

転がり続ける石のように
失明してゆくことで 
見えてくる場所がある

吹き過ぎてゆく風に
行く先を聞かれて 
ふっと
「還るんだ」と
つぶやいてたぼくがいる

僕が現在最も共感するブログ

2008年02月13日 | Weblog
恐らく僕のような意見は、日本ではごく少数派だし、人によっては気が違ってると感じるかもしれない。けれども、日本の未来にとっては最も現実的な意見なのではと思う。
それは以前も書いたけれど「日米安保条約廃棄」だ。それを条件にして、早く北方領土問題を解決して、ロシアとの国交を正常化することだ。

これ以上の無条件のアメリカへの奴隷的な追随は、遠くない将来、侵略戦争での米軍の弾よけの官僚独裁軍事国家へとこの国を導き、世界中からの嘲笑と軽蔑を受けることだろう。そして、米中二大国家の間に沈没した奴隷的な国となってますます衰退してゆくことだろう。

そんな惨状を避けるためには、十年後を見据えた「日米安保条約廃棄」と北方領土問題を解決して、ロシアとの国交を正常化することしか日本人が生き延びる道は無いと断言する。それがわからないのは、私利私欲や自己保身や奴隷根性で目が曇ってるせいだろと思う。そんな僕が尊敬する天木氏のブログの最近の記事はー

《岩国市長選挙の結果をどうみるか(3)
ー日米軍事同盟の実態を直視せよ、目をそらすな、逃げるなー

 平和や憲法の問題よりも生活にかかわる問題のほうが重要だという。その通りだ。しかしその生活が、小泉政権を境にどれほど急速に壊されていったか。例えば・・・

 この4月から後期高齢者医療制度が新しく実施される事を知っている人が何人いるだろう。これは75歳以上の高齢者の自己負担を3割に引き上げる悪法である。

 この問題を取り上げていたTV番組では、司会者も評論家も与野党の政治家も、皆が悪法であることを認めていた。自民党の政治家さえも反論できなかった。

 どのような人生であれ、この世を長く生き抜いてきた人の人生は、それだけで十分価値がある。敬意をもって扱われるべきだ。老人はそれだけで大切にしなければならない。

 若者は自分が老人になることなど想像もつかないだろう。現役の壮年者は、自分だけはいつまでも第一線で活躍し続けると思っているに違いない。しかし誰もが老い、死んでいく。最後の人生を優しく、手厚く、面倒をみる、それこそが国の責任であり、政治の責任である。

 医療制度改革だけの話ではない。小泉改革の名の下に、すべてがおかしくなってしまった。今日本に必要な改革とは、税金の使い方の歪みを正し、国民生活を公正で豊かなものにする改革であるはずだ。ところが現実は、少子高齢化による財政赤字増をどうするのか、という問題にすり替えられ、国民の負担増が当たり前のごとく言われるようになった。

 痛みを我慢しろという小泉改革は何だったのか。官僚の天下りや利権政治が温存され、大企業や高額所得者の税負担は手つかずのままだ。改革と叫びながら、何の改革もしなかった。できなかった。した事といえば、民営化といい、競争社会といい、国民生活の犠牲と引き換えに、米国の市場原理最優先の競争社会、米国金融資本に、日本を「改革」しただけであった。

 おかしいと思わなくてはいけない。ついこの間まで世界第二位の経済大国であった日本が、そして勤勉で優秀な日本人が過労死に追いやられるほど働いてきたのに、なぜ国の経済が困窮していったのか。弱者や老人の面倒を見切れないほど余裕がなくなったのか。我々が汗水たらして国に納めた桁違いの金が米国に流れ込んだためだ。

 日本を財布代わりに見立てた米国が悪いのではない。日本を属国として占領し続けた米国が悪いのではない。米国のそのような要求をはねつける事もせず、ひたすら日本国民に犠牲を強いてきたこの国の自公政権こそ糾弾されるべきなのだ。生活困窮の最大の原因は対米従属外交にある。

 岩国市長選挙の結果を報じる11日の朝日新聞にこんな防衛省幹部の言葉が引用されていた。
・・・在日米軍再編の中で、日本側が主眼を置くのは沖縄の普天間飛行場の移設と、米海兵隊のグアム移転。それと比べれば岩国への空母艦載機移転は優先度が低い・・・

 優先度が低い岩国市への艦載機移転に、なぜそれほどまでに政府・官僚はこだわるのか。日本国民の生活を優先すべき政府・官僚は、自らの保身の為に対米従属を優先させてきた。米国と交渉する気概をはじめから捨てて、こちらから進んで米国に迎合してきたのだ。

 米海兵隊のグアム移転に3兆円の金をつぎ込む。米国のテロとの戦いの戦場であるアフガン、イラクに政府開発援助をつぎ込む。紛争地に援助することなどは私が外務省の経済協力担当官のときは考えられなかった事だ。米国のテロとの戦いに協力するため自衛隊の海外活動を主要業務に格上げし、恒久派遣法をつくろうと急ぐ。米国の高価な武器を、さらに不当な値段で購入し、役に立たないミサイル迎撃システムを都心の真ん中に配置して訓練する。

 どこれもこれも莫大な税金の無駄遣いだ。それだけの税金でどれだけの老人の人生が救えるか。薬害犠牲者、被爆犠牲者が救えるか。年金問題を解決できるか。増税を避ける事が出来るか。

 それにしてもメディアがどうしてこの事を国民に伝えないのか。反骨精神を忘れたメディア。この事について次回のブログで書く。》(「天木直人のブログ」より)


 



失恋

2008年02月13日 | 日記
恋は まるで
砂浜での一斉射撃みたいに
ぼくの心に無数の穴ぼこを開けて
遠くへいってしまった

ドーンと心臓みたいな皿が
青空に打ち上げられて
一斉に 銃声と硝煙のにおい

それをじっと
砂浜で見つめているのは
遠い世界からやって来た
薄汚れた便器や
熊のぬいぐるみや
流木のトルソーたち

ぼくはその中から
手の切れそうな
割れた緑色の浮きだけを
持って帰ろう
ついに帰ることのない
君の記念のために