森は
ぼくらが最後に
還るべき場所だから
森のあちこちには
失われた日々の風が吹いている
今日の夕暮れの森には
花盛りの山茶花の香り
焚き火みたいな
今はないきみの言葉がさわさわ
遠くのチェンソーの音を聞きながら
すべてを破壊せずにはいられない
愚かな人類の明日を思う
この暗闇は
到底明けることはないだろう・・
そう呟くぼくに
季節外れの蜻蛉が
ぼくの指に止まって
「そうでもないさ」
そうささやいた気がした
死んでゆく生命は
正直なのかもしれない
ぼくらが最後に
還るべき場所だから
森のあちこちには
失われた日々の風が吹いている
今日の夕暮れの森には
花盛りの山茶花の香り
焚き火みたいな
今はないきみの言葉がさわさわ
遠くのチェンソーの音を聞きながら
すべてを破壊せずにはいられない
愚かな人類の明日を思う
この暗闇は
到底明けることはないだろう・・
そう呟くぼくに
季節外れの蜻蛉が
ぼくの指に止まって
「そうでもないさ」
そうささやいた気がした
死んでゆく生命は
正直なのかもしれない