詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

2008年11月18日 | 日記
森は
ぼくらが最後に
還るべき場所だから
森のあちこちには
失われた日々の風が吹いている

今日の夕暮れの森には
花盛りの山茶花の香り
焚き火みたいな
今はないきみの言葉がさわさわ

遠くのチェンソーの音を聞きながら
すべてを破壊せずにはいられない
愚かな人類の明日を思う

この暗闇は
到底明けることはないだろう・・
そう呟くぼくに

季節外れの蜻蛉が
ぼくの指に止まって
「そうでもないさ」
そうささやいた気がした

死んでゆく生命は
正直なのかもしれない