製麺所という名前がついているが、立派な居酒屋である。信州から毎朝届くそばがうまい。酒は、そば焼酎を蕎麦湯で割ったものが合っていた。場所は代々木、若いスタッフが働く店なので、客層も30代の若い世代が多い。タイプは今ふうの、若者向けの店である。
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三軒茶屋に、落ち着いたBGMが流れ、まるでバーのような雰囲気の居酒屋がある。鳥造という店名からわかるように鳥料理の専門店である。マスターは鳥料理店で育った二代目で、タレは35年の秘伝だそうだ。 . . . 本文を読む
2階の座敷も含めて総席数200席、板前さんが9人という巨大な居酒屋が中野にある。しかし、スタッフがなじみ客に名前で声をかけるせいか、巨大チェーン店やビアホールのようなザワザワした雰囲気はしない。魚や料理のレベルは高い。 . . . 本文を読む
初恋屋は田端駅のすぐ近くにある、魚がとても新鮮な居酒屋である。「魚河岸料理」と銘打つだけのことはある。しかも安くて、マスター夫婦の人がらがよく、有名店になる条件が3拍子そろっているので、満席のことが多い。運よく入れれば、店を出たとき、ちょっと幸福な気分を味わえる。 . . . 本文を読む
高田馬場の「うどの大木」はいまから30年前に会社の同期たちとよく行った店だった。10年ほど前、通りかかるとすでに店がなく寂しい思いをしたが、ちょっと離れた場所でみごとに復活していた。いまは名古屋コーチンの専門店だ。雰囲気は少し変わったが、代替わりしてちゃんと存続していてうれしい限りである。 . . . 本文を読む
燗酒のうまい店というと、大塚の江戸一や東中野の大政小政が思い浮かぶが、阿佐ヶ谷に、若い方がやっていて燗銅壺を据え付けている店がある。しかも和服の美人おかみが一人でやっている店である。 . . . 本文を読む
朝からやっていて、しかもいつも客の多い居酒屋が赤羽にある。子連れの普通の主婦が行き交う商店街の角地にあり、向いは八百屋だ。非日常と日常、ハレとケが隣り合わせにあるシュールなトポスだ。店の名物はうなぎや鯉である。 . . . 本文を読む
下町根岸に、店構えも、酒の燗も、つまみも、すべて「正しい」酒場がある。創業は幕末の安政、いまの建物も大正期のものである。近くに子規庵がある。漱石はいうまでもないが、森鴎外、伊藤左千夫、寺田寅彦ら明治の文人が来訪した。根岸はそんな街である。 . . . 本文を読む
地下鉄表参道から徒歩3分に位置する銭湯・清水湯が1年ぶりにリニューアルオープンした。脱衣場は高級スポーツクラブ風。サンルームのような浴室の炭酸泉風呂に、低音のジャズを聞きながら浸かっていると、海外の湯治場にでもいるようだ。前の店と同じくジョギング客が多い。 . . . 本文を読む
秋葉原の駅から200mくらいのところにあるのに黒塀に白壁のこの店は、まるで東京の「奇跡」のようだ。テーブルや床は磨き上げられ、日本酒は菊正宗のみという、きっぱりした店である。10年ぶりの再訪だったが、以前にもまして粋な店という感を深めた。 . . . 本文を読む
丸ノ内線大手町から北西に400mほど歩いたところに銭湯がある。皇居周回ランナーのメッカ、稲荷湯である。東京マラソンの影響か、外には行列ができていた。今年5度目のことだそうだ。いまどき銭湯で順番待ちの行列とは驚く . . . 本文を読む
9月30日、新宿利佳大学と呼ばれた歌舞伎町の居酒屋が閉店した。初代ママの時代から数えると半世紀にほんの1年及ばない歴史だった。客同士自由に話ができる店だったので多くの思い出がある。多士済済のお客さんは、たいてい年長で多くのことを教えていただいた。 . . . 本文を読む