中野ゼロで開催された「日の丸・君が代」強制反対!処分撤回!2.10総決起集会に参加した(参加431人)。3時間で22人もの方が発言される充実した集会だった。
根津公子さんが「別件逮捕」ともいうべきトレーナー着用で都教委が2月1日に事情聴取したのを受け、緊迫した集会となった。局面は教育問題から労働問題へと転換する様相をみせてきた。
着用していたトレーナーを手にアピールする根津公子さん
●根津公子さん(南大沢学園養護学校)
停職6か月処分から復職して11日目の昨年10月11日「OBJECTION HINOMARU KIMIGAYOの文字があるトレーナーを着ないでください、校長としてのお願いです」と言われた。「着用するなとは、どこにも明文化されていない。都教委でさえそこまで言っていない」と答え、カーディガンの季節になると何もいわれなかったので、もうすんだものと思っていたところ、今年2月1日都教委の事情聴取を受けた。
職務専念義務違反に職務命令違反が加わっていることをはじめて知った。都教委は2006年5月の定例会議で「停職は6か月まで」と言っている。累積加重処分があるため、職務専念義務違反だけなら減給3か月だが、職務命令違反の場合は来週14日(木)か21日の(木)の定例会議で免職、あるいは日の君不起立の職務命令違反と抱き合わせで3月31日の免職処分がありうる。抱き合わせにするのは日の君だけで免職では世論を刺激するので「根津はこんなこともやっていた」と論点をずらす意図からだ。
3月24日の卒業式にまだ免職になっていなければ、不起立することを決めている。
昨年在籍した鶴川二中ではPTAが一致団結して(わたくしへの)反対運動をやっていた。こうした動きのなかで子どもが変わってきた。中学生がなんの悪意もなく直接わたくしに「教育委員会のいうことを聞けないのなら、教師をやめればよい」という時代になった。みごとに戦時中の「少国民」が誕生し、一人の人間をターゲットにした「非国民づくり」が行われている。
教員が権力の手先になることはできない。教員が黙っていることは権力の手先になることだ。皆がおかしいと思いながら言えなかった象徴が、昨年起こった足立区の学力テスト不正事件だ。「言わない」ことで「言えない」状況をつくっている。
声を出して行動していこう。
●河原井純子さん(八王子養護学校)
堺の与謝野晶子文芸館のパンフに「あきらめない」という言葉を発見した。またガンジーから5代目の子孫の若い女性医師の治療室にも「けしてあきらめない」という文字が貼り付けられていた。「がんばらない、あきらめない、楽しみたい、つながりたい」、笑いがエネルギーになる。それこそ変革の根幹だ。おかしいと思ったら見過ごさない、自分の足元から抵抗する。「けしてあきらめない」わたしは、これを提案したい。
●河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会事務局の方
中学の卒業式で不起立の先生がいたがそのときは意味がわからなかった。大学に入り、日の丸君が代の問題を知った。昨年4月「君が代不起立」の映画をみて6月にこの会に参加した。事務局では(1)意見広告基金への協力、(2)来週2月12~14日の都庁要請行動、(3)都庁に毎日電話やファックスを、の3つをお願いしている。
●不起立を決意した葛飾教組の方
ただ黙って座っているだけでなく、積極的に「40秒のストライキを貫こう」とアピールしよう。職員会議で若い教師に呼びかけよう。いまの日の丸君が代の強制は、まさに戦前の皇民化教育にほかならない。根津さん、河原井さんを解雇させないために「40秒のストライキを貫こう」
勝利した労働争議から3人の報告があった。
●全逓4・28闘争連絡会の当該の方
1979年4月28日の不当解雇処分発令から数えて27年10か月、2007年2月13日最高裁で勝訴が確定し、日本郵政公社の職員として原告のうち3人が復職した。
91年6月以降は全逓が裁判闘争から手を引いたため、その後の16年は厳しかった。しかしやめなくてよかった。闘い続ければ負けない。相手が巨大でも許さないものは許さない。
12年前に自分の息子が中学を卒業したとき、君が代不起立をした。卒業式の予行演習後、教員から「親に言われたんだろう」とか「君の気持ちもわからないではない」などさまざまなことを言われたそうだ。結局、卒業式本番では他の生徒が入場し国歌斉唱が終わってからたった一人で入場することになった。息子は闘いぬいた。この息子を誇りに思う。
●ジャパマーハイツ労組の方
ジャパマーハイツは福生の不動産会社で、横田基地の米兵向け賃貸住宅の取引や建売住宅販売を業務としていた。1984年6月、突然夕方1階ホールに集合するよう指示が出て、従業員の半数30人が指名解雇された。労組もなかったので7月に結成したが、会社はその月末に倒産した。資金を貸し付けていたのが映画会社の東映で、東映の子会社が事業継続会社となったため、東映を相手に闘争った。
法的には救済されない、象にはりついたアリのようなもので勝ち目はないと言われたが、実力闘争一本で、自前の支援組織を立ち上げ闘った。
22年9か月闘っていたときに考えていたのは「仕方がないでいいのか」「建築関係の仕事を続けたいと思った自分の人生をあきらめてよいのか」ということだった。日の丸君が代闘争もたしかに相手は大きいが、支援者も数限りなく多いと思う。
●国立女性ユニオンの方
2000年に国立のNHK学園にパートとして広報の仕事に就職した。1年後「業務委託になってほしい、9-18時勤務で残業手当・休日出勤手当はない」と言われた。そのときはそういうものかと思った。しかし雇用保険、健康保険、年金に入れてほしいと訴えると「あなたには立派なご主人がいるじゃないか」と言われた。そこで女性ユニオン東京に相談すると「それは偽装業務委託だ」と言われた。団体交渉を行った後、すさまじいイジメにあった。仕事に関係のない部屋に1人で座らされ仕事を干されたり、忙しいときはイースター島出張から30時間かかって帰った3日後に京都出張を命じられることもあり、無茶苦茶だった。その後労働審判で調停が成立した。
また沖縄戦教科書問題や杉並区・和田中問題など教育を取り巻くさまざまな問題が報告された
●高嶋伸欣さん(琉球大学)
沖縄戦に関する教科書検定問題では「追い込まれた」という記述が増え、注記での「強制集団死」という記述が認められたので、それなりの成果はあった。しかし現地沖縄の人は納得していない。
自民党県連や県出身国会議員は今年6月の県議選を控え、県民大会実行委員会の解散を提起した。しかしそれをはね返し検定意見撤回を求め実行委はいまも継続している。教科書執筆者はこの秋、もう一度訂正を申請する予定だ。
杉並区・和田中の「夜間塾」問題で「サピックス夜間塾問題は、民間出身の藤原校長のパフォーマンスとは受け取めない。教育の機会均等を根底から覆す突破口である点、営利活動に公的施設を使わせる点、ただでも生徒が塾で心身ともに擦り減らされて大変な状況なのに公立学校が認知することになる点、これら3点で公教育を解体するものと位置づけ反対している」という報告、神奈川県個人情報問題で「不起立者の氏名収集は県審査会、審議会からそれぞれ不適切との諮問を受けたにもかかわらず、神奈川県教委は4日、定例会で氏名収集の継続を決定した」との報告、共謀罪に関し「いまは「寝たふり作戦」が続いているが、鳩山法相は7月の洞爺湖サミットに伴い開催されるG8内務大臣・法務大臣会議の前に共謀罪成立を指示した。G8参加国で共謀罪が成立していないのは日本だけなので法務省のメンツがかかっている」との報告があった。
その他、解雇・処分撤回を求める裁判闘争の報告として、「2.7嘱託不採用裁判勝訴」について水口洋介弁護士と原告、藤田裁判の藤田勝久さん、不起立裁判で闘う小学校教員、卒入学式対策本部から報告があり、全国からの取組みとして、宮城、大阪、三重から報告があった。
最後に、4年目になる今年の校門前ビラまきの行動提起、大会決議のほかに、根津公子さんの解雇を絶対にしないことを都教委に申し入れ、「東京の教育」を取り戻すためにも、根津さんへの処分を許さず、教職員、保護者、子どもたち、地域の労働者・市民は団結して闘おうという内容の特別決議を採択し、会を閉じた。
☆2月14日(木)午前9時30分開会の定例会議の報告事項には、東京都公立学校教員等の懲戒処分等が入っている。「分限免職」は「懲戒処分」ではないのでプレス発表されないそうだ。事態を注視する必要がある。
根津公子さんが「別件逮捕」ともいうべきトレーナー着用で都教委が2月1日に事情聴取したのを受け、緊迫した集会となった。局面は教育問題から労働問題へと転換する様相をみせてきた。
着用していたトレーナーを手にアピールする根津公子さん
●根津公子さん(南大沢学園養護学校)
停職6か月処分から復職して11日目の昨年10月11日「OBJECTION HINOMARU KIMIGAYOの文字があるトレーナーを着ないでください、校長としてのお願いです」と言われた。「着用するなとは、どこにも明文化されていない。都教委でさえそこまで言っていない」と答え、カーディガンの季節になると何もいわれなかったので、もうすんだものと思っていたところ、今年2月1日都教委の事情聴取を受けた。
職務専念義務違反に職務命令違反が加わっていることをはじめて知った。都教委は2006年5月の定例会議で「停職は6か月まで」と言っている。累積加重処分があるため、職務専念義務違反だけなら減給3か月だが、職務命令違反の場合は来週14日(木)か21日の(木)の定例会議で免職、あるいは日の君不起立の職務命令違反と抱き合わせで3月31日の免職処分がありうる。抱き合わせにするのは日の君だけで免職では世論を刺激するので「根津はこんなこともやっていた」と論点をずらす意図からだ。
3月24日の卒業式にまだ免職になっていなければ、不起立することを決めている。
昨年在籍した鶴川二中ではPTAが一致団結して(わたくしへの)反対運動をやっていた。こうした動きのなかで子どもが変わってきた。中学生がなんの悪意もなく直接わたくしに「教育委員会のいうことを聞けないのなら、教師をやめればよい」という時代になった。みごとに戦時中の「少国民」が誕生し、一人の人間をターゲットにした「非国民づくり」が行われている。
教員が権力の手先になることはできない。教員が黙っていることは権力の手先になることだ。皆がおかしいと思いながら言えなかった象徴が、昨年起こった足立区の学力テスト不正事件だ。「言わない」ことで「言えない」状況をつくっている。
声を出して行動していこう。
●河原井純子さん(八王子養護学校)
堺の与謝野晶子文芸館のパンフに「あきらめない」という言葉を発見した。またガンジーから5代目の子孫の若い女性医師の治療室にも「けしてあきらめない」という文字が貼り付けられていた。「がんばらない、あきらめない、楽しみたい、つながりたい」、笑いがエネルギーになる。それこそ変革の根幹だ。おかしいと思ったら見過ごさない、自分の足元から抵抗する。「けしてあきらめない」わたしは、これを提案したい。
●河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会事務局の方
中学の卒業式で不起立の先生がいたがそのときは意味がわからなかった。大学に入り、日の丸君が代の問題を知った。昨年4月「君が代不起立」の映画をみて6月にこの会に参加した。事務局では(1)意見広告基金への協力、(2)来週2月12~14日の都庁要請行動、(3)都庁に毎日電話やファックスを、の3つをお願いしている。
●不起立を決意した葛飾教組の方
ただ黙って座っているだけでなく、積極的に「40秒のストライキを貫こう」とアピールしよう。職員会議で若い教師に呼びかけよう。いまの日の丸君が代の強制は、まさに戦前の皇民化教育にほかならない。根津さん、河原井さんを解雇させないために「40秒のストライキを貫こう」
勝利した労働争議から3人の報告があった。
●全逓4・28闘争連絡会の当該の方
1979年4月28日の不当解雇処分発令から数えて27年10か月、2007年2月13日最高裁で勝訴が確定し、日本郵政公社の職員として原告のうち3人が復職した。
91年6月以降は全逓が裁判闘争から手を引いたため、その後の16年は厳しかった。しかしやめなくてよかった。闘い続ければ負けない。相手が巨大でも許さないものは許さない。
12年前に自分の息子が中学を卒業したとき、君が代不起立をした。卒業式の予行演習後、教員から「親に言われたんだろう」とか「君の気持ちもわからないではない」などさまざまなことを言われたそうだ。結局、卒業式本番では他の生徒が入場し国歌斉唱が終わってからたった一人で入場することになった。息子は闘いぬいた。この息子を誇りに思う。
●ジャパマーハイツ労組の方
ジャパマーハイツは福生の不動産会社で、横田基地の米兵向け賃貸住宅の取引や建売住宅販売を業務としていた。1984年6月、突然夕方1階ホールに集合するよう指示が出て、従業員の半数30人が指名解雇された。労組もなかったので7月に結成したが、会社はその月末に倒産した。資金を貸し付けていたのが映画会社の東映で、東映の子会社が事業継続会社となったため、東映を相手に闘争った。
法的には救済されない、象にはりついたアリのようなもので勝ち目はないと言われたが、実力闘争一本で、自前の支援組織を立ち上げ闘った。
22年9か月闘っていたときに考えていたのは「仕方がないでいいのか」「建築関係の仕事を続けたいと思った自分の人生をあきらめてよいのか」ということだった。日の丸君が代闘争もたしかに相手は大きいが、支援者も数限りなく多いと思う。
●国立女性ユニオンの方
2000年に国立のNHK学園にパートとして広報の仕事に就職した。1年後「業務委託になってほしい、9-18時勤務で残業手当・休日出勤手当はない」と言われた。そのときはそういうものかと思った。しかし雇用保険、健康保険、年金に入れてほしいと訴えると「あなたには立派なご主人がいるじゃないか」と言われた。そこで女性ユニオン東京に相談すると「それは偽装業務委託だ」と言われた。団体交渉を行った後、すさまじいイジメにあった。仕事に関係のない部屋に1人で座らされ仕事を干されたり、忙しいときはイースター島出張から30時間かかって帰った3日後に京都出張を命じられることもあり、無茶苦茶だった。その後労働審判で調停が成立した。
また沖縄戦教科書問題や杉並区・和田中問題など教育を取り巻くさまざまな問題が報告された
●高嶋伸欣さん(琉球大学)
沖縄戦に関する教科書検定問題では「追い込まれた」という記述が増え、注記での「強制集団死」という記述が認められたので、それなりの成果はあった。しかし現地沖縄の人は納得していない。
自民党県連や県出身国会議員は今年6月の県議選を控え、県民大会実行委員会の解散を提起した。しかしそれをはね返し検定意見撤回を求め実行委はいまも継続している。教科書執筆者はこの秋、もう一度訂正を申請する予定だ。
杉並区・和田中の「夜間塾」問題で「サピックス夜間塾問題は、民間出身の藤原校長のパフォーマンスとは受け取めない。教育の機会均等を根底から覆す突破口である点、営利活動に公的施設を使わせる点、ただでも生徒が塾で心身ともに擦り減らされて大変な状況なのに公立学校が認知することになる点、これら3点で公教育を解体するものと位置づけ反対している」という報告、神奈川県個人情報問題で「不起立者の氏名収集は県審査会、審議会からそれぞれ不適切との諮問を受けたにもかかわらず、神奈川県教委は4日、定例会で氏名収集の継続を決定した」との報告、共謀罪に関し「いまは「寝たふり作戦」が続いているが、鳩山法相は7月の洞爺湖サミットに伴い開催されるG8内務大臣・法務大臣会議の前に共謀罪成立を指示した。G8参加国で共謀罪が成立していないのは日本だけなので法務省のメンツがかかっている」との報告があった。
その他、解雇・処分撤回を求める裁判闘争の報告として、「2.7嘱託不採用裁判勝訴」について水口洋介弁護士と原告、藤田裁判の藤田勝久さん、不起立裁判で闘う小学校教員、卒入学式対策本部から報告があり、全国からの取組みとして、宮城、大阪、三重から報告があった。
最後に、4年目になる今年の校門前ビラまきの行動提起、大会決議のほかに、根津公子さんの解雇を絶対にしないことを都教委に申し入れ、「東京の教育」を取り戻すためにも、根津さんへの処分を許さず、教職員、保護者、子どもたち、地域の労働者・市民は団結して闘おうという内容の特別決議を採択し、会を閉じた。
☆2月14日(木)午前9時30分開会の定例会議の報告事項には、東京都公立学校教員等の懲戒処分等が入っている。「分限免職」は「懲戒処分」ではないのでプレス発表されないそうだ。事態を注視する必要がある。