今回は足尾ダム親水公園から中倉山、オロ山を経由して庚申山を目指します。
庚申山からは同じコースを戻るか銀山平経由林道舟石線を親水公園まで車道を歩くかの何れかにすることにします。
お天気との相談になりますが、一度庚申山からオロ山に続く尾根を見ておきたいという思いがあります。
車は親水公園の手前の駐車場に置くことにします。
朝めしを胃袋に詰め込み、6:00ちょうどに駐車場を出ます。
親水公園の脇から仁田元沢に架かる送水管を渡り対岸へ出てしばらく林道を進み、上久保沢の砂防ダムを目指します。
途中道路脇の鹿避けネットに大きな牡鹿が絡まり、身動もとれずにじっと立ったままの姿でいました。
どうしてやることもできません。
こういう鹿の姿はこれが2度目、射殺された熊のニュースなどを耳にするたび、悲しくてやりきれなくなります。
さて、上久保沢の砂防ダムまで来ました。右岸には登り口となる踏み跡が確認できますが、他の踏み跡を登ることにします。
この先に何処か登れそうなところはないか探しながら歩いていると、ちょうど最初に出合う尾根の末端付近に獣のつけた踏み跡があるので、
ここを登ってみることにします。さてどうなりますことやら?
鹿の足跡に導かれ高度をぐんぐんと上げます。がしばらく登ると鹿避けのネットにぶつかりました。
足跡に導かれるままネット脇を歩きますがどうも効率が悪い。
仕方無しにネットを乗り越え藪をかき分け高度を上げていきますが、またしてもネットに行き当たってしまいました。
再びネットを乗り越え上を目指します。
7:21 歩き出してから1時間以上が経ちました。ちょっとかかりすぎです。
やたらとあくびが出て、なんとなく疲れを感じます。
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またしてもネットに行き当たってしまいました。ったく!なんてこったですね。
再びネットを越え、岩混じりの尾根を順調に高度を上げていくと尾根も細くなり快適になります。
取り付きからここまでで森の熊さんに至近距離で遭ってしまいました。
稜線のあっち側ほんの数メートル向こう、人間の気配を感じたのか、がさごそと下のほうへ消えていきました。
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尾根が広がり笹が出だし、やっとちゃんとした踏み跡にたどり着きました。
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8:40 中倉山の稜線に出ました。すでに登山者が山頂にいます。
自分の後に一人いた登山者です。上久保沢右岸の踏み跡を登ってきたとのことです。
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山頂を振り返えります。仁田元沢側の草原の斜面がキレイ。
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沢入山へ向かってまもなく、なんともファンタスティックな風景に出会います。
草原の尾根に大きなぶなの木が一本生きています。裏側を考えてみれば、煙害による死を免れた一本であると言うことです。
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しばらく進むと岩稜が現れます。
稜線を境に松木川側は煙害によりすべての植物が枯れ、表土が雨に流されこのように岩がむき出しになっています。
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振り返って
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岩稜ではツツジ科の植物が定着しだしています。紅葉も始まっています。
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稜線の南側、仁田元沢側は牧歌的な風景です。
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目を少し北側に向けると、稜線を境に雲湧く松木川側とは対照的です。
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北斜面は松木川へ切れ落ちています。
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稜線のほんの僅か北側にある枯れ木の根っこ、昔、確かにここが豊かな森だったことの証拠です。
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さらに岩稜は続きます。青空でないのがとても残念です。
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穏やかな笹の斜面になると、沢入山の山頂まではもう少しです。3頭の鹿が仁田元沢への斜面を走り降りていきました。
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9:35 沢入山山頂到着。
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お天気もあまりよくないし、午後遅くには雨も降り出す予報です。
沢入山で引き返すことも考えましたが、あまりにも物足りなさを感じます。
おまけに体調も回復してきたし、お天気と相談しながらオロ山まで行くことにします。
沢入山からも岩稜は続きます。
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なおも気持ちの良い尾根を1682mのピーク目指して進みます。
仁田元沢へ笹の美しい斜面が広がっています。
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1682mのピーク手前、ここにも森の死骸があります。
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こっちには新しい命、カラマツの幼木が朽ちた株元に生きはじめています。
さ、ピークまでもう一息。
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笹原の先の森の向こうにオロ山の山頂はあります。鹿が4頭目の前を横切っていきました。
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森が近づくにつれ笹の丈も高くなっていきます。
薮漕ぎになりますが踏み跡はしっかり付いています。
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笹薮の小さなこぶを越え、再び笹薮を漕くと針葉樹の森になり藪から開放されます。
10:45 細長いオロ山の稜線に出ます。
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松木川方面がよく見えますが、残念ながら皇海山はガスに隠れてみえません。
画面左上がケラレていますね、さて? 20mm広角レンズ、どうもフードが少しずれてしまっていたようです。
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稜線上は石楠花の密藪となり直接稜線上は歩けないので、踏み跡をもう一度樹林に入り三角点を目指します。
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10:50 オロ山山頂到着。さてこれからどうしましょうかね?
ここまで5時間がかかってしまいましたが、このまま戻ってもなんとなく歩き足りない。
お天気もどんよりだけれども、あと数時間は持ちそうです。
今回の目的はこのオロ山から庚申山への尾根を歩くこと、ならば初志貫徹、庚申山を目指しましょう。
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11時過ぎ、山頂から急斜面を樹林帯の中へ下って行くと、やがて笹原になります。
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なんとなく踏み跡のような筋を辿って行きますが、獣道らしきものもたくさんあって神経を使います。
踏み跡は比較的によく踏まれていて、ひどい薮漕ぎにはなりません。笹薮もせいぜいこんなもんです。
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これって、森の熊さんの仕業だよね~。こわっ。
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比較的西側の展望はよい。
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薄いながらも踏み跡は尾根の西の端に沿って続いています。
部分的には草原になっているので、笹の中の踏み跡を外したときは西側に進路を変えれば必ず踏み跡へ行き着きます。
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先のピークの向こう側に庚申山山頂はあります。
笹は再び深くなりますが、ここまで来れば庚申山はもう間近。
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こんなものが
ダケカンバ(たぶん)の幹にコメツガの幹が合体しています。こんな盆栽あったらすごい!
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踏み跡を辿って山頂手前のピークを目指します。
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再び展望が利くようになって辿ってきた尾根を振り返れば、ガスの切れ間にオロ山が見え出しました。
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さらに高度を上げていくと、オロ山山頂がはっきりと見えてきました。
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皇海山もガスが取れてきて山頂が見えてきました。
見慣れた馬の背形の山容ではなく、ここからはピラミダルな山容に見えます。
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庚申山山頂もすぐそこまで近づきました。
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フォトジェニックな姿になかなか足が前に進んでくれません。
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これが見納めのオロ山、ガスもはれてきています。
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紅葉の木々の向こうに皇海山の雄姿を入れて。
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12:00 庚申山縦走路へ
のんびりと写真を撮りながら歩いたので50分くらいかかってしまいましたが、黙々と歩けば40分くらいで歩けます。
素敵な尾根なのでここはのんびりと歩きたいですね。
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オロ山からの縦走路の終点は庚申山西側の展望台のすぐ東側でした。
赤い目印となるものがあるので分かりやすいと思います。
さてもう藪も漕ぎたくなくなったし、往路を戻ることはせずにこのまま銀山平経由で親水公園まで歩くことにします。
お天気も悪くなりそうにないので、3週間ぶりの庚申山、ここで大休止にします。
3週間前と違い紅葉がずいぶんと進んでいます。皇海山にかかっていたガスもすっかり取れました。
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オロ山へ続く尾根の西斜面の紅葉
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30分ほどの休憩後に山荘に向けて下山です。庚申山山頂、記念にパチリっと。
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先週歩いた袈裟丸山の峰々から小法師尾根がよく見えます。 よく歩いたな~
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今日は20mmの超広角レンズを持っているので、庚申山の岸壁を記念に撮っておきます。
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これらもなかなかフォトジェニックでございますね。
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途中きのこを探したり、写真を撮ったりしていたのでずいぶんと時間がかかってしまいました。
13:40 山荘到着
皇海山へ行ってきたという登山者としばし山のお話に花を咲かせたり、サルの群れが登山道を移動していくのを眺めていたりして大休止。
2時10分頃、一の鳥居へ向け歩き出しました。
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14:40 一の鳥居到着。先を急ぎます。
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うろこ雲、あ~もうすっかり秋だな~
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15:35 林道舟石線入り口、あと7kmくらいかな?ここから峠まで標高で300mくらいの登り。あ~
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やっと峠着、備前楯山の登山口でもあります。さてここから長い下り。
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17:00 やっと赤倉に到着。清流渡良瀬川の水は青く澄み切っています。
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旧精錬所の建屋、足尾の象徴的な建物です。
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17:18 やっと駐車場へ戻ってきました。
薄暗い空の下、中倉山(三角の山)が高くそびえています。
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本日はおおよそ20km、11時間20分くらいの行程でした。
後半の秋を感じつつの林道歩きも楽しいものでした。
そしていつの日か親水公園を基点に松木川~モミジ尾根~皇海山~庚申山~オロ山~中倉山と、日帰りで歩ければと思います。
ちょっと長すぎましたね! 長々とお付き合いありがとうございました。
2012年10月6日
参考コースタイム:
親水公園下駐車場(6:00)→中倉山(8:40)→沢入山(9:35)→オロ山(10:50)→庚申山(12:00)
→銀山平・林道舟石線基点(15:35)→親水公園下駐車場(17:18)
庚申山からは同じコースを戻るか銀山平経由林道舟石線を親水公園まで車道を歩くかの何れかにすることにします。
お天気との相談になりますが、一度庚申山からオロ山に続く尾根を見ておきたいという思いがあります。
車は親水公園の手前の駐車場に置くことにします。
朝めしを胃袋に詰め込み、6:00ちょうどに駐車場を出ます。
親水公園の脇から仁田元沢に架かる送水管を渡り対岸へ出てしばらく林道を進み、上久保沢の砂防ダムを目指します。
途中道路脇の鹿避けネットに大きな牡鹿が絡まり、身動もとれずにじっと立ったままの姿でいました。
どうしてやることもできません。
こういう鹿の姿はこれが2度目、射殺された熊のニュースなどを耳にするたび、悲しくてやりきれなくなります。
さて、上久保沢の砂防ダムまで来ました。右岸には登り口となる踏み跡が確認できますが、他の踏み跡を登ることにします。
この先に何処か登れそうなところはないか探しながら歩いていると、ちょうど最初に出合う尾根の末端付近に獣のつけた踏み跡があるので、
ここを登ってみることにします。さてどうなりますことやら?
鹿の足跡に導かれ高度をぐんぐんと上げます。がしばらく登ると鹿避けのネットにぶつかりました。
足跡に導かれるままネット脇を歩きますがどうも効率が悪い。
仕方無しにネットを乗り越え藪をかき分け高度を上げていきますが、またしてもネットに行き当たってしまいました。
再びネットを乗り越え上を目指します。
7:21 歩き出してから1時間以上が経ちました。ちょっとかかりすぎです。
やたらとあくびが出て、なんとなく疲れを感じます。
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またしてもネットに行き当たってしまいました。ったく!なんてこったですね。
再びネットを越え、岩混じりの尾根を順調に高度を上げていくと尾根も細くなり快適になります。
取り付きからここまでで森の熊さんに至近距離で遭ってしまいました。
稜線のあっち側ほんの数メートル向こう、人間の気配を感じたのか、がさごそと下のほうへ消えていきました。
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尾根が広がり笹が出だし、やっとちゃんとした踏み跡にたどり着きました。
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8:40 中倉山の稜線に出ました。すでに登山者が山頂にいます。
自分の後に一人いた登山者です。上久保沢右岸の踏み跡を登ってきたとのことです。
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山頂を振り返えります。仁田元沢側の草原の斜面がキレイ。
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沢入山へ向かってまもなく、なんともファンタスティックな風景に出会います。
草原の尾根に大きなぶなの木が一本生きています。裏側を考えてみれば、煙害による死を免れた一本であると言うことです。
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しばらく進むと岩稜が現れます。
稜線を境に松木川側は煙害によりすべての植物が枯れ、表土が雨に流されこのように岩がむき出しになっています。
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振り返って
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岩稜ではツツジ科の植物が定着しだしています。紅葉も始まっています。
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稜線の南側、仁田元沢側は牧歌的な風景です。
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目を少し北側に向けると、稜線を境に雲湧く松木川側とは対照的です。
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北斜面は松木川へ切れ落ちています。
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稜線のほんの僅か北側にある枯れ木の根っこ、昔、確かにここが豊かな森だったことの証拠です。
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さらに岩稜は続きます。青空でないのがとても残念です。
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穏やかな笹の斜面になると、沢入山の山頂まではもう少しです。3頭の鹿が仁田元沢への斜面を走り降りていきました。
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9:35 沢入山山頂到着。
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お天気もあまりよくないし、午後遅くには雨も降り出す予報です。
沢入山で引き返すことも考えましたが、あまりにも物足りなさを感じます。
おまけに体調も回復してきたし、お天気と相談しながらオロ山まで行くことにします。
沢入山からも岩稜は続きます。
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なおも気持ちの良い尾根を1682mのピーク目指して進みます。
仁田元沢へ笹の美しい斜面が広がっています。
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1682mのピーク手前、ここにも森の死骸があります。
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こっちには新しい命、カラマツの幼木が朽ちた株元に生きはじめています。
さ、ピークまでもう一息。
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笹原の先の森の向こうにオロ山の山頂はあります。鹿が4頭目の前を横切っていきました。
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森が近づくにつれ笹の丈も高くなっていきます。
薮漕ぎになりますが踏み跡はしっかり付いています。
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笹薮の小さなこぶを越え、再び笹薮を漕くと針葉樹の森になり藪から開放されます。
10:45 細長いオロ山の稜線に出ます。
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松木川方面がよく見えますが、残念ながら皇海山はガスに隠れてみえません。
画面左上がケラレていますね、さて? 20mm広角レンズ、どうもフードが少しずれてしまっていたようです。
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稜線上は石楠花の密藪となり直接稜線上は歩けないので、踏み跡をもう一度樹林に入り三角点を目指します。
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10:50 オロ山山頂到着。さてこれからどうしましょうかね?
ここまで5時間がかかってしまいましたが、このまま戻ってもなんとなく歩き足りない。
お天気もどんよりだけれども、あと数時間は持ちそうです。
今回の目的はこのオロ山から庚申山への尾根を歩くこと、ならば初志貫徹、庚申山を目指しましょう。
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11時過ぎ、山頂から急斜面を樹林帯の中へ下って行くと、やがて笹原になります。
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なんとなく踏み跡のような筋を辿って行きますが、獣道らしきものもたくさんあって神経を使います。
踏み跡は比較的によく踏まれていて、ひどい薮漕ぎにはなりません。笹薮もせいぜいこんなもんです。
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これって、森の熊さんの仕業だよね~。こわっ。
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比較的西側の展望はよい。
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薄いながらも踏み跡は尾根の西の端に沿って続いています。
部分的には草原になっているので、笹の中の踏み跡を外したときは西側に進路を変えれば必ず踏み跡へ行き着きます。
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先のピークの向こう側に庚申山山頂はあります。
笹は再び深くなりますが、ここまで来れば庚申山はもう間近。
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こんなものが
ダケカンバ(たぶん)の幹にコメツガの幹が合体しています。こんな盆栽あったらすごい!
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踏み跡を辿って山頂手前のピークを目指します。
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再び展望が利くようになって辿ってきた尾根を振り返れば、ガスの切れ間にオロ山が見え出しました。
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さらに高度を上げていくと、オロ山山頂がはっきりと見えてきました。
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皇海山もガスが取れてきて山頂が見えてきました。
見慣れた馬の背形の山容ではなく、ここからはピラミダルな山容に見えます。
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庚申山山頂もすぐそこまで近づきました。
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フォトジェニックな姿になかなか足が前に進んでくれません。
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これが見納めのオロ山、ガスもはれてきています。
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紅葉の木々の向こうに皇海山の雄姿を入れて。
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12:00 庚申山縦走路へ
のんびりと写真を撮りながら歩いたので50分くらいかかってしまいましたが、黙々と歩けば40分くらいで歩けます。
素敵な尾根なのでここはのんびりと歩きたいですね。
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オロ山からの縦走路の終点は庚申山西側の展望台のすぐ東側でした。
赤い目印となるものがあるので分かりやすいと思います。
さてもう藪も漕ぎたくなくなったし、往路を戻ることはせずにこのまま銀山平経由で親水公園まで歩くことにします。
お天気も悪くなりそうにないので、3週間ぶりの庚申山、ここで大休止にします。
3週間前と違い紅葉がずいぶんと進んでいます。皇海山にかかっていたガスもすっかり取れました。
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オロ山へ続く尾根の西斜面の紅葉
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30分ほどの休憩後に山荘に向けて下山です。庚申山山頂、記念にパチリっと。
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先週歩いた袈裟丸山の峰々から小法師尾根がよく見えます。 よく歩いたな~
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今日は20mmの超広角レンズを持っているので、庚申山の岸壁を記念に撮っておきます。
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これらもなかなかフォトジェニックでございますね。
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途中きのこを探したり、写真を撮ったりしていたのでずいぶんと時間がかかってしまいました。
13:40 山荘到着
皇海山へ行ってきたという登山者としばし山のお話に花を咲かせたり、サルの群れが登山道を移動していくのを眺めていたりして大休止。
2時10分頃、一の鳥居へ向け歩き出しました。
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14:40 一の鳥居到着。先を急ぎます。
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うろこ雲、あ~もうすっかり秋だな~
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15:35 林道舟石線入り口、あと7kmくらいかな?ここから峠まで標高で300mくらいの登り。あ~
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やっと峠着、備前楯山の登山口でもあります。さてここから長い下り。
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17:00 やっと赤倉に到着。清流渡良瀬川の水は青く澄み切っています。
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旧精錬所の建屋、足尾の象徴的な建物です。
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17:18 やっと駐車場へ戻ってきました。
薄暗い空の下、中倉山(三角の山)が高くそびえています。
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本日はおおよそ20km、11時間20分くらいの行程でした。
後半の秋を感じつつの林道歩きも楽しいものでした。
そしていつの日か親水公園を基点に松木川~モミジ尾根~皇海山~庚申山~オロ山~中倉山と、日帰りで歩ければと思います。
ちょっと長すぎましたね! 長々とお付き合いありがとうございました。
2012年10月6日
参考コースタイム:
親水公園下駐車場(6:00)→中倉山(8:40)→沢入山(9:35)→オロ山(10:50)→庚申山(12:00)
→銀山平・林道舟石線基点(15:35)→親水公園下駐車場(17:18)