○DeNA12−2広島●(20日・横浜)
DeNAがチーム今季最多の16安打・12得点で、連敗を6で止めた。二回に筒香のソロで先制し、五回は中村が2点適時二塁打。八回にも筒香が3ランを放った。モスコーソは来日初勝利。広島は前田の決め球が甘く、連勝は4でストップ。
◇今季最多16安打
頼みの打線にやっと火がついた。DeNAは今季最多の16安打で初の2桁得点。故障明けとはいえ広島のエース・前田も攻略し、中畑監督は「ウチらしい投手の崩し方ができた」と久々の白星をかみしめた。
口火を切ったのは筒香だ。二回に前田の速球を右中間席中段まで運んだ。内角を厳しく突かれて追い込まれたが、フルカウントから真ん中に入った失投を逃さず「一発で仕留めることができた」。さらに五回は2死二、三塁で中村が二塁打。外の変化球の直後の内角への直球を逆らわずに中堅左に運び「今までの経験がものを言った」。22年目のベテランらしい読みもさえて2走者を還した。
筒香も中村も、今季は苦い思いをしてきた。オープン戦好調だった筒香は開幕からしばらく打率1割台に低迷し、先発を外された時期もあった。だが、球をとらえるポイントを投手側に置くように打撃を修正。12日に先発に戻ってからは安打を重ねる。中村は左脚を痛めたブランコに代わって18日に今季初めて1軍に昇格したが、「(自身の開幕は)3週間遅れになった」とぽつり。状態は良かっただけに胸に期すものがあった。
昨季のチーム得点はリーグ1位と打線に爆発力はある。「今日で雰囲気が変わると思う」と筒香。ブランコの離脱などもあり、湿っていた打線に光明が差してきた。【飯山太郎】