文学ネタ続きで、もう一つ。
藤原正彦先生。
W大で数学やってた友人から、お噂は伺っておりました。
W大でもいくつか講義されていたそうで。
「国家の品格」。
売れましたね。
現代に生きる迷える日本人の心にズバ~っと突き刺さるコメント、
心強かったです。
大いに納得する部分、そこまではちょっと…の部分、
もありましたが、
いずれも大変興味深かったです。
「若き数学者のアメリカ」は、
アメリカにいるとき読ませていただきました。
先生ご自身もアメリカでご苦労されたんだ、と何度も勇気づけられました。
さて、
「世にも美しい数学入門」。
「あらゆる文芸の中で、国際水準から見て日本が一番強いのは文学。
それから何歩か遅れて次は数学」。
近代以降発表された文学作品の質の高さと数の多さは、
欧州の国々に比べても遥かに超えるレベル。
知りませんでした。
それは、
「日本人の美的感受性」と深く関係があると、先生は結びつけます。
ときに私も、
日本人の自然観みたいなものについて考えることがあります。
大自然の美しさ、地球観、宇宙観などについて
できる限り活字で、
しかも限られた文字数で表現しようとするDNAが
われわれ日本人に組み込まれてるんじゃないか、
みたいな。。。
さて、本題に戻りまして、
「美しくなければ数学じゃない。」
ここで藤原流の結論が導かれます。
文学・数学での世界的水準においての日本人のレベルが高いのは、
日本人の「美を深く理解する心」と密接な関係があると。
「美しい故郷」
と
「謙虚な心」。
これが天才を生む条件らしい。
藤原説によれば。
なるほどね。
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