名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

「世にも美しい数学入門」 BY 藤原正彦&小川洋子

2006年08月15日 00時02分26秒 | 読む

文学ネタ続きで、もう一つ。

藤原正彦先生。

W大で数学やってた友人から、お噂は伺っておりました。

W大でもいくつか講義されていたそうで。

「国家の品格」。

売れましたね。

現代に生きる迷える日本人の心にズバ~っと突き刺さるコメント、

心強かったです。

大いに納得する部分、そこまではちょっと…の部分、

もありましたが、

いずれも大変興味深かったです。


「若き数学者のアメリカ」は、

アメリカにいるとき読ませていただきました。

先生ご自身もアメリカでご苦労されたんだ、と何度も勇気づけられました。


さて、

「世にも美しい数学入門」。

「あらゆる文芸の中で、国際水準から見て日本が一番強いのは文学。

それから何歩か遅れて次は数学」。

近代以降発表された文学作品の質の高さと数の多さは、

欧州の国々に比べても遥かに超えるレベル。

知りませんでした。

それは、

「日本人の美的感受性」と深く関係があると、先生は結びつけます。


ときに私も、

日本人の自然観みたいなものについて考えることがあります。

大自然の美しさ、地球観、宇宙観などについて

できる限り活字で、

しかも限られた文字数で表現しようとするDNAが

われわれ日本人に組み込まれてるんじゃないか、

みたいな。。。


さて、本題に戻りまして、

「美しくなければ数学じゃない。」


ここで藤原流の結論が導かれます。

文学・数学での世界的水準においての日本人のレベルが高いのは、

日本人の「美を深く理解する心」と密接な関係があると。


「美しい故郷」



「謙虚な心」。

これが天才を生む条件らしい。

藤原説によれば。

なるほどね。

若き数学者のアメリカ
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